『子ども達を放射能から守るネットワーク@ちば』というブログに掲載された記事を紹介させていただきます。
↓以下、転載はじめ
福島では「移住」という文字が入った行事には助成金が下りない
6月9日に、『原発なくせちばアクション』さんが、
「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の佐藤幸子さんをお招きしての、ティーチイン企画を実施されました。
その際に、佐藤幸子さんが、福島の現状を語ってます。
報告集から一部、講演内容を転載いたします。
ちなみに、佐藤さんは、福島県伊達郡川俣町という、福島県の真ん中に位置する中通りにお住まいの方です。
つまり、もっと東へ行けば、汚染が厳しいということです。
●結論ありきの行政測定
福島市の『市政だより』に、毎月毎月、放射線に関することが出ています。
連載で、「放射能を知ろう」という記事があります。
内部被ばくについて、WBC(ホールボディーカウンター)で、飯舘村とか、県内で高線量地帯にいた方を、優先して測ってるんです。
約3万人を測っているんですども、検査した結果、「全員が、健康に影響を及ぶ数値ではありませんでした」という結論にしているんです。
要するに、全員が、預託実効線量1ミリシーベルト以下だ、という結論を出しているんです。
うちの娘も中学生ですが、全員カウンターが受けれたので、学校へ連れていって、受けたんですけども、
やっぱり「1ミリシーベルト以下だから、生涯にわたってなんら影響がありません」と言われました。
内部被ばくは、これからどうなるかわからないのに、「問題ない」と結論づけること自体がおかしいのです。
行政は、当てにしない、信用しないというのが、今の福島の状況です。
●除染キャンペーンのウソ
行政は、除染を随時やっていく方針を決めて、
福島市の方では、「2年間で4~5割にする」「避難はさせないけれど、除染でがんばらせてくれ」というのが説明会での話だったのです。
でも、よく考えてみれば、セシウム134が、2年で4割になるんです。
それが減ってくるから、人力で減らせる量ってのは、1割しかないということです。
その1割のための除染費用に、何億もかけるというのです。
ようやく、一般住宅の除染がはじまったのは、今年の4~5月ごろです。
一番高いといわれていた、福島市の渡利地区で、説明会をやりました。
「一軒一軒屋根は、高圧洗浄機で洗い流して、家の周りの敷地の草とかは、すべてとります。土も入れ替えます」と言いました。
でも、実際、除染作業をやってるのを目撃して、これじゃ無理だろうなって思いました。
高圧洗浄機でやっても、その水はそのまま流れっぱなし、
草木を全部とって、土を入れ替えたりするんですけど、その土は、よそに持っていけないんですよ。
そうすると、広い敷地のある家は、庭に穴を掘って埋めたかもしれないけど、大体の家が家の前に、ブルーシートかけて置いていくだけです。
「集めて、ホットスポットを作っておいておく」
それだけのことなので、おそらく線量は下がっていない、と思うのです。
私の知り合いの家で、「最初に測らないと、下がったかどうかわからない」というので測ったのです。
でも、除染が終わった後に、「どのくらい下がったんですか?」と聞いても、行政は数値を言わないんです。
でも、「下がりました」、とだけ言うんです。
結局、自分で測ったらしいんですが、「前の数値と変わってない」と。
だから、おそらく、そんな期待はできないと思います。
それでも、当初のころの数値を、福島県民は知っています。
福島市でも、2~3マイクロシーベルトがあったわけです。
高いところに行くと、3とか5とか、ホットスポットにいくと、10とか20とか、高いところは30です。
そうすると、「0.9とかになった」って言われると、「あー下がったあ」ってみんな喜ぶわけですよ。
0.とつくだけで、下がったと思ってしまう。
その感覚ってのは、そこに行かないとわからないんです。
そこに何十年も住んでいる福島の人が、やっぱりそこにいなきゃいけないと思ったら、少しでも下がれば、「下がった」と思いたい。
普通の日常生活に戻したいと思えば、そう思わざるをえないところがあるんです。
●事故収束アピールのために復興イベント
福島県は、「福島はもう大丈夫だ、除染費用も国が出してくれる」というようなことを、どんどん外に向かって発信したいわけなんです。
それで去年は、いろいろな行事を自粛したわけです。
お祭りとか学校行事にしても、とりあえずは、外のものはやらないようにしていたんです。
その反動があったのかもしれませんが、今年は、行事の数や規模が凄いんです。
「復興」、という文字入ってるものは、バンバン復興助成金が下りる。
その一方、「保養」とか「避難」とか「移住」なんていう文字が、一言でも入っていたら、それはもう却下です。
つい最近も、郡山で、「キッズパレード」といって、何万人も、子どもを集めたイベントが開催されました。
後は、伊達市の柳川というところで、全国花火大会です。
初めてですよ。
今まで、福島でやったことがないような、行事やイベントなんです。
この前、郡山市では、「ビール祭り」と言って、あの開成山球場でやるわけですよ。
子どもの屋台も、出てやったそうです。
全て、福島大丈夫だよっていうアピールです。
