二つ星の空

(旧「風からの返信」-11.21.09/「モーニングコール」/「夢見る灯台」/「海岸線物語」)

なんだか。。。

2005-07-18 22:13:41 | 映画「四日間の奇蹟」
下の記事が、支離滅裂で不可解なものになっている。
でも、伝えたいこともあるので、とりあえず消しません。不遜な思い上がりの発言に思える箇所もあります。不愉快に感じられた方、すみません。(あやまってすむ問題でもないが。監督が観たら怒るかもな。えらそーな書き方だし(汗))

とりあえず。誰も傷つけたいとは思っていないのです。それは確かです。「四日間の奇蹟」も秀作だと思ってます。その点、立場をはっきりさせておきます。

実は、他の人がこの作品「四日間の奇蹟」にどんな感想を持ってるか、知りたいんだよなー。なんか、ピンとくる評論がなくて。そんで暴発して書いてるわけです。でも、所詮は勝手読みなのかなぁ。。。(ええい、ここらで打ち止めじゃ。仕事に戻れ!<自分)
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語らない物語

2005-07-18 21:54:59 | 映画「四日間の奇蹟」
連休を利用して、長距離を走った。その中で徒然に考えたこと。(BGMの一つは「四日間の奇蹟」のサントラだったので。)

以前、「阿弥陀堂だより」が「四日間の奇蹟」と似ている、似てない、を考えたことがあった。

もちろん、作品傾向は全然違う(詳細は過日のブログの通り)と思うんだけど、一つだけひっかかった。共通点は、あるように思う。

「阿弥陀堂だより」は、パニック障害の患者を描いた作品だ。でも、作品中でパニック障害が生々しく描写されることはない。一見すると、とても軽い描き方で、それに拍子抜けした客もいたようだ。

「阿弥陀堂だより」は、そのかわり、パニック障害の患者さんも観ることのできる映画になった、らしい。(どっかの感想で読んだ。それを真実だとすれば。)それを知った時に思ったのだ。刺激を与えるためではなく、傷ついた人が安心して観られる映画作り、ってあるのだなぁ、と。

そして、「四日間の奇蹟」。自分の命が長くない、とわかっている人には、辛い映画だと思う。自閉症の患者さんが身近にいる人にとっても。夢破れた人にとっても。そういう人は観ることができないかもしれない。でも、もしかしてそんな人達が観てくれていたら、、、「私はあなたを尊重します」というメッセージがこめられているように思う。

佐々部監督は、この映画を満たすものとして、刺激やらドラマ性、健康な人間の娯楽としての要素よりも、「傷ついた人への、オブラートに包んだ『語らない』優しさ」を選んだのかもしれない。(それが、事故のシーンのちょっと迫力のない描き方、真理子の臨終のシーンでの医療装置の介在しない理由なのかも。なんてね。映画のあちこちにある「空々しさ」とも勘違いしてしまいそうな「非現実感」は、もしかしたら意図的なものかもしれない。だってこの御時世。写実的にしようと思えば、いくらだってできるはずだから。)

「語らないこと」は、難しい。それがちゃんと受け手に伝わるか、どうかも含めて。でも、それに挑戦することは、今の時代の中で、とても美しいことだと思う。表現の自由を、こんな風に志向する人、って稀少だと思うから。

「四日間の奇蹟」のサントラ、「ありがとう、みなさん」でのオーボエとチェロ(だろうか?)の旋律を聴いているだけで、最後の3人の後ろ姿と、握った手がフラッシュバックする。やがて、誰にも訪れる日。終わりの時。あんなに淡々と描いていたのに。だからこそ、えぐるように残る映像もあるっていうことか。この映画は、傷ついた人達には、どう映るのだろう。(まぁ、誰でも傷は持ってるものだから、そういう分け方はナンセンスなのかもしれないけど。通常より逆境にいる人、っつーことで。)

それでも。おいらは、年老いた両親にこの映画を観てくれ、とは、とても言えないのだけれど。偶然に観てしまうなら、観てほしいと思えるのだ。そんな時は、黙って隣で一緒に観たい。同じ運命を持つ、同士として。

そして。10年も前に逝ってしまった、優しすぎた友や、寂しすぎた師に。「後10年待っていてくれたら、この映画お薦めだったのにな。」なんて、言いたくなる。ほんと。10年前に、こんな映画はあっただろうか。あればよかったのにね。

(「四日間の奇蹟」は、細かいところで突っ込みどころも満載^-^;なんだが。総論として、その意義を語ってみました。)
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