前の記事で、あまりにも人でなしな首長のことを書いたので、気分直しに、まともなことを公の場できっちり言うてくれてはる首長のことを紹介します。
その人は、新潟県知事、泉田裕彦氏。
この記事は、きーこさんがまとめてくれてはったものです。
彼女がこれまでに書かはった記事も、中にたくさん紹介されてます。
どれもこれも大切。
時間を見つけて読んでみてください。
では、転載させていただきます。
「原子力発電所内の方を外よりもクリーンにしておくルールとは一体何なのでしょうか?」記者会見他・新潟県泉田知事
2012年5月
がれきの広域処理の問題点が全て見えてくる!
「新潟県知事が環境大臣に宛てた”がれき広域処理”に関する再質問全文」
2012年12月
新潟県泉田裕彦知事に繋がる政治家を!がれき広域処理に関しての県議会での答弁12/10
2012年12月
東日本大震災:知事、がれき焼却灰も東電引き取りを /新潟
毎日新聞 2012年12月27日 地方版
泉田裕彦知事は26日の記者会見で、東日本大震災の震災がれきの焼却で発生する焼却灰について
「東電が引き取るべきだ」と述べた。
泉田知事は放射能を含む焼却灰の管理方法などに懸念があることから、
県内5市が進めている震災がれきの受け入れに慎重姿勢を示している。
泉田知事は「放射性物質の管理のプロは原発の事業者。そこが管理するのが一番合理的」と述べた。
泉田知事はこれまで、県内の浄水場などで保管されている放射性物質を含む汚泥について、
東電が引き取るよう主張している。
【宮地佳那子】
2013年1月
<新潟がれき受け入れ>
現地がれき、量が大幅に減っても、5市長は受け入れ方針変わらず
新潟県内では、新潟市と長岡市、三条市、柏崎市、それに新発田市の5つの市が受け入れる方針
2013年2月
知事、怒り爆発「殺人に近い」…震災がれき焼却
読売新聞 2013年2月15日09時48分
新潟県柏崎市と三条市で始まった震災がれきの本格焼却について、
泉田裕彦知事は14日の記者会見で、
「亡くなる方が出れば傷害致死と言いたいが、(放射能の危険性を)分かっていて(埋却を)やったら殺人に近い」と述べ、両市の対応を改めて厳しく批判した。
12日にも、両市の対応を、「犯罪行為」とやゆした知事。
この日の記者会見では、「未来に対して責任を持てるのか」と怒りを爆発させた。
三条市の国定勇人市長が、知事の姿勢を、「独裁」と批判している点については、
「意見を言うなというのか。
言論封殺をしろというのか。
住民の声を聞かずにどんどん(埋却を)進めることを独裁と言うのではないか」と反論。
さらに、
「国定氏は、将来は(新潟に)住まないと考えているのですかね」などと名指しで非難した。
ーーー
わたしは、昨年の5月、環境省への知事の質問状の時から、新潟県泉田知事を応援しています。o(`・ω・´)○
新潟県知事プロフィール
http://chiji.pref.niigata.jp/profile.html
氏名 泉田 裕彦 (いずみだ ひろひこ)
生年月日 昭和37年9月15日
出身地 新潟県加茂市
血液型 B型
家族構成 妻、長女
学歴 昭和62年3月 京都大学法学部卒
職歴
昭和62年4月 通商産業省入省
資源エネルギー庁石炭部計画課、中小企業庁小規模企業政策課、ブリティッシュ・コロンビア大学客員研究員、資源エネル ギー庁石油部精製課総括班長、産業基盤整備基金総務課長、国土交通省貨物流通システム高度化推進調整官、岐阜県新産業労働局長など歴任。
平成16年10月 新潟県知事就任(1期目)
平成20年10月 再選(2期目)
ーーー
泉田知事が記者会見でおっしゃっている事は、もう本当に正論です。
一部転記します。
新潟県庁 平成24年12月26日 泉田知事定例記者会見要旨
(原発関連問題について)一部転記
Q
原発に関し、知事は今年一年間、(福島原発事故の)検証を求めて発言してきており、
実際に県技術委員会でも検証が始まって、先日には福島第一原発にも視察に行きました。
今年一年を振り返り、検証がどこまできているかという知事の認識を教えてください。
A 知事
議会でも、防災局長が答弁させていただきました。
課題が少しずつ共有されてきているのではないかと思っています。
「安全基準」と言ったときに、ハード面だけを見ても仕方ないでしょう。
誰がいつ、どう判断するのかという、マネジメントの部分を検証しなければ、
耐震性能が優れていても、安全かどうかは決まらないということだと思っています。
一つ例を挙げると、3月11日の15時35分か37分かがはっきりとしない部分はありますが、
全電源喪失後に、何をすべきだったのかということです。
例えば、夜に、ガスコンロでお湯を沸かしていた、という状況をイメージしてください。
そうしたら、強風で木が折れて、屋外にある電線が切れて、真っ暗になってしまいました。
そのときに、最初にやることは何ですか。
電線の修理に行きますか。
ガスコンロにかけたヤカンを冷やす、ということをしないと、空焚きになってしまいます。
一体、何をしていたのでしょうか。
全電源喪失して、最初に電源確保に行きますか。
特に、IC(非常用復水器)の動きがわからなければ、その時点では、「冷やす」しかなかったはずなのです。
何度かこれまでにも言っていますが、
(JNES(独立行政法人原子力安全基盤機構)の運転)教育訓練用のビデオで、
空焚き2時間で、ジルコニウムが溶け出して、メルトダウンするということを教えており、
運転員であれば、誰でも知っていることです。
余裕は2時間しかなかったわけです。
「それなのになぜ、電源確保に走ったのか?」という部分が、しっかりと検証されなければ、何が原因で、また同じような危機が生じるかはわかりません。
さらに、3号機のシミュレーションで言うと、
使用済み核燃料が動いていなくても、水が抜ければ、24時間でメルトダウンするという、計算結果も出ているわけです。
そういった検証をしっかりとする、本当に初期の判断が正しかったのかどうかということを含め、しっかりと解明しなければいけない、と私は思います。
Q
原発に関し、来年に現状を踏まえて、規制委員会等に求めていくことがあれば、あらためて教えてください。
A 知事
福島原発事故を踏まえて、課題をどう考えるのかという質問状を、規制委員会に提出していますので、その回答が早くほしい、ということです。
回答せずに作成した安全基準については、誰も信用しないと思っています。
これも何度か申し上げていますが、
規制委員会の中に、地方行政がわかる人が入っていないのに、本当に原子力防災対策を立案できるのか、ということです。
福島県からの避難者も直接受け入れ、東電ともやりとりをしていた新潟県の質問にも、一体何カ月かかって答えていないのか、ということです。
それにもかかわらず、いきなり、(安全基準を)作ると言っても、全く信用できないということで、
全く無意味なものができることのないよう、早く回答してほしい、ということで事務的にも催促しています。
(震災がれき等に含まれる放射性物質の管理等について)一部転記
Q
がれきの問題ですが、新政権に変わるということで、国の考え方も変わる可能性もあるのですが、
がれきの問題で、新政府に求めることはありますか。
A 知事
「がれきの問題はない」と、前から申し上げています。
Q
放射能管理の問題や、それに付随する問題なのですが・・・。
A 知事
放射能管理に関して言えば、今、事故時ということで、基準を緩めているのです。
ですから、原発内よりも、普通の一般環境中の方が汚染してもいい、という基準になっているのです。
事故時の緩めた基準ということは、若干影響があってもいい、という思想が含まれている可能性があるのです。
いつまで続けるのでしょうか?
「そもそも、なぜ原発内の方を厳しく扱うのですか」と。
さらに言うと、先日、特定避難勧奨地点の解除を行っていますが、
年間20ミリシーベルトを下回ったから、ということでしょう。
ちなみに、年間5ミリシーベルトを超えるところは、放射線管理区域というのです。
労働安全衛生法上、未成年者は勤務してはいけない、ということになっているのです。
それなのに、なぜ、20ミリシーベルトを下回ると解除できるのでしょうか。
つまり、万が一、5ミリから20ミリシーベルト(の線量がある区域)に赤ちゃんがいた場合、
そもそも、労働安全衛生法上は働くことができない場所で生活するのに、支援は打ち切る、という意味なのでしょうか。
今の基準は理解できないです。
Q
放射性物質の管理の問題で、汚泥に関しては、新潟市から話があれば、(県で)集中管理するというような話があり、糸魚川市で出したりというような話が進んでいます。
そうであれば、汚泥だけでなく、がれきを燃やした焼却灰についても同じように、東電に引き取ってもらう等のパターンはあり得るのでしょうか。
A 知事
基本的には、原発内で、つまり、3月11日以前に管理していたものに準じて、やるべきだと思っています。
もしも、3月11日以前に放射能が検出された場合、今まではどう対応していたのか、ということです。
「なぜ3月11日以降、(基準を)変えるのですか?」と。
「今までやっていたのは間違いだったのですか?」
「5ミリシーベルト以上を放射線管理区域にしたのは間違いだったのですか?」と。
そうであれば、規定を全て改めればいいのです。
改めもせずに安全だというのは、どういうことなのでしょうか?あり得ないと思います。
Q
今、焼却灰をどうするかということについて、5市と協議に臨んでいますが、
例えば解決策として、東電に引き取ってもらうことはあり得ますか。
A 知事
私はそうすべきだと思っています。
なぜかと言うと、原子力発電所の中には、放射性物質をどう扱えばいいかがわかる管理のプロがいるのです。
市町村には専門家がいないでしょう。
元々、放射性物質を環境中から隔離し、人体に影響を及ぼさないように管理する、一番のプロが誰かと言えば、原子力発電所を扱っている事業者なのです。
そこが管理するのが一番合理的だ、ということは当たり前だと思います。
Q
放射能の管理についてですが、
三条市や柏崎市でも本格受け入れが年明けにも始まると思うのですが、懸念される点について・・・。
A 知事
放射性物質の管理(基準)を、3月11日以降で妙に緩めるようなことはせず、きちんとしてほしいということです。
自らも心配だから、緩められた基準に対して、100ベクレルという数字を出してきたのでしょう。
問題がある、と思っているからでしょう?
国の基準が絶対安全なのであれば、100という数字にはしません。
この、100ベクレルがどういう基準かと言うと、
ガラスやコンクリート等、使ったものを再活用するときの基準であって、
(水に)溶け出すようなものは、100ベクレルでよしということにはなっていないのです。
例えば、原発からの排水は、リットル当たり90ベクレルまで、という基準があるわけです。
100ではないのです。
100であれば何でもよし、等という基準にはなっていないということですので、放射性物質の管理は的確にやる必要があると思っています。
Q
知事は、がれきの問題ではなく、放射能の管理の問題だと言いますが、
県内で出たゴミに含まれる放射性物質に関して、100ベクレル以下のものであっても、埋めることには知事は反対だと・・・。
A 知事
(濃度の)高いものについては、できる限り管理する、最大限の努力をすべきです。
薄めてばらまくというのは、基本原則に反するということです。
なるべく(1箇所に)集めて、隔離して、人間社会から隔絶すると。
そのために知恵を使うべきだ、と思っています。
Q
議会でも答弁していますが、県内の市町村が出すゴミや焼却灰を、県外に出している例もあるということです。
知事は答弁で、新潟県外、例えば山形県に出すゴミに関しては、
新潟県内よりも放射性物質濃度の高いところに出すぶんには、濃縮の理にかなっているという話でした。
例えば、県内から九州に出ている例もあるようなのですが、それはこの話に合わないのではないかと思いますが。
A 知事
最大限の努力をすべきなのです。
さらに言うと、現実問題として、
東京都の廃棄物埋立処分場では、放射線管理区域の水準を超えるような値が出ています。
(放射性物質が)一回集まったところについては、さらにもう一回集めるべきなのでしょう。
今、(放射性物質が)結果的に集まっているところに、暫定的に集積していくということは、プロセスとしては私は正しいと思っています。
なるべく意識して努力していくべきであって、「安全」と言うだけ言って、ではなぜ、3月11日以前と以降で(基準が)違うのか、
その説明をしないで、本来やるべき努力をしなくてもいいかのような錯覚を、社会全体に持たせていくのは間違いだと思っています。
努力できる限り、最大限努力していくということが、次世代に対する責任だと私は思います。
Q
実際にそれをやっている市町村に対しては、やはり・・・。
A 知事
無論、話はしているのですが、法的に、事故時の暫定ということで基準を緩和してしまって、違法とまでは言えないわけです。
ですから、そこが問題なのだと思います。
できるだけ、放射能は集めて濃縮して、人間社会から隔離する努力をなぜしないのでしょうか?
BSN(TBS系列)だったと思いますが、鳥の数が減っているという福島からのレポートがありました。
全国放送で放送しています。
NHKの教育放送と地上波で流している内容が、微妙に違います。
どうして、日本国民全体に、放射能についてきちんと管理しようということをお知らせしないのでしょうか?
