ひろの映画見たまま

映画にワクワク

トウキョウソナタ

2008-10-09 20:16:59 | 映画
サラリーマンたる男は、身につまされる映画だ。

一流企業の総務課長にまでなった男。

突然、総務の仕事を中国に移すということでリストラ。

プライドがある。それゆえ離職したのだが。

迎える世間は冷たい。

寒々とした、出勤風景。、

立ち並ぶ職安の行列。

新しく面接に行く会社の応対の冷たさ。

世間の隙間風が冷たい。

そして知り合った友達も同じ運命だった。

言い繕う様が何とも痛ましい。

そして家庭には秘密。

だが、その家庭は日々に不満をつのらせる妻。

米軍に入隊しようとする長男、音楽好きの次男。

家庭でも、八つ当たりしてしまう。

実に寒々とした東京ソナタだ。

アパートが、線路際なのも象徴的。

そして友人は自殺。

やっと、清掃業務を見つけるが、プライドはずたずた。

そんなとき、妻と遭遇。

妻は、強盗に押し入られ、海辺で一夜を過ごす。

相手は翌日自ら海へ。

救いようのない日々。

でも、映画は一応、次男の音楽学校への入学試験で見事にピアノを弾く場面で終わる。

一応はハッピーエンドだ。

黒沢清監督、香川照之主演、

カンヌである視点賞を受賞。考えさせられる映画だ。


コメント
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