私たちのように、それはちょっとなって思ってるような人達を、本当に激怒させることが、今続いてるというところです。
================
福島の現状について、多くを語っていただいてまして、上記はほんの一部だけになります。
また改めて、続きを書きたいと思います。
メディアからはほとんど、福島の情報が伝わってきません。
知ること、伝えることが、何よりも必要なのは、今の福島の状況ではないのでしょうか。
復興だと、絆と煽るメディアが、福島の真実を伝えないで風化させているのです。
以上、転載終わり
これはもう、想像通りの、いや、想像をすっかり超えてしまっている、とんでもない現状です。
赤文字で書かれている中でも、特に、どうしても許せない、現地に暮らしている、気がついている人達にとっては、
きっと腸が煮えくり返るほどのことを、もう一度、書き出してみました。
・やっぱり「1ミリシーベルト以下だから、生涯にわたってなんら影響がありません」と言われました。
・福島市の方では、「2年間で4~5割にする」「避難はさせないけれど、除染でがんばらせてくれ」というのが説明会での話だった。
・よく考えてみれば、セシウム134が、2年で4割になるんです。
それが減ってくるから、人力で減らせる量ってのは、1割しかないということです。
その1割のための除染費用に、何億もかけるという
・除染が終わった後に、「どのくらい下がったんですか?」と聞いても、行政は数値を言わないんです。
でも、「下がりました」、とだけ言うんです。
結局、自分で測ったらしいんですが、「前の数値と変わってない」と。
・そこに何十年も住んでいる福島の人が、やっぱりそこにいなきゃいけないと思ったら、少しでも下がれば、「下がった」と思いたい。
・「復興」、という文字入ってるものは、バンバン復興助成金が下りる。
その一方、「保養」とか「避難」とか「移住」なんていう文字が、一言でも入っていたら、それはもう却下です。
・福島県は、「福島はもう大丈夫だ、除染費用も国が出してくれる」というようなことを、どんどん外に向かって発信したい
・だから、今まで、福島でやったことがないような、行事やイベントが目白押し。
いったい、どういう狂気が、こんなことをさせているのか。
そしてその現状を、どの新聞も、きちんと伝えようとしない。
狂人にすっかり取り囲まれた福島の人達を、誰もそこから救い出そうとしない。
もう本当に恐ろしくて、腹立たしくて、我慢がなりません。
どうか、どこの地区の方でもいいので、福島を伝えろ!と、地元の、あるいは大手の新聞社やテレビ局に、圧力をかけてください。
お願いします。
小さな体は、こんな状態が続くことを受け入れられるはずがありません。
助けてあげましょう!
↓以下、転載はじめ
福島では「移住」という文字が入った行事には助成金が下りない
6月9日に、『原発なくせちばアクション』さんが、
「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の佐藤幸子さんをお招きしての、ティーチイン企画を実施されました。
その際に、佐藤幸子さんが、福島の現状を語ってます。
報告集から一部、講演内容を転載いたします。
ちなみに、佐藤さんは、福島県伊達郡川俣町という、福島県の真ん中に位置する中通りにお住まいの方です。
つまり、もっと東へ行けば、汚染が厳しいということです。
●結論ありきの行政測定
福島市の『市政だより』に、毎月毎月、放射線に関することが出ています。
連載で、「放射能を知ろう」という記事があります。
内部被ばくについて、WBC(ホールボディーカウンター)で、飯舘村とか、県内で高線量地帯にいた方を、優先して測ってるんです。
約3万人を測っているんですども、検査した結果、「全員が、健康に影響を及ぶ数値ではありませんでした」という結論にしているんです。
要するに、全員が、預託実効線量1ミリシーベルト以下だ、という結論を出しているんです。
うちの娘も中学生ですが、全員カウンターが受けれたので、学校へ連れていって、受けたんですけども、
やっぱり「1ミリシーベルト以下だから、生涯にわたってなんら影響がありません」と言われました。
内部被ばくは、これからどうなるかわからないのに、「問題ない」と結論づけること自体がおかしいのです。
行政は、当てにしない、信用しないというのが、今の福島の状況です。
●除染キャンペーンのウソ
行政は、除染を随時やっていく方針を決めて、
福島市の方では、「2年間で4~5割にする」「避難はさせないけれど、除染でがんばらせてくれ」というのが説明会での話だったのです。
でも、よく考えてみれば、セシウム134が、2年で4割になるんです。
それが減ってくるから、人力で減らせる量ってのは、1割しかないということです。
その1割のための除染費用に、何億もかけるというのです。
ようやく、一般住宅の除染がはじまったのは、今年の4~5月ごろです。
一番高いといわれていた、福島市の渡利地区で、説明会をやりました。
「一軒一軒屋根は、高圧洗浄機で洗い流して、家の周りの敷地の草とかは、すべてとります。土も入れ替えます」と言いました。
でも、実際、除染作業をやってるのを目撃して、これじゃ無理だろうなって思いました。
高圧洗浄機でやっても、その水はそのまま流れっぱなし、