3月11日以前と以降とで、(基準が)違うというところを、なかなか報道してくれません。
社会全体として、次の時代に責任を持つ放射能管理がどうあるべきかという議論を、私はきちんとやるべきだと思います。
平成25年1月30日 泉田知事定例記者会見要旨
(震災がれきに含まれる放射性物質の管理等について)
Q
今回、3市が本格受入れを始めることについて、あらためて受け止めを教えてください。
A 知事
まずは、放射能の管理をしっかりとやらなければいけないと思います。
あるということはわかっているわけです。
会見でも何度も言っていますが、水俣病がなぜ起きたのかと言えば、濃度規制しか行わなかったわけです。
今回は、一般ゴミとわざわざ混ぜて薄めるわけです。
検出されないように総量を増やして、それも、溶け出す可能性のあるものを管理しない、ということです。
ずさんとしか言いようがないと思っています。
Q
5市の共同記者会見で、昨年3月末に、本格受入れを表明し、今回、これから3市で本格受入れが始まります。
県との協議が進まなかったことも原因と考えている・・・。
A 知事
やる気がないのでしょう。
何と戦っているのかはよくわかりませんが、放射能の管理基準を緩めるということを、一生懸命やっているとしか思えません。
本当に善意でやるのであれば、放射能を、どうしてきちんと管理しないのでしょうか。
全く理解できません。
Q
5市の会見で、国定三条市長が、「知事の発言は理解に苦しむ」というような発言をしていました。
逆に知事から言うと、三条市長や柏崎市長の考えこそ、ナンセンスで理解に苦しむということでしょうか?
A 知事
もちろんです。
管理基準を緩めているのですから。
なぜ、3月11日以降に、(基準を)緩めなければいけないのでしょうか?
今までの基準は間違っていたのでしょうか?
国の管理基準がいかにデタラメかということを言うと、
例えば(昨年12月に)、福島県で、特定避難勧奨地点が解除されました。
理由は、年間20ミリシーベルトを下回った、ということです。
ご存知のとおり、年間5ミリシーベルトを超えると、放射線管理区域になります。
18歳未満は働いてはいけないということが、放射線管理区域から導き出される結果なのです。
特定避難勧奨地点は、なぜ、20ミリシーベルト以下で子育てしてもいいのですかと。
今までが間違っていたのでしょうか?
これらのことを全く説明していないではないですか?
なぜ、この国の基準が大丈夫と思えるのか、全く理解できません。
Q
公文書を発出したのは、基準を緩めることの説明がないということだったと思いますが、
5市側は「国の基準が変わっているので、それに従って」というような言い方をしています。
A 知事
ですから、国の基準がデタラメと言っているのです。
Q
基準を緩めた根拠を、三条市と柏崎市自らが説明する必要がある、と知事は考えているということでしょうか。
A 知事
もちろんです。
この基準は、元々は、福島県限定で始まった基準なのです。
それを、全国に広めようと一生懸命やっているわけで、新潟県が緩める理由はないです。
Q
その説明を、三条市と柏崎市はすべきだと・・・。
A 知事
(説明)していない、ということです。
それで「安心・安全」と言っているというのは、市民が不幸だと思います。
Q
知事は以前から、総量も問題だ、と言っていました。
(受入れ)量自体が大幅に減りましたが、この影響はどうでしょうか?
A 知事
総量で言えば、影響は減ると思います。
ただし、基準を緩めていいという理由にはならない、ということです。
Q
環境省が、がれきの量を改めてきました。
昨年も一度、量が減っていますが、この環境省の見立てについてはどうでしょうか。
A 知事
いろいろな指摘がなされているとおりで、報道の皆さんも知っていたと思います。
きちんと報道すべきだと思います。
既に、ゼネコンに発注している部分と、ダブルで計上しているというようなことがありました。
ですから、どこからあるのかということは、随分と前から指摘がなされていたわけです。
さらに言うと、昨年6月末、細野環境大臣が、事実上の広域処理終息宣言をしています。
当然に予想された事態と受け止めています。
平成25年2月6日 泉田知事定例記者会見要旨
(放射性物質を含む浄水汚泥の処理等について)全文転記
Q
浄水場の汚泥の話ですが、
先月末に、新潟市等から、東京電力に汚泥を引き取ってもらってほしいという、対応を促す文書が(県に)届いたということが取材でわかったのですが、知事は聞いていますか?
今後の対応として、これまでも、東京電力に対しては直接求めてきているとは思いますが、
その後の動きがないということで、これからはどう考えていくのでしょうか?
A 知事
東京電力に対しては、文書でも、それから、もともと調整もかなりしてきましたし、私自身も、社長に直接要請しました。
要請文については、少し前に、きちんと、5市からの要望が来ていることを伝えるように、指示を出しています。
質問をいただいて、対応が少し遅いなと思っていますので、早くするように、あらためて現場を督励したいと思います。
自分で出した放射性廃棄物が、発電所の中にあれば、当然、ルールに従って処理しなければいけないものを、
責任逃れするということであれば、原子力発電所を扱う資格はない、と思っています。
Q
知事が直接、社長に要請した後のぶら下がり取材で、社長がどう答えたかと言うと、
「これは、国と相談しなければいけない」ということで、具体的なことは述べていなかったのですが、
その後の動きが見えないということで、その姿勢自体はいかがですか?
A 知事
国が誰かは聞きましたか?(答えずに)逃げたでしょう。
環境省だと思っています。
環境省は、この問題を突っ込むと、
実は、原子力発電所内よりも発電所外の方が汚染されていることを容認していることが明らかになるので、それが嫌なのでしょう。
おそらく、そういうことではないかと思っています。
放射性物質の管理(基準)を大幅に緩めている、ということが明らかになることを避けるために、止めているとしか思えないので、
国の姿勢が問われるということなのではないでしょうか。
そうでないのであれば、環境省はきちんと反応してほしいです。
Q
東電だけでなく、環境省に対して、あらためて言う機会は考えていますか?
A 知事
機会があれば言いたいと思います。
人の健康を第一に考えるべきです。
原子力発電所の中の方を、(外よりも)クリーンにしておくルールとは一体何なのでしょうか?
平成25年2月14日 泉田知事定例記者会見要旨
(震災がれきに含まれる放射性物質の管理について)
Q
がれきに含まれる放射能管理の問題ですが、
先日の知事コメントで、「犯罪行為」とコメントしたと思います。
どういったことがあるからこそ、犯罪行為とコメントしたのかを、わかりやすく説明してください。
A 知事
昨日、福島県で、甲状腺ガンになった方が3人、と公表されました。
もう手術された方もいるわけです。
子ども(の甲状腺ガンの発症率)は、100万人に1人、と言われています。
そのほかに疑いある方が7人で、計10人です。
福島県の人口から見ると、子どもの数は、おそらく40万人を割っています。
そこで10人も見つかるということは、一体どういうことなのでしょうかと。
あのときに政府は、一体何をやったのかと言えば、甲状腺検査を、事実上ストップするに近いような通達を出したわけです。
本当に、こういった事案が、福島原発事故と関係がないのかどうか。
のう胞が見つかる率が異常に高い、という話は会見でも言いました。
「直ちに健康被害はない」と言いながら、結果として、中長期的には影響がある、ということかもしれません。
セシウムに関して言うと、心臓や血管にたまるわけです。
日本の平均寿命は、今縮んだようです。
心疾患や脳血管障害等も含め、ガンでなくても健康被害を及ぼす可能性が、晩発性であってもあるということです。
さらに、知事コメントでも触れましたが、チェルノブイリで追跡研究した結果、
低線量被ばくが健康に影響する、という報告もなされているという現実があるわけです。
放射性物質の管理を、3月11日以前よりも緩めることにより、健康被害を受ける人が出ることになれば傷害です。
それによって亡くなる方が出れば傷害致死と言いたいところですが、わかっていてやったら殺人に近いのではないでしょうか。
きちんと管理すべきです。
なぜ基準を緩めても安全なのか、という説明がなされていません。
住民からの質問にも答えません。
こういう状況で、未来に対して責任を持てるのか、という趣旨で申し上げました。
Q
知事が、そのように深刻に受け止めている中、昨日から、柏崎市で、焼却灰の埋め立てが始まりました。
今後の対応を何か考えていますか。
A 知事
ですから、制度上できないのです。
前から言っているように、対応できないのです。
もう一回言いますが、権力を持っている人は、きちんと調整すべきです。
権限を持っているのは、市町村長なのです。
なぜ、きちんと意見調整しないのでしょうか。
将来、(健康被害が)出ても構わない、と思っているのでしょうか。
これは将来のことだからと、国定氏は、将来は(三条市に)住まない、というふうに考えているのでしょうか。
よくわかりません。
Q
逆に、国定三条市長は、知事の対応を「独裁」と言っていますが、
知事は、そういった指摘についてはどのように思いますか。
A 知事
どこが独裁なのでしょうか。
権限がないのです。
意見を言うな、ということでしょうか?
言論封殺しろ、ということなのでしょうか?
独裁かどうかは、権限を持っている人に対して言うのです。
住民の声を聞かずにどんどん進めることを、独裁というのではないでしょうか。
Q
昨日、長岡市が、本焼却(の日程)を発表しましたが、先日の知事コメントの中で、長岡市のことは触れていませんでした。
長岡市と三条市、及び柏崎市の違いを、知事はどのように考えていますか。
A 知事
埋め方が違います。
管理する、と聞いています。
Q
長岡市は、屋根の付いている最終処分場で、設備が整っていると聞いていますが、仮置きということです。
仮置きとすると、今後さらに対応があると思いますが・・・。
A 知事
ですから、東電に引き取ってもらう、ということです。
発電所内で行っていたことを、どうして緩めるのでしょうか。
発電所内がクリーンで、一般環境中の方が汚染してもいいというような基準を、なぜ作るのでしょうか。
簡単に言うと、国の基準がデタラメなのです。
やっていることがデタラメなのです。
不必要なところで基準緩和をしているわけです。
もっとひどいのは、何度も言いましたが、サーベイメーターで(空間放射線を)測定しているのです。
どういう意味があるのでしょうか。
外部被ばくのことではなく、内部被ばくのことを心配しているのです。
なぜ、報道の皆さんは、サーベイメーターで計測しているところを映し出し、「安全」といって放送しているのでしょうか?
わざとやっているのですか?
内部被ばくを心配しているのであって、サーベイメーターは関係ないのです。
どのくらい放射性物質が含まれているかを、ゲルマニウム半導体検出装置で(ベクレルを)測定すべきというような話をしているときに、
なぜ、サーベイメーターで(シーベルトを)測って安全、というようなことを報道するのでしょうか?
理解に苦しみます。
Q
知事も、柏崎市の(焼却灰の)埋め立ての様子を、映像で見ていると思いますが、
埋立場に、県職員が立ち会っていなかったようなのですが・・・。
A 知事
だって、「権限がない」と言うのでしょう。
了解を得ないといけないです。
埋立場は、ほこりが舞ってひどいです。
もう一度言いますが、セシウムは水溶性です。
水に溶けるのです。
水は、高いところから低いところに集まるのです。
Q
そういった場面に、「立ち会わせてほしい」というようなことを、県側から行動するようなことはあり得るのでしょうか?
A 知事
いろいろと言っているようですが、協議に応じないのでしょう。
これは、地域社会としてどうするか、ということです。
今は、必要ないところまで緩和しているわけです。
きちんと管理する、ということをしないといけないのです。
そもそも、一般ゴミの中に放射能が混ざっていることが当たり前、ということで、
“茹でガエル”(慣れた環境に浸りすぎて変化に気づかず、変化だと察知できた時点では遅すぎて、手が打てなくなってしまうという例え)にされているのです。
おかしいと思いませんか?
なぜ、一般ゴミの中に放射能が混ざるのかを追求し、出元をシャットダウンしていくことが、本来の行政のあるべき姿なのではないのでしょうか?
「既に出ているからいいではないですか」、
「みんなで放射能を浴びましょう」、
「子どものことは知りません」と言うのですか?
考えられないです。
ーーー
非常用復水器
<地震で壊れた?>
「真っ暗です」
「恐ろしい高線量区域に出くわし迷って帰れなくなる」
「ガイドは致しません」
東京電力玉井俊光元企画部部長の虚偽説明で国会事故調調査断念
2/7・8報道ステーション(内容書き出し)
現地調査を「妨害」・東電が、事故調に虚偽説明か
1号機、これは、圧倒的に早くメルトダウンました。
4階部分に、二つの非常用復水器という装置があります。
1号機が前電源の喪失をした際に、この非常用復水器が早々に止まってしまったが為に、メルトダウンをいち早く引き起こしてしまった、という事が言えるのです。
そこで、事故調査委員会は、「なぜこの装置が止まったのか?」を調べなければいけない。
通常の冷却システムが作動しなくなった場合、事故を防ぐ最後の砦となるのが、非常用復水器だ。
電源無しでも蒸気を水に変え、重力を使って、原子炉に水を循環させる。
だが、地震発生後十分に機能することはなく、炉心の損傷を招いた、とされている。
地上21mという事で、通常のマンションですと、7階あたりにこの非常用復水器はある。
という事は、高さからして、津波をかぶった事は考えにくい、という判定が一つ出来ます。
津波前の地震によって、装置の一部が、もしかしたら壊れたのではないか?
