朝ドラも、来週から
いよいよ、あの嫌な時代に突入か。
しかしネットのガセネタを信じた私が悪かった。
夫に
「どこがイケメンやねん!」
と文句を言うと、
「おかしいなぁ…ネットには視聴率アップの秘策はイケメン投入だとあったんだがなぁ…」
と、ごちた。
井川遥さん演じる女優と元助監督の逃亡シーンは、
その昔、
岡田嘉子さんが愛人とロシアに逃避行した事を彷彿とさせたが、
私が、その事を知ったのは、
何十年ぶりかで彼女が日本に帰国した際だ。
確か、あの当時、
隠し子とされた男性が岡田嘉子さんに逢いに行ったけれど、
実母である彼女に面会を拒否されたという週刊誌の記事を読んだ。
週刊誌には、
カメラのフラッシュを浴びた白髪で色白の上品な顔を顰め、
かつて自分の捨てた息子から逃げるような素振りをした瞬間の写真が載っていた。
(日本にも凄い人がいたんだなぁ)
と驚くと同時に、
どんな人だったのだろう…と、
当時まだ少女だった私は強い関心を持った。
別に女優に限った事ではないが、
今で言う不倫スキャンダルは、当時は新聞記事にも載るネタだった。
現代よりも大正、昭和の方が大胆な行動を起こして大スキャンダルになる事が多かったような印象を私は持っている…
松井須磨子も、白蓮も、
そうそう…
あの《ダンスホール事件》と言われている
今なら週刊文春が飛びつきそうなスキャンダルも…だ。
当時はスキャンダルなどという外来語ではなく、まさに《事件》だったのだ。
最近、世間を騒がせているスキャンダルも
世は移り変わっても、
変わらないのは人間のサガなのだなぁ…
と、
若い頃から歴史の裏話を読み漁っていた私は、つくづく思う。
ロシアに女優と逃亡した元助監督は、
もう、《おちょやん》には出てこないのかな…。
あの逃避行だが…
岡田嘉子さんと一緒にロシアに渡った愛人には、
過酷で悲惨な現実が待っていた。
残念ながら現実の世の中は、
そう、甘くはない。