ひろの映画見たまま

映画にワクワク

その木戸を通って

2009-05-09 18:08:43 | 映画
15年前の作品が、今公開されるなんて、

それも市川昆監督が亡くなってから。

ハイビジョンの最初の作品で、かなり実験的な意味があったという。

そういえば、光の使い方が尋常ではない。

昼間の光をすべてカットして撮ったという。

奥行きのある日本の昔の家屋。

そして、登場人物が謎。

国へ帰って、勘定方に抜擢され、縁談も進んでいるさなか

自分を訪ねてきたが、名前も知らぬ謎の女。

その女にほだされ、結婚、一女を設けるが

ある日突然行方不明に。

その前に見せる、怪しげな行動。

全編、この摩訶不思議な状況に振り回される。

女に扮する、浅野ゆう子。照明のせいか、そのあやしさは

スリリングだ。

結末は、意外でもないが、

折角の縁談を振り、やってきた人生

娘の結婚を前に揺れ動く心が、

すべてを理解して、納得する。

山本周五郎の作品だけに、庶民的だ。
コメント (1)
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