
おすすめ度 ☆☆☆★
R15+/スペイン・フランス合作
スペインの名匠ペドロ・アルモドバル監督が、ペネロペ・クルスを主演に迎え、同じ日に出産を迎えた2人の母親の物語を描いた人間ドラマ。
写真家として成功しているジャニスと17歳の少女アナは、同じ病院の産科病棟で偶然出会い、同じ日に女の子を出産。ともにシングルマザーとして生きていくことを決意していた2人は、再会を誓って退院する。ところが、ジャニスがセシリアと名付けた娘は、父親であるはずの元恋人から「自分の子どもとは思えない」と言われてしまう。それをきっかけにジャニスがDNA検査をしたところ、セシリアが実の子でないことが判明。アナの娘と取り違えられたのではないかと疑うジャニスは、悩んだ末にこの事実を封印し、アナとも連絡を絶つ。しかし1年後、偶然アナと再会し、アナの娘が亡くなったことを知る。
ジャニスはかつてスペイン内戦で惨殺され、故郷の村の集団墓地に埋葬された曽祖父と村の男たちの遺骨を掘り起こすというライフワークにも取り組んでいる。
取り替え子は映画を送り出す発端に過ぎず、血縁・歴史の縦の命の繋がりなどあっけなく断たれてしまう内戦を経験して、同時代の横・パラレルな命の繋がりに縋った、縋らざるを得なかった女たち、母たちの想いを描いた映画。
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