声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

エレメントが違う

2017-11-24 18:30:28 | Diary



数日前、ある若手経営者団体の懇親会で

テーブルの真向かいに座った男性から

「 どうすれば結婚まで行くのかを、教えてもらえませんか?」

という相談を受けた。


見れば目元涼しく、歌舞伎の現・中村勘九郎に似た、なかなかのイケメンである。


30代に見えたが、42だという…。


( モテないわけないな…)

と思いつつ、


「相手に対して多くを望みすぎているのでは?」

と訊いてみた。

すぐ横で、

「理想が高過ぎるんだよ、どんなタイプが好みなんだい?」

と、茶々を入れるお仲間に

「自分を持っている強いタイプ…ですかね」

と、彼は答えた。


( 20年若くて独身なら、私もお嫁さん候補の1人になれたかも…)

と思いつつ、😅


ふと、よく夫が口にする

「エレメントが違うんだよ」

という言葉を思い出した。


エレメントとは、「成分」とか「要素」という意味だが、

一緒に何十年も暮らすには、

無視できないものなのかもしれないと最近は思うことが多い。



12星座などでも「エレメント」という言葉が出てくるらしく

例えば、我が家の場合

夫は獅子座で「火のエレメント」

私は山羊座で「地のエレメント」である。


夫は理想主義で
私は現実主義…という点は確かに当てはまる。

この事が、度々の不協和音を生んでいるが、
反発しながらも、妥協によって何とか繋がりを保っている。


そもそも結婚にはタイミングが重要だ。


結婚する前の時期に、互いのエレメントの違いに気づき、

そこが結婚の障害になってしまえば、
一歩踏み出すのは難しい…のではないか。


目の前の彼も、その事で悩んでいるのではなかろうか…。


もう1つの考え方としては、

エレメントの違いは、時として予想外の結果を生む事がある…。


良いことも悪いことも含めて、アクシデントに遭遇する機会が多く

メリハリや変化に富んでいる。


性格や考え方は変わらないが、

結婚して30年以上たっても、
互いに相容れない部分がある事が

実は、飽きがこない原因だったりするのだ。


結婚が、

“清水(きよみず)の舞台”から飛び降りるのと同じなら

思い切って飛び降りる…という方法もある。




ところで、

先日の“いい夫婦の日”特集で、

『生まれ変わっても今の相手と結婚するか?』

というアンケートを取り上げていたが、

これは、愚問中の愚問である。


エレメントが違う夫婦の場合は、
その時の気分によって変わるものなのだ。😤




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

黄金のアデーレ

2017-11-24 06:50:43 | 映画・ドラマ
クリムトの名画に纏わる実話がテーマだが、

主人公の老女マリアが

戦時下のユダヤ人に対するナチスの迫害を回想するシーンや


“オーストリアのモナリザ”と言われた
『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I』 を

本来の相続すべき持ち主の手に取り戻すために
若き弁護士の悪戦苦闘するシーンが印象に残る映画。


その中で、

訴訟を起こすためにオーストリアを弁護士とともに訪れた原告の老女が呟く

「 ヒトラーが美術学校に受かっていれば…」

という短い一言が、

何故か頭にこびりついて離れない。



そういえば、

一昨日の午後もNHKでやっていたが

戦中戦後に没収された多くの美術品の行方がわからなくなっているというのは、

あの“松方コレクション”も同様らしい…



この映画の場合は、
“アデーレ”一点だけを取り戻すための訴訟だったが、

それが複数ともなると、とんでもない時間と労力が必要になるのだろう…。


“国”を相手取って美術品返還の裁判を起こし勝訴することなど普通はないように思う…



“アデーレ”返還訴訟の場合、

オーストリアでは裁判費用がかかり過ぎる事で一旦は諦め、

その後、アメリカで裁判を起こして勝訴し

オーストリアの美術館にあったものをアメリカに持ち帰り、

売却後に美術館に展示するというストーリーで終わったが、

肖像画のモデルでもあり、本来の持ち主であった伯母“アデーレ”の姪である原告の老女と同じユダヤ人の血を引く若き米弁護士が

ホロコースト記念館のトイレで悔しさに涙を流すシーンに

その複雑で一見、不可能と思わせる訴訟を成功させる鍵があるのだが、

残念なのは、

彼の試行錯誤するシーンのカット編集が単調で、その苦悩が伝わって来づらいところだ。


それにしても、

2006年当時、史上最高価格と言われた

クリムトの“アデーレ”の177億4000万円だが

現在の高額絵画ランキングでは、12位。


1位は、先日話題になったばかりの

ダ・ビンチの
“サルバトール・ムンディ”の508億円。


絵画の価値は買取価格で決まるわけではないけれど、


そんな金額を聞くだけで、

関わってきた多くの人間の“欲”や“業”が絵の中に映り込んでいるような気がして

恐ろしくなるのであります。


よく観ると“アデーレ”も『怖い絵』かも…。💦



しみずゆみ













コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする