株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

SQ値決定以降の相場とフィボナッチ比率

2009-06-13 09:25:26 | 株に出会う
5月の日経225特別生産指数(SQ)値は9389.55円でした。

その後の日経平均の経過を終値で見てみると、SQの翌日の5月11日にSQ値を上回って以来、ずっと5月26日までは下回っておりました。

ところが、翌5月27日に終値で上回ってからは、ほぼ一直線に上値を追い、ついに1万円奪還で、昨日のMSQ日を終えました。

SQ値を超えると相場は上昇する」という常識が生きていたということになります。

となると、これからの相場で注意すべきは、金曜日のMSQ値の10147.65円を超えて推移するかどうかということになります。

これを下回っている限り、日経平均は調整含みとなりそうです。逆にこれを上回れば、もう一段の上値追いも期待できそうです。

さて、そこでまたまた登場して貰うのがフィボナッチトレースメント、つまり黄金分割比率です。

日経平均で確認しておきます。

Case1:高値:14601円(2008年6月6日)
      安値:6995円(2008年10月28日)

 38.2%戻し:9900円(達成)
 50%戻し  :10798円
 61.8%戻し:11695円

Case2:高値:18300円(2007年2月26日)
      安値:6995円(2008年10月28日)

 38.2%戻し:11313円
 50%戻し  :12647円
 61.8%戻し:13981円

チョイとCase2は楽観的過ぎますね。当座は10800円あたりまでの戻しが限度かと思います。

逆に、押し目のフィボナッチ比率も見ておきます。

 高値:10170円(6月12日)
 安値:7021円(3月10日)

 38.2%押し:8967円
 50%押し  :8595円
 61.8%押し:8224円

何だか今となっては非現実的な数字ですね。これは高値を、確定もしていないのに直近の10170円に置いたためです。

そこで、少々工夫してみます。つまり、高値を次の節目の10800円あたりに置いてみます。そうすると、下記のようになります。

 38.2%押し:9356円
 50%押し  :8910円
 61.8%押し:8465円

9356円あたりまでの押し目というのは、考えられなくもありませんね。

これ以上は数字のお遊びになってしまいますので止めますが、当面は、高値を10800円、安値は9356円と考えて、日々の値動きをMSQ値を念頭に置きながら見ていきたいと思います。

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市場概況(6.12.09)

2009-06-13 07:17:19 | 市場概況
後場の2時半頃、ついに市街地に爆弾が炸裂した6月12日(金曜日)の市場概況です。 赤字部は13日朝の更新

◆日経先物:10140円(+20円)、OSC69%(+5%)6月9日の61%から最後の力を振り絞って1万メートルの頂上を極め更に上昇。指数値倍率:98(-1)
◆日経平均:10136円(+154円)、OCC68%(+3%)6月1日の69%に迫る。もう一段の余地はあるが、上値が極めて重い。
◆日経平均指数値倍率:99(-1)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:950.54(+9.89) OSC63%(+3%)6月1日の66%に迫る。日経平均と同じ位置取り。
◆マザーズ指数:420.95(+7)、OSC67%(同値)6月9日の54%から大雪崩を克服しながら400メートルの山を極め尽くす。5月29日の73%を攻略するのか?
◆ヘラクレス指数:641.5(+3.05)OSC78%(-4%)6月9日の71%で手負いになりながらも、年初来高値を奪還しなお上を目指して登坂中。
◆ドル・円:98.41円。(82銭円安)OSC62%(+4%)6月5日の61%を抜く。円安へと更に向かうか?98.6円以上が必要。更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.62938%(前日比-0.00937%)6月11日現在。5月21日から底這い状態継続中。
◆米10年債利回り:3.786%(-0.069%)-6月12日現在
◆日経先物イーブニングセッション:10110円(大証終値比-30円)
◆シカゴ日経先物:10100円(円建て、大証終値比-40円)更新
◆NYダウ:8799ドル(+28ドル)OSC60%(+3%)6月11日の57%から切り返したのか?まだ微妙。更新

午後2時半頃に、日経先物が10180円の今日の高値を3度ほどトライして、もはやこれまでと悟った勢力が、一気に10110円までクラスター爆弾のようなものを市街地に落としました。

この余波を受けて、ジリジリと指し値を上に持って行っていた9831ヤマダ電機はそのまま5210円で掴まされ、103800円で指していた3092スタートトゥデイもあっという間にさらわれ、結局これは100円安で逃げ、ヤマダ電機はプラスで終わりそうなので、OSCも+5%の46%にまで跳ね上がっているので持ち越しました。

しかし、最近は特に、このような市街地を直撃するクラスター爆弾の投下は陰を潜めていただけに、まさにあちこちの個別銘柄を襲い、そこで小さな爆弾が破裂し身に突き刺さるという「悲劇」があちらこちらで見られたのではないでしょうか?

結局後場は、信越化学の前場の損失をリカバリー出来ず。その信越化学も2時半前には買値までもどしておりました。しかし、それまで。

ある程度、過熱する段階での買いを入れる作法はできつつありますが、その後の揉み合い状態で上を目指す呼吸が今ひとつ読み切れずに、ロットを大きく入れるのがままなりません。

木村化工機にしても、後場は音沙汰なし。960円を割り込んでからはほとんどその下の値段で終始しております。朝からずっと調子が良く後場も特買いで上に行った4041日本曹達は、その後は一度か二度の反発はあったものの、ジリジリと値を下げる展開ですね。

また、来週は気分を切り替えて、何とか相場の尻尾を掴まえたいと思います。8割方掴みかけているのですが、タイミングをうまく捉えるための残りの2割のマスターが実に難しいものです。

