Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

【付下げの別誂え(フルオーダー)第4弾】《仕立て上がり編》

2016-04-07 23:25:02 | 着物
昨年秋から別誂えを進めていた淡い橙色の「笹に雪輪小花」柄の付下げですが、
先日友禅や金彩の作業が終わり、仕立てあがって手元に届きました


いつもながら、立派な桐箱に入れて頂いて届きました。こちらの桐箱はもう4つ
手元にありますが、今後少しずつ増えると予想される娘の着物を入れようと思い
自分の桐箪笥の上に重ねて保管しています


桐箱の中にはうこん染め?の風呂敷に包まれた畳紙。畳紙を開けると一番に目に
飛び込んでくるのは綺麗な地色です

今回は色見本で少し濃いめの地色を指定したので、濃くなりすぎないかドキドキ
しながら待っていたのですが、送って頂いた写真で見るよりも実物の方が数百倍
綺麗な地色で、本当に素敵でした

淡い橙色なので蜜柑色系になってしまうかなと思っていたのですが、より優しい
色合いで、どちらかというと杏色でしょうか


こちらは工房から頂いた衣桁にかけた写真。今回はすっきりとした付下げにして
頂いたのですが、ぽんぽんとリズミカルに飛ぶ雪輪に、流れのある笹の柄




雪輪の中には四季の小花が詰め込まれているのですが、メインとなる雪輪の中の
柄には赤や紫などのはっきりした色を。サブの雪輪の中の柄には白に淡いピンク
ぼかしなど優しい色合いが使われています



後ろ裾や後ろの肩~袖にかけてもしっかりと細かく彩色されています。



背中の一つ縫い紋は銀色がかった白い糸でさりげなく入れてくださいました。
共色に染めた八掛けには笹の葉を散らして。





柄をじっくり見てみるとヱ霞や雲取りで分けられた場には細やかな金彩で模様が
施されていて、それぞれの雪輪に違った意匠が取り入れられています。細部まで
丁寧に施された友禅と金彩です

柔らかく綺麗な地色に上品な柄付けなので、オレンジ系の地色ではありますが、
これから50代まで十分に着られる、素晴らしい付下げが出来上がりました

昔は地色や柄の主張の強い着物が好きでしたが、年齢や母親という立場、そして
数年後にはお茶名を頂くため準備を始めることになってからは、もう少し優しく
上品な、長く着られる着物を揃えたいと思うようになりました。

そんな方針にぴったりの着物に仕上がってくれたと思います。こちらは夏の間は
眠らせておいて、娘の七五三におろす予定です