そういう疑いを持って、調べなくてはいけない。
実は、国会事故調は、非常用復水器がある4階では、「水が出ていた」という、作業員の目撃証言を得ていた。
そのため事故調は、東電の主張とは異なり、非常用復水器が損傷している可能性を疑った。
もし、復水器が壊れているとなれば、津波では無く、地震そのもので損傷した可能性が出てくる。
その人は、新潟県知事、泉田裕彦氏。
この記事は、きーこさんがまとめてくれてはったものです。
彼女がこれまでに書かはった記事も、中にたくさん紹介されてます。
どれもこれも大切。
時間を見つけて読んでみてください。
では、転載させていただきます。
「原子力発電所内の方を外よりもクリーンにしておくルールとは一体何なのでしょうか?」記者会見他・新潟県泉田知事
2012年5月
がれきの広域処理の問題点が全て見えてくる!
「新潟県知事が環境大臣に宛てた”がれき広域処理”に関する再質問全文」
2012年12月
新潟県泉田裕彦知事に繋がる政治家を!がれき広域処理に関しての県議会での答弁12/10
2012年12月
東日本大震災:知事、がれき焼却灰も東電引き取りを /新潟
毎日新聞 2012年12月27日 地方版
泉田裕彦知事は26日の記者会見で、東日本大震災の震災がれきの焼却で発生する焼却灰について
「東電が引き取るべきだ」と述べた。
泉田知事は放射能を含む焼却灰の管理方法などに懸念があることから、
県内5市が進めている震災がれきの受け入れに慎重姿勢を示している。
泉田知事は「放射性物質の管理のプロは原発の事業者。そこが管理するのが一番合理的」と述べた。
泉田知事はこれまで、県内の浄水場などで保管されている放射性物質を含む汚泥について、
東電が引き取るよう主張している。
【宮地佳那子】
2013年1月
<新潟がれき受け入れ>
現地がれき、量が大幅に減っても、5市長は受け入れ方針変わらず
新潟県内では、新潟市と長岡市、三条市、柏崎市、それに新発田市の5つの市が受け入れる方針
2013年2月
知事、怒り爆発「殺人に近い」…震災がれき焼却
読売新聞 2013年2月15日09時48分
新潟県柏崎市と三条市で始まった震災がれきの本格焼却について、
泉田裕彦知事は14日の記者会見で、
「亡くなる方が出れば傷害致死と言いたいが、(放射能の危険性を)分かっていて(埋却を)やったら殺人に近い」と述べ、両市の対応を改めて厳しく批判した。
12日にも、両市の対応を、「犯罪行為」とやゆした知事。
この日の記者会見では、「未来に対して責任を持てるのか」と怒りを爆発させた。
三条市の国定勇人市長が、知事の姿勢を、「独裁」と批判している点については、
「意見を言うなというのか。
言論封殺をしろというのか。
住民の声を聞かずにどんどん(埋却を)進めることを独裁と言うのではないか」と反論。
さらに、
「国定氏は、将来は(新潟に)住まないと考えているのですかね」などと名指しで非難した。
ーーー
わたしは、昨年の5月、環境省への知事の質問状の時から、新潟県泉田知事を応援しています。o(`・ω・´)○
新潟県知事プロフィール
http://chiji.pref.niigata.jp/profile.html
氏名 泉田 裕彦 (いずみだ ひろひこ)
生年月日 昭和37年9月15日
出身地 新潟県加茂市
血液型 B型
家族構成 妻、長女
学歴 昭和62年3月 京都大学法学部卒
職歴
昭和62年4月 通商産業省入省
資源エネルギー庁石炭部計画課、中小企業庁小規模企業政策課、ブリティッシュ・コロンビア大学客員研究員、資源エネル ギー庁石油部精製課総括班長、産業基盤整備基金総務課長、国土交通省貨物流通システム高度化推進調整官、岐阜県新産業労働局長など歴任。
平成16年10月 新潟県知事就任(1期目)
平成20年10月 再選(2期目)
ーーー
泉田知事が記者会見でおっしゃっている事は、もう本当に正論です。
一部転記します。
新潟県庁 平成24年12月26日 泉田知事定例記者会見要旨
(原発関連問題について)一部転記
Q
原発に関し、知事は今年一年間、(福島原発事故の)検証を求めて発言してきており、
実際に県技術委員会でも検証が始まって、先日には福島第一原発にも視察に行きました。
今年一年を振り返り、検証がどこまできているかという知事の認識を教えてください。
A 知事
議会でも、防災局長が答弁させていただきました。
課題が少しずつ共有されてきているのではないかと思っています。
「安全基準」と言ったときに、ハード面だけを見ても仕方ないでしょう。
誰がいつ、どう判断するのかという、マネジメントの部分を検証しなければ、
