神奈川県川崎市の臨海工業地帯から横浜市東部の住宅街に路線を展開する川崎鶴見臨港バスは現在のJR東日本鶴見線の前身である鶴見臨港鉄道の乗合バス部門を起源とする事業者で、1948年に京急グループ傘下に入り現在では京浜急行電鉄の完全子会社となっています。路線の大半は川崎駅・鶴見駅から京浜工業地帯への通勤輸送を担っており朝夕の激しい混雑に対応する為、近年は長尺大型車が目立つようになりました。
車体全長が11.13mで堂々とした印象の2A641号車(2PG-KV290Q3・2019年式)です。塩浜営業所の所属車両で、いすゞエルガとの統合車種である日野自動車製ブルーリボンのディーゼル車です。いすゞ自動車川崎工場が営業エリアである川崎区殿町にあった関係で、いすゞ車を導入していましたが2004年の工場閉鎖後は指定メーカーが日野自動車に変更されました。
上と同型式で2018年式の2A611号車。このグループより行先表示器が3色LEDからフルカラーLEDに変更されました。並行してハイブリッド車も導入されており、一大勢力を築いています。なお尺は違いますが神明町・鶴見の両営業所には殆ど区別が付けられないエルガのディーゼル車が在籍しており、何ともややこしいことになっています・・・。
回送便で営業所に引き上げる2022年式2A661号車をリア部より。このグループの導入で一時的に止まっていた車両置き換えが再開され、残存していたPJ-規制車にまとまった数の廃車が発生しました。ナンバープレートも2010年代末期に導入された上2台は東京オリパラ仕様ですが、今回の新車は通常の緑ナンバー仕様です。
車内設備。前回記事にした京浜急行バスのエルガと比較すると良く分かりますが、車体が長い分座席が一人分多くなっています。しかしディーゼル車もハイブリッド車も車内は全く区別が付かなくなりましたね。