人生日訓(41)
「予が遺跡は諸州に遍満(へんまん)すべし」
法然上人がいよいよ建歴二年に入滅される直前、「あなたにはお寺を一ケ寺もお建
てになりませんでしたが、どこを御遺跡といやずべきでせうか」と尋ねたとき、その
返事がこれである。「ゆへいかんとなれば念仏の興行は愚老一期の勧化なり。され
ば念仏を修せんところは貴賤を論ぜず、海人漁人がとまやまでもみなこれ予は遺
跡なるべしとぞ仰せられける」とある。また、「あとを一廟にしむければ遺法あまねか
らず」とも言っている。何という壮大な見識であろうか。彼が一生涯に一字の精舎も
建てなかったのも、いかにも法然らしい見識であるが、「念仏の声するところ、みなこ
れわが遺跡なり」と見破ったところは実に驚くべき考え方である。全く圧倒されるも
のがある。
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40月に咲いている花「みせばや」
開花時期は、 9/15 ~ 11/末頃。 ・「見せばや」は、 ”きれいなので誰に見せようか” という意味。 ・葉は多肉質で、ぶっとい。 冬になると赤く紅葉する。 ・北海道に生える、 「日高見せばや」という品種もある。
(季節の花300より)
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