株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

木村化工機の反逆

2009-06-12 11:28:10 | 株に出会う
ご存じ仕手性の強い銘柄の代表格、6378木村化工機。

昨日は反発の時期だと判断し、前日高値を突破しそうな923円の高値掴みをしたことは昨日のブログに書きました。しかし、一向にその筋の買い上がりもなく、待ちきれずに916円で撤退。

しかし、そこで目を離したのが間違いでした。このようなじゃじゃ馬株は、そのタイミングが来るまで、つまり出来高が増えるまでは、更に翌日下がる気配でマイナス終了しない限り、トラッキングを諦めてはなりませんでした。

何せ、230銘柄ほども毎日追いかけているものですから、ついつい、日替わりで銘柄を選別するという悪い癖が染み付いております。停滞している株に構っている暇はないのです。

ところが、やはり仕手株はこのような浮気性的な態度は駄目ですね。

今日、前場に気がついた時は、既に筆者が登録しているマーケティングスピードの値上がり率トップに君臨しておりました。

何と、今朝の始まりが928円だったのです。軽く昨日の高値を上回っておりました。そして、案の定、最初は920円まで落とされて、昨日の筆者以外の「敗残兵」を蹴散らしておいてから、もう一度924円を抜ける時には、昨日の時間帯別出来高を徐々に上回って上昇一途となりました。そこからの最初の押し目ポイントは、一旦年初来高値の6月1日の高値960円を攻略した後でしたので、その近辺の961円でした。

そこからの第2波の上昇に入る訳ですが、今度は、途中からの参戦組が多く、970円あたりでも揉み合いに入ります。ここで一度拾いましたが、やはり後から参戦しても貰いが少ないというか、もう一度960円近辺まで成り売り攻勢で持って行かれる恐怖から、その後の982円までの本日高値までは持ちきれず。

このような動きは、出来高が多い仕手性の株に典型的な動きかと思います。

しかし、いざ実際の板で目も眩むような乱高下を見せつけられると、ついつい迂闊に高値を追いかけて損切りになったり、低すぎるところで待ちすぎて約定しなかったり、揉み合いで我慢できずに薄利撤退したりと、あたふたとすることになりますね。

前場は、各市場とも強いです。OSCは先物も日経平均もTOPIXも全部上げております。

持ち越しの4043信越化学は寄り付きで売るべきでしたが、今日こそ反転すると思い、ズルズルと反発を待っているうちに、出来高を伴っての下げだったことに気づき、-30円でやむなく撤退しました。

MSQ日の寄り付きで1万円以上を付けたい勢力が、寄り付きに特買いを入れたことに対する考えが甘かったようです。もう、この株は用済みとばかりに捨てられております。

5108ブリヂストンなどの運命も同じ。

もう1つの持ち越し玉の3092スタートトゥデイも乱高下するので、面倒になって買値から600円戻したところで薄利撤退しました。

後場は何とか信越化学の損失分は取り返さなければなりません。

前日の検討段階では逆張りの玉の発見であっても、あくまで当日は順張りが、デイトレやスイングの正しいやり方ですね。
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市場概況(6.11.09)

2009-06-12 06:13:50 | 市場概況
日経平均がついに10022円に達した6月11日(木曜日)の市場概況です。 赤字部は12日朝の更新

◆日経先物:10020円(+30円)、OSC64%(-2%)6月9日の61%から最後の力を振り絞って1万メートルの頂上を極め更に上昇。指数値倍率:99(-1)
◆日経平均:9981円(-10.16円)、OCC65%(+2%)6月9日の60%から最後の力を振り絞って上昇し、陥落の危機から1万メートルの頂上を極め、そこで力尽きる。
◆日経平均指数値倍率:100(同値)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:940.65(+3.64) OSC60%(+5%)6月9日の52%から最後の力を振り絞って年初来高値更新しなお上に。健闘中。
◆マザーズ指数:413.95(+11.28)、OSC67%(+9%)6月9日の54%で大雪崩に巻き込まれるも、よく這い出し、再度400メートルの山を極め、更にその上へと這い上がる。
◆ヘラクレス指数:638.45(+4.04)OSC82%(+10%)6月9日の71%から手負いになりながらも、年初来高値を奪還し、なお上を目指している最中。
◆ドル・円:97.59円。(55銭円高)OSC58%(-1%)6月5日の61%あから円高へとジリジリ上昇中。まだ傾向は出ていないが。更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.63875%(前日比-0.00875%)6月10日現在。5月21日から底這い状態継続中。
◆米10年債利回り:3.936%(+0.08%)-6月10日現在
◆日経先物イーブニングセッション:10020円(大証終値と同値)
◆シカゴ日経先物:10005円(円建て、大証終値比-15円)更新
◆NYダウ:8771ドル(+32ドル)OSC57%(-2%)5月22日から緩やかに上昇基調継続中。更新

最後まで大きく落ちなかったですね。このまま1万円以下のコールオプションを持っている勢力が、明日のMSQになだれ込むことで勝負の決着がついたようです。

後場に取り逃がしたのは4813ACCESSと7717Vテク。特にVテクの特買いからの押し目で買っておきながら、その後の膠着状態で我慢できなかったのが痛い。再度の買いを入れておいたのですが、他の銘柄を見ているうちにあっという間のストップ高近辺までの上昇でした。

