人生日訓(604)
「農業すなわち仏業なり」
これが仏教楓の職業倫理、経済倫理ともいうべきものである。別段、山に入っ
て修行しなければ成仏できぬというのは特別の人間、小乗的な考え方をもった
者も意見であって、釈迦の本意でhない。従って、鈴木正三に従えば、仏教と
いうものはすべての職業を肯定し、世間に生き、衣食の道に沿って成仏の可能
性のあることを教えるものであると受け取ったようである。私も、ほぼ同様な
見方をしている。
歳時記
啓蟄
3月5日。および春分までの期間。 太陽黄径345度 雨水から数えて15日目頃。 啓は「ひらく」、蟄(ちつ)は「土中で冬ごもりしている虫」の意味で、 大地が暖まり冬眠していた虫が、春の訪れを感じ、穴から出てくる頃。 菰(こも)はずし を啓蟄の恒例行事にしているところが多いですね。 まだまだ寒い時節ではありますが、一雨ごとに気温が上がり、日差しも 徐々に暖かくなってきます。 春雷がひときわ大きくなりやすい時季でもあります。 八百屋さんの店先に山菜が並び始めます。 旬の食材で春の訪れを味わいましょう。 ※実際に、動物や虫(種類によって違いますが)が冬眠から目覚めるのは、 最低気温が5度を下回らなくなってから、平均気温が10度以上になって からだそうです。 |
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3月から咲く花「三叉 (みつまた」
開花時期は、 3/ 5 ~ 4/10頃。 ・原産地は 中国中南部、ヒマラヤ地方。 江戸時代初期に渡来した、 とされるが、 万葉集の「さきくさ」の名で 歌われているのがミツマタである、 との説があり、 渡来時期が万葉時代以前なのか 江戸時代なのかは 確定していない模様。 ・花芽は、 ちょっと不気味な、不思議な形。 ・花は、蜂の巣が ぶら下がったような形。 ・枝が3本ずつ分岐する。 (不思議!) これが名の由来♪ ・樹皮には強い繊維があり、 和紙の原料になる。 しわになりにくく高級で、 また虫害にもなりにくいので、 1万円札などの紙幣や証紙など 重要な書類に使われる。 1876年(明治9年)に、 政府印刷局で三叉を原料として 紙幣を作ってから、 三叉の利用度が高くなった。 紙幣以外でも、 証書、地図用紙、コピー紙など 各種の紙とその原料として 幅広く使われている。 ・「三椏」とも書く。 「椏」は”あ”とも読み、 「木の股」の意味がある。 ・「赤花三叉 (あかばなみつまた)」は、 戦後、愛媛県の栽培地で 発見された。 ときどき見かける。 ・「春されば まず三枝(さきくさ)の 幸(さき)くあらば 後(のち)にも逢はむ な恋(こ)ひそ 吾妹(わぎも)」 柿本人麻呂
(季節の花300より)