現在は新1000形の大量増備で廃車が進行し、昨年末には823編成が登場時のカラーに復元され話題の京急800形を撮影して来ました。去年はリバイバルカラー目当てで行ってはみたものの、人が多く満足の行く写真にならなかったので再挑戦です。個性的な出で立ちの京浜急行の車両郡も今やすっかり標準化が進んでしまいましたが、共に引退が迫る2000形と共にかつての京急らしさを残した車両だけあってカメラを向ける人が増えて来た印象ですね。
本線上り普通列車運用に充当中の827編成、羽田空港国際線ターミナル駅がホームドアを設置しての開業になったため、唯一の優等列車運用だったエアポート急行からはまた外されてしまい再び普通列車の運用に戻りましたが、もう一度800形の優等列車に乗車してみたいですね。
浦賀駅に入線する825編成。行先表示は既に品川になっていますが、種別幕は回している途中でした。もう少しタイミングが良ければ特急の表示を出したかのような姿になったので惜しいところです。下降式一段窓やワンハンドル式運転台を採用した800形は登場の頃、相当斬新な車両だったと思いますが上部に配置された一灯の前照灯、勢いよく開閉する片開きドアなど昭和時代の京浜急行の姿を今に伝えるのはこの形式だけになってしまいました。
ステンレス無塗装の片開きドアや、天井の大きな扇風機が今となってはクラシカルな印象です。片開き4扉という独特な設備は当時京急の副社長だった日野原保氏が乗降時間は扉の僅かな幅ではなく扉の数で決まるという考えのもと採用されたとのことです。
現在は広告+長方形で文字による二ヶ国語表記のステッカーが主流になっていますが、大変特徴的な旧デザインのステッカーを現在も見ることが出来ます。京急のドアステッカーは手のひらデザインの大きな円形の物が有名ですが、かつては戸袋側にこのステッカーが貼られていました。赤文字の“注意”の表記とともに、血が点々と落ちている他社では見られない痛そうなデザインです。下部の京浜急行の文字も懐かしいですね。