京阪神間を結ぶ新快速として1995年から運用を開始した223系は、当時併用されていた221系と主に快速・普通列車で残存していた117・113系の置き換えと新快速列車の130キロ化を目的に1999年から増備が再開されますが、1000番台の実績を基にコスト低減を図り新たに2000番台として製造されることになりました。改良に改良を重ねながら長期に渡り増備され、性能を221系と同一にした6000番台も合わせて8両編成30本・6両編成14本・4両編成81本の総勢648両が製造され、時期により様々な形態差を有しています。
V48編成を先頭に12両の新快速で運用中の223系2000番台。写真は2004年〜2005年に増備されたグループでスカートが拡大されパンタグラフ台座の形状が変更されています。225系の登場後も新快速・快速の主力車両で併結運転も頻繁に行われています。
快速運用で見られる4+4両の8両。先頭に立つV13編成は1999年〜2000年に増備された2000番台1次車に当たり、2000年3月11日のダイヤ改正で新快速運用から221系が撤退し、223系グループに統一されました。また2008年からV20〜V28の9編成が221系との併結用に性能を固定化され、車番に4000を+した6000番台化されていましたが、2021年9月までに原番に戻され元の2000番台に復帰しています。
221系同様に転換クロスシートが並ぶ車内。座席モケット更新は2011年から始まり、225系同様のブラウン系に交換されるようになりました。製造時期の長さから、蛍光灯カバーや床材の素材変更、非常通報装置や消化器を示す表記など乗客には見えない部分も細かく見直されています。
ドア上には小型のLED表示器が設置されていましたが、2020年3月から20.7インチの大型画面に換装されるようになりました。321系・323系で実績のあるWESTビジョンと称する案内表示ですが、既存車両に改造で設置されるのは初めての事例です。
登場から25年を数える2000番台ですが、1000番台に施工されている体質改善工事が完了すれば2000番台にも及ぶことになり、まだまだ京阪神圏の鉄道の顔として長期間活躍するでしょう。