草木を全部とって、土を入れ替えたりするんですけど、その土は、よそに持っていけないんですよ。
そうすると、広い敷地のある家は、庭に穴を掘って埋めたかもしれないけど、大体の家が家の前に、ブルーシートかけて置いていくだけです。
「集めて、ホットスポットを作っておいておく」
それだけのことなので、おそらく線量は下がっていない、と思うのです。
私の知り合いの家で、「最初に測らないと、下がったかどうかわからない」というので測ったのです。
でも、除染が終わった後に、「どのくらい下がったんですか?」と聞いても、行政は数値を言わないんです。
でも、「下がりました」、とだけ言うんです。
結局、自分で測ったらしいんですが、「前の数値と変わってない」と。
だから、おそらく、そんな期待はできないと思います。
それでも、当初のころの数値を、福島県民は知っています。
福島市でも、2~3マイクロシーベルトがあったわけです。
高いところに行くと、3とか5とか、ホットスポットにいくと、10とか20とか、高いところは30です。
そうすると、「0.9とかになった」って言われると、「あー下がったあ」ってみんな喜ぶわけですよ。
0.とつくだけで、下がったと思ってしまう。
その感覚ってのは、そこに行かないとわからないんです。
そこに何十年も住んでいる福島の人が、やっぱりそこにいなきゃいけないと思ったら、少しでも下がれば、「下がった」と思いたい。
普通の日常生活に戻したいと思えば、そう思わざるをえないところがあるんです。
●事故収束アピールのために復興イベント
福島県は、「福島はもう大丈夫だ、除染費用も国が出してくれる」というようなことを、どんどん外に向かって発信したいわけなんです。
それで去年は、いろいろな行事を自粛したわけです。
お祭りとか学校行事にしても、とりあえずは、外のものはやらないようにしていたんです。
その反動があったのかもしれませんが、今年は、行事の数や規模が凄いんです。
「復興」、という文字入ってるものは、バンバン復興助成金が下りる。
その一方、「保養」とか「避難」とか「移住」なんていう文字が、一言でも入っていたら、それはもう却下です。
つい最近も、郡山で、「キッズパレード」といって、何万人も、子どもを集めたイベントが開催されました。
後は、伊達市の柳川というところで、全国花火大会です。
初めてですよ。
今まで、福島でやったことがないような、行事やイベントなんです。
この前、郡山市では、「ビール祭り」と言って、あの開成山球場でやるわけですよ。
子どもの屋台も、出てやったそうです。
全て、福島大丈夫だよっていうアピールです。
私たちのように、それはちょっとなって思ってるような人達を、本当に激怒させることが、今続いてるというところです。
================
福島の現状について、多くを語っていただいてまして、上記はほんの一部だけになります。
また改めて、続きを書きたいと思います。
メディアからはほとんど、福島の情報が伝わってきません。
知ること、伝えることが、何よりも必要なのは、今の福島の状況ではないのでしょうか。
復興だと、絆と煽るメディアが、福島の真実を伝えないで風化させているのです。
以上、転載終わり
これはもう、想像通りの、いや、想像をすっかり超えてしまっている、とんでもない現状です。
赤文字で書かれている中でも、特に、どうしても許せない、現地に暮らしている、気がついている人達にとっては、
きっと腸が煮えくり返るほどのことを、もう一度、書き出してみました。
・やっぱり「1ミリシーベルト以下だから、生涯にわたってなんら影響がありません」と言われました。
・福島市の方では、「2年間で4~5割にする」「避難はさせないけれど、除染でがんばらせてくれ」というのが説明会での話だった。
・よく考えてみれば、セシウム134が、2年で4割になるんです。
それが減ってくるから、人力で減らせる量ってのは、1割しかないということです。
その1割のための除染費用に、何億もかけるという
・除染が終わった後に、「どのくらい下がったんですか?」と聞いても、行政は数値を言わないんです。
でも、「下がりました」、とだけ言うんです。
結局、自分で測ったらしいんですが、「前の数値と変わってない」と。
・そこに何十年も住んでいる福島の人が、やっぱりそこにいなきゃいけないと思ったら、少しでも下がれば、「下がった」と思いたい。
・「復興」、という文字入ってるものは、バンバン復興助成金が下りる。
その一方、「保養」とか「避難」とか「移住」なんていう文字が、一言でも入っていたら、それはもう却下です。
・福島県は、「福島はもう大丈夫だ、除染費用も国が出してくれる」というようなことを、どんどん外に向かって発信したい
・だから、今まで、福島でやったことがないような、行事やイベントが目白押し。
いったい、どういう狂気が、こんなことをさせているのか。
そしてその現状を、どの新聞も、きちんと伝えようとしない。
狂人にすっかり取り囲まれた福島の人達を、誰もそこから救い出そうとしない。
もう本当に恐ろしくて、腹立たしくて、我慢がなりません。
どうか、どこの地区の方でもいいので、福島を伝えろ!と、地元の、あるいは大手の新聞社やテレビ局に、圧力をかけてください。
お願いします。
小さな体は、こんな状態が続くことを受け入れられるはずがありません。
助けてあげましょう!