ひろの映画見たまま

映画にワクワク

小栗康平の「泥の河」、NHK山田洋次が選んだ日本映画100本。

2011-09-20 15:45:01 | 日本映画
1981年作品。

昭和31年、高度成長に向かいつつある時代。だが、戦争のかげをひきづり、貧しい人たちがいた。

大阪安治川、河のほとりでうどん屋を営む誠実な夫婦と9才の長男。

向かいに水上生活者の船がもやった。

そこには、9才の少年と11才の姉がいた。

その船は、廓船で、母親は娼婦だ。

二人の少年の交流と、少年の家族の話とが淡々と描かれ、

貧しさの中で生き抜く人たちの悲しみが胸に迫ってくる。

なぜ涙がでてくるのか、十分な説明がつかないが、

その少年の置かれた環境が、家族や向かいの少年の生き様が、

ラストになって、渾然となり、胸に迫り来るのだろう。

淡々と描かれる少年たちの日々、それだけの描写で心を打つのだから

これぞ映画の不思議さだ。

「ここはお国を何百里」のうたと加賀まりこのキレイさが際立っていた。
コメント
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