ある人が言っているように、損切りの作法さえ十分に鍛えられていれば、毎回勝負に勝とうとするのではなく、これはと思うタイミングでとにかく入り、そこで目論見通りに動きがなかった場合は、適切な時間軸での動きを見ながら撤退するのでいいのではないでしょうかね。

うまくツボに入った時に、その小さな負けを完全にリカバリー出来て、最終的に毎回プラスが残ればよしとするような考え方ですね。

とにかく、来週は狙いを定めた銘柄をじっくり観察し、ブレークアウトする前のタイミングで乾坤一擲買いを入れるようなトレーディングを試してみたいと思います。

-------13日朝のコメント-------

NYダウはプラス終了したもののナスダックはマイナス終了。資源関連銘柄の一服が目立ちます。ドル・円は与謝野大臣のドルを褒め称える口先介入が功を奏して円安へ。しかし、こうした手法の効果は一時的なもの。

イギリスの中央銀行の理事が、現在の金融緩和の出口戦略は、中期でのインフレ見通しに基づき、その方法としては金利の引き上げと資産売却の両方となるだろうと述べ、これでポンド買いが強まっております。

膨張する債務(英国系銀行の対外債務は4.4兆ドルもあります。これがRBSやロイズの国有化で政府債務へと移行)に対して、S&Pが先だって英国債の格付を安定的からネガティブに引き下げることを宣言された国ですが、ブラウン首相の属する労働党の選挙での大敗に見られるように、かつての金融大国イギリスは、金融危機の影響をもろに受けて青息吐息の状態です。

資産売却に言及したことが評価されたのかも知れません。多分、大英博物館でも売り飛ばすのでしょう。ポンドはRBSなどへの資本注入が発表された時期の1月23日に118.88円をつけて以来、何と6月10日には160円を回復しております。

この間のユーロの上昇率が22%に対して、ポンドは34%にも達します。ユーロ入りまであの頃は囁かれていた筈ですが、このポンドの上昇に対して随分と見通しが狂って、FXで損をしたトレーダーが多かったのではないでしょうか?

株もそうですが、短期的には別にして、このような経済的なニュースで素直に相場が動くことはありません。むしろ、今回の金融危機のように、それが未曾有なものになればなるほど、いわば国家の威信をかけて立て直しにかかります。あらゆる道具を総動員します。時価会計の緩和や心理的な側面の強いストレステスト、統計データの多少の尺度代えなど、国家権力として行使できる道具を一斉に発動します。

この動きに対して、勝手な一投資家の思い込みから、ポンドはもっと弱くなると思って投資行動をしてはならないということですね。

筆者も時折、現下の金融情勢に対して悲観的な見通しを述べたりします。それは仮に論理的にはそうなるにしても、現実の市場の動きはもっと別の観点から動くということは、この間の世界の各種の経済指標を見ていれば分かってはいます。

現に、何とかアメリカの住宅価格が持ち直すこの夏頃まで、今の金融情勢が持ちこたえて欲しいと願う文章を何度か書いていたりします。そうした意思が各国政府だけでなく、市場に関与する人々にも芽生えているものと思います。

この世の誰が、大幅な失業者の増加や、資産の大幅な減少、年金基金の破産から来る給付の停止、また世界で貧困層の急増や食糧不足などを、あえて望むでしょうか?

今、ここで何とかしないことには、本当にそうした事態へと世界は突き進む、その瀬戸際にあるのです。巻き添えを食うのは我々全員です。

現在の市場の関心は、こうしたことを背景として、果たして膨れあがった各国の政府債務が持続可能(つまり、出口戦略としての資金の市場からの回収)かどうか、インフレの昂進という副作用を伴わないでうまくいくのか、という点を米国債やら英国債やら、そして日本国債の消化度合いでの金利水準の動きを、固唾を飲んで見守っている段階です。

もし、インフレがハイパー化すると、これで政府の負債は一気に解決に向かうにしても、金融システムのみならず、すべての生活基盤を破壊してしまいます。

考えてみて下さい。ジンバブエ化するということは、1日で物価が倍になるのです。

昔トルコに行った時、トルコリラはむやみに安かったので、トイレチップにも50万トルコリラを払う程でした。買い物をするにも、お店ではその日の為替レートを分厚いノートでチェックしておりました。つまり、各ショップでは、毎日大幅に動く為替を見ながら売値を刻一刻変更しているのです。

こうなると、喩え、株式の空売りから入って多少儲けても、自らの生活基盤が破壊されては何にもなりませんね。そもそも、こんなに値段が動いては、株式市場も成り立たないでしょう。

と言う訳で、あまり悲観論に与して投資行動をとるのもどうかと思う次第。また、バランス良く、こうした深謀遠慮たる政府や各機関の動きからのそれなりの意思を忖度し、大きな流れにはそのままついていくことが求められているかと思います。

3月10日に日経平均が7021円の今年の最安値を付けた時、筆者は6000円台への下落は当然視しておりました。5500円あたりの勝手な予想もそれまでに立てていた位です。

これは今のところ完全に外れました。まさか1万円をこんなに早く回復するとは思いませんでした。分かっていれば、全力買いで持ち越し続けます。

しかし不思議なことに、今回のラリーに乗り遅れた悔しさよりも、何とかこのまま金融システムや企業の業績の悪化が進行することなく、夏頃まで乗り切っていけるのではないかとの、安堵のような気持ちの方が大きくなっております。

まあ、金融・経済がもう一度昨秋のようなショックに見舞われると、今度こそ、企業年金と公的年金を貰っている身にとっては、それらが早晩破綻して、年金が出なくなることの大変さを思っての、自分第1のエゴイスティックな気持ちだけかもしれませんが。

長文を最後まで目を通して頂きありがとうございました。
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