「ウラン節約」ウソだった 再処理「原発維持のため」
東京新聞【社会】2012年9月5日 朝刊より
『原子力委員会が、原発推進側を集め、昨年11月に開いた秘密勉強会の場で、電力各社でつくる電気事業連合会(電事連)の幹部が、
「使用済み核燃料の再処理事業は、原発に使用済み核燃料がたまって、稼働できなくなるのを防ぐため」、と明言していた。
国も電力会社も、再処理は、ウラン資源を節約し、エネルギー面の安全保障のためだ、と再三強調してきたが、虚偽の説明だったことになる。
発言者は、電事連の原子力部長。
内閣府の検証チームが集めた議事資料などによると、
昨年11月24日の会合で、原子力委の鈴木達治郎委員長代理が、
「電力会社としては、コストが高くても再処理する理由があるのか。
とりあえずは(使用済み核燃料を)処理できる、ということがメリットか」と部長に質問した。
これに対し、部長は、「その通り」と即答し、
「再処理路線でなければ、使用済み核燃料の受け入れ先がなくなり、原発が止まってしまうことになる」と述べた。
本紙の調査で、国内約6割の原発では、稼働させれば数年内に、使用済み核燃料プールが満杯になる。
核燃料が交換できなくなり、それ以上は稼働できず、行き詰まった状態になる、と判明している。
鈴木氏の質問は、電力各社にとって、再処理を続けるメリットは、プールにたまった使用済み核燃料を減らし、原発を維持することかどうかをただす趣旨。
部長の答えは、まさに、電力会社の本音を語ったものだ。
ただし、日本の原子力政策の建前は、再処理で出たプルトニウムを使い、混合酸化物燃料(MOX燃料)にして、プルサーマル発電で再利用。
それが、「資源小国の日本にとって、ウラン資源の節約につながる」ということだ。
その建前で、10兆円もの巨費を投じてきたが、再利用の輪は完成しておらず、MOX燃料の利用計画も立てられなくなっている。
政府・与党は近く、将来の原発比率をどうするか、結論を出す見通しだが、再処理を含め、原発を維持しようとする動きは根強い。
政府からは、原発ゼロにした場合、光熱費がアップするなど、否定的な側面だけを宣伝する動きも強まっている。
だが、これまでの再処理の建前はうそで、原発を運転し続けるための方便、ということがはっきりしたことで、
再処理事業の存続意義は、ますます揺らぐことになりそうだ。
電事連は「(秘密勉強会の)出席者や発言者の確認をしていない」として、検証チームへの資料提出を拒否している』
以上、記事の転載終わり。
でね、記事読みながら、そやそや!もっと言え!とか思てちょっと油断してたら……、
↓
『再稼働が内定した高浜原発に、「新品の燃料」が運び込まれた』?!
なんやとぉ~?!
☆大飯4号機フル稼働 関電社長「次は高浜3,4号機を」
(7月25日の産経新聞)
『八木誠社長は同日、記者団に、
「次は高浜3,4号機を最優先で再稼働させてもらいたい」とし、高浜3,4号機(同県高浜町)の再稼働に意欲を示した』とかなんとか、ふざけたこと書いてあって……、
で、関電はどないしたかというと……、
↓
・高浜発電所2号機の新燃料輸送について
http://www.kepco.co.jp/pressre/2012/0822-1j.html
・高浜発電所3号機の新燃料輸送について
http://www.kepco.co.jp/pressre/2012/0830-1j.html
↑
こんなこと、みなさん、知ってはるんですかぁ~?