このアクセントのある流れは今後の教訓にしなければなりません。一度か二度は騙しの下げというのか、筆者のように薄利撤退常連組をひっかけるための押し目がある訳ですが、そもそも後場に特買いで始まり、節目の416Kを軽く上回って始まったこと自体、この株の完全復活を裏付けておりました。

ACCESSについては、OSCがかなり飛び出ておりましたので、これは押し目での買いと判断したのは良かったのですが、結局騙しでの売り板にあえなく利益を逃しました。

大きく動く時は、成り買いをするようでないと駄目ですね。成り買いをする人が多い場合、1-2度は押されますがそこは我慢が必要です。必ず、二の矢、三の矢の援軍が来るはずです。

さて、それでも持ち越し玉があります。3092スタートトゥデイの101900円買いと、ここのところ反発のチャンスを窺っている4063信越化学の4780円での買いの2本です。いずれもテクニカルには申し分ない位置取りです。

最後に、もう見ないことにした8410セブン銀行は、OSCを更に2%落としての28%です。落ち目の継続中ですので、20万円近くまでトコトン下げるまではアンタッチャブルですね。損を抱えた個人が戻り売りで泣く泣く手放すのに乗じて、売り方が調子に乗って下へ下へと押し下げております。

まるでチンピラヤクザに鉄火場が牛耳られたような状態かと。そこに純朴なトレーダーが出かけていっては身ぐるみ剥がれるのが関の山。本当は真面目な銀行なのですが、ジャスダックという辺境の相場に身を置いているせいか、追いはぎのようなトレーダーの溜まり場となってしまったようです。

そう言う筆者も追いはぎ集団の一派でしたね。

その鉄火場にお客さんがいなくなった時に、こっそりとお教えします。

-------12日朝のコメント-------

ダウは引けにかけて急速に値を崩しながらもプラス32ドルでの終了でした。この下落でOSCは2%低下し57%です。

今日のNY市場は30年債の入札で高金利故に好調だったことから、金利が下がり逆にドルが売られるという結果になっております。昨日とは逆ですね。市場も今の債券やドルの価値についての判断が様々なようです。それだけ微妙な時期と言えます。

ところで注目されるのは、即、市場へのインパクトはありませんが、FRBが第1四半期の資金循環統計というのを発表しております。この中で、第1四半期の家計債務の減少は1.1%、住宅ローン債務は変わらず、そして消費者信用は3.5%減少だったと報告されております。

重要な点は、家計債務はほとんど減らず、消費だけ減っている姿が如実に表れている点です。

今回の金融・経済危機の大きな原因は、可処分所得を超えてのレバレッジを効かせた過大な借金にあった訳ですが、そのアメリカの家計のレバレッジ率は1997年の90%から2007年のピークには130%にも膨らんでおりました。

この過大な借金を減らすことが、このレバレッジ解消のためには必要なことですが、上述のようにほとんど減っておりません。

貯蓄率は4月には前月から1.2%も増えて5.7%にも達しております。これは、あまりの住宅資産価格や株の下落で、それまでにバブル化していた含み家計資産の下落に直面して、当面の生活不安を乗り切るための貯蓄は急激に増やしているものの、貯蓄の増加がまだ間に合わずに借金に返済には回っていないということを意味します。

なお、日本のバブル崩壊では、1991年のレバレッジ率125%から2001年に95%になるまで10年を要しております。これが今回の危機が10年長引くという論調の根拠にもなっております。

そして、この借金部分の結構な部分が、金融機関にとっての更なる隠れ不良資産として未だマグマのようにたまっているとも言えます。(更に商業用不動産の不良資産の増加がこれから本番を迎えます。)

つまり、レバレッジをかけて家計の可処分所得を上回った借金が、その可処分所得の範囲内(少なくとも100%以内)に収まって、かつ可処分所得の増大がなされない限り、消費に回すお金は、生活維持のための必要な部分に限られるということになります。

もちろん、アメリカという国は日本とは根本的に異なり、人口が増えている成長国ですので、昨晩発表の小売り売上高も0.5%ながらもプラスにはなっております。しかし、これも前月比の伸びであることに注意。本来は住宅価格指数のように前年比で見ないと、統計上の誤差に誤魔化されてしまうのですが、どうも、意図的かどうか前月比しか発表しないようです。

ところで、原油の騰勢傾向はもう止まらなくなりましたね。IEAの需要見通しの上方修正で高値更新。NY大学のルービニ教授は来年には100ドルに上昇するだろうと予言。こちらはゴールドマンの予言とは違って、信用度が高いものです。

いずれにしても、オイルピークアウト理論から言っても、いつ100ドルを奪還してもおかしくはありません。この原油の上昇とドル安が再度リンクし長期金利も上昇して、グリーンシュートと言われている景気の新芽をつぶさないようにしなければなりませんが、果たして、何処までドルが耐えられるのか?
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