39年に渡る小田急線直通も終了し、6120Fと6129Fがインドネシアへ譲渡され遂に3編成が朝ラッシュ時間帯を中心に運用されるのみになった6000系ですが、残存する中で最古参車両となる6102Fは真っ先に落ちるかと思いきや、しぶとく生き残り未だに活躍を続けています。
小田急非直通運用の中では唯一日中も運用がある43Sに充当された6102F。1971年に登場した1次量産車で、大手町~霞ヶ関間の開業時に登場しました。既に登場から46年(!)を数え東京都心でも最古参の部類に入る車両になってしまいました。現在は常磐緩行線に入る事も珍しくなった為、捉えるのが難しくなってしまい運用に一喜一憂している撮影派の方も多いと思われます。この現状を見ると、意外と最後まで残るのでは・・・?と淡い期待を抱いてしまいますね。
上の列車の折り返し我孫子発霞ヶ関行きを綾瀬駅で捉えました。この場所は本来なら午後順光なので、朝の内は逆光になってしまいますが、運のいい事に6102Fの到着を前にして太陽に雲がかかり、上手い具合に収まりました。頑丈なアルミ車体ですが、改めて見ると疲労を感じさせます。
代々木上原で、現在の主力で最新鋭の16000系4次車と共に並ぶ6102F。6000系は未来的な車体デザインと新機軸満載の走行機器が評価され、量産車登場の翌年1972年にローレル賞を受賞していますが、16000系も2011年に受賞しました。
制御装置のVVVFインバーター化と共に大規模な車内更新も実施した為、そこまで劣化している印象はありませんが、案内表示類が無いドア上や、首を振る扇風機の存在など、それなりに時代を感じさせるようになりました。6000系最大の特徴だった幅の広いキノコ型貫通路は全て改修され、新たに引き戸が新設され見られなくなりました。引退まで遂にカウントダウンが始まった感がありますが、最後まで無事に走り続けて貰いたいものです。