織田信長と豊臣秀吉の時代、茶を教えた利休。
当時、華美な世界であった。
権力者に翻弄され、その生涯をとじた茶人の物語。
監督は、勅使河原宏。いけばなの宗家の跡取りだ。
だけに、映画に出てくるいけばなは意義が深い。
秀吉の朝鮮出兵をいさめ、頑として自説を曲げなかった
茶人の威風が感ぜられる。
一方、衣裳は豪華絢爛。
和田エミさんの本領発揮だ。
贅を尽くした映画にうならされるが。
肝心の話は、ちょっとオーバー的な演出に
ついていけるかどうか。
ただ、落ち着いた利休の三国連太郎はさすがの演技だ。
16歳の可愛い女の子ハンナが、父親に徹底的にサバイバル訓練を受け、、
復讐を果たすサバイバルアクションだ。
「つぐない」で可愛かったシャーシャ・ローナンが主人公を演じている。
雪深いフィンランドで、元工作員の父とともに暮らし、義務付けられたかのように、サバイバル技術を習得していく。
自ら大鹿を射止め、とどめを刺し、肉の処理までする。
そして父に教えられた復讐の旅に。
まずは、捕えられ、モロッコの砂漠の地下の収容所で尋問を受ける。
が、一瞬のすきに尋問官を殺し、追っ手を吹っ切って、地上に、
でもそこは砂漠、過酷な自然が待ってた。
そして、最後は、自分の故郷であるドイツへ。
約束の遊園地。
で、相手をするのが、これまたすごい腕の女CIA捜査官。
これを演じるのが、ケイトブランシェットで、妖艶で怖い女を見事に演じる。
舞台が、ヨーロッパを駆け巡り、雪原、砂漠と過酷な自然とドイツの都会的な
それもメルヘンチックな遊園地と楽しい。
可愛い少女が、殺し屋とは、そのギャップが面白いが、
まあ、とにかくよく走る。
出生と母親の死の謎が明かされるが、ちょっと異常。
まあ可愛い子のアクションシーンを堪能すだけなら結構面白い。
村上春樹の「ノールウェイの森」は、世界で人気の小説だ。
それを、ベトナム人の監督が、日本人を使って、日本語で映画化した。
撮影と音楽は、これも外国人だ。
だが、ヴェネチア映画祭では、賞を逃した。
私は、原作を読んでいない。
たしかに、文学的で不思議なにおいを持つ映画だ。
退屈といえば退屈。
要はテンポがゆったりしているのだが、時にセリフがポンポンととびだす。
基本的な話は、主人公のもて話なんだが、
まず、高校の親友が自殺。
東京の大学へ行くが、そこで、親友の彼女と出会う。
誕生日に結ばれる。
でこの、結ばれることにこだわりがあって、彼女はその日だけ濡れて結ばれた。
だが、親友とは濡れなくて結ばれなかった。
主人公ともその後はぬれない。
なんか、官能というかエロ話だ。
一方、友達の彼女が失踪したので、大学の後輩の女性が近づいてくる。
彼女には、好きな人がいるが結ばれる。
ややこしい話だ。
さらに、友達の彼女は、療養所に入り、自殺する。
一緒にいた、音楽の先生とも結ばれる。
こう書くと、いいかげんなもて男のようだが、
なんかしんがあるのかないのか?
ただ、景色は美しく、音楽は流暢だ。
前に是枝監督で「空気人形」があったが、これはその男性版。
監督は、是枝の撮影を担当した山崎さん。
ただ、「空気人形」とは違って
主人公は、化粧もせず、友達の合コンの誘いも断る地味な女。
それは彼女にトラウマがあるからだ。
そんな彼女のところへ、彼女と反対の性格をした義理の妹が転がり込んでくる。
まあ、そんな地味な話で、でも今日の空気を醸し出す、不思議な映画だ。
多分、製作費もあまりかからず、こんなの撮ってみたいというそんな映画だ。
姉妹には、渡辺真紀子と安藤さくらが扮し、好演している。