耐震性能が優れていても、安全かどうかは決まらないということだと思っています。
一つ例を挙げると、3月11日の15時35分か37分かがはっきりとしない部分はありますが、
全電源喪失後に、何をすべきだったのかということです。
例えば、夜に、ガスコンロでお湯を沸かしていた、という状況をイメージしてください。
そうしたら、強風で木が折れて、屋外にある電線が切れて、真っ暗になってしまいました。
そのときに、最初にやることは何ですか。
電線の修理に行きますか。
ガスコンロにかけたヤカンを冷やす、ということをしないと、空焚きになってしまいます。
一体、何をしていたのでしょうか。
全電源喪失して、最初に電源確保に行きますか。
特に、IC(非常用復水器)の動きがわからなければ、その時点では、「冷やす」しかなかったはずなのです。
何度かこれまでにも言っていますが、
(JNES(独立行政法人原子力安全基盤機構)の運転)教育訓練用のビデオで、
空焚き2時間で、ジルコニウムが溶け出して、メルトダウンするということを教えており、
運転員であれば、誰でも知っていることです。
余裕は2時間しかなかったわけです。
「それなのになぜ、電源確保に走ったのか?」という部分が、しっかりと検証されなければ、何が原因で、また同じような危機が生じるかはわかりません。
さらに、3号機のシミュレーションで言うと、
使用済み核燃料が動いていなくても、水が抜ければ、24時間でメルトダウンするという、計算結果も出ているわけです。
そういった検証をしっかりとする、本当に初期の判断が正しかったのかどうかということを含め、しっかりと解明しなければいけない、と私は思います。
Q
原発に関し、来年に現状を踏まえて、規制委員会等に求めていくことがあれば、あらためて教えてください。
A 知事
福島原発事故を踏まえて、課題をどう考えるのかという質問状を、規制委員会に提出していますので、その回答が早くほしい、ということです。
回答せずに作成した安全基準については、誰も信用しないと思っています。
これも何度か申し上げていますが、
規制委員会の中に、地方行政がわかる人が入っていないのに、本当に原子力防災対策を立案できるのか、ということです。
福島県からの避難者も直接受け入れ、東電ともやりとりをしていた新潟県の質問にも、一体何カ月かかって答えていないのか、ということです。
それにもかかわらず、いきなり、(安全基準を)作ると言っても、全く信用できないということで、
全く無意味なものができることのないよう、早く回答してほしい、ということで事務的にも催促しています。
(震災がれき等に含まれる放射性物質の管理等について)一部転記
Q
がれきの問題ですが、新政権に変わるということで、国の考え方も変わる可能性もあるのですが、
がれきの問題で、新政府に求めることはありますか。
A 知事
「がれきの問題はない」と、前から申し上げています。
Q
放射能管理の問題や、それに付随する問題なのですが・・・。
A 知事
放射能管理に関して言えば、今、事故時ということで、基準を緩めているのです。
ですから、原発内よりも、普通の一般環境中の方が汚染してもいい、という基準になっているのです。
事故時の緩めた基準ということは、若干影響があってもいい、という思想が含まれている可能性があるのです。
いつまで続けるのでしょうか?
「そもそも、なぜ原発内の方を厳しく扱うのですか」と。
さらに言うと、先日、特定避難勧奨地点の解除を行っていますが、
年間20ミリシーベルトを下回ったから、ということでしょう。
ちなみに、年間5ミリシーベルトを超えるところは、放射線管理区域というのです。
労働安全衛生法上、未成年者は勤務してはいけない、ということになっているのです。
それなのに、なぜ、20ミリシーベルトを下回ると解除できるのでしょうか。
つまり、万が一、5ミリから20ミリシーベルト(の線量がある区域)に赤ちゃんがいた場合、
そもそも、労働安全衛生法上は働くことができない場所で生活するのに、支援は打ち切る、という意味なのでしょうか。
今の基準は理解できないです。
Q
放射性物質の管理の問題で、汚泥に関しては、新潟市から話があれば、(県で)集中管理するというような話があり、糸魚川市で出したりというような話が進んでいます。
そうであれば、汚泥だけでなく、がれきを燃やした焼却灰についても同じように、東電に引き取ってもらう等のパターンはあり得るのでしょうか。
A 知事
基本的には、原発内で、つまり、3月11日以前に管理していたものに準じて、やるべきだと思っています。
もしも、3月11日以前に放射能が検出された場合、今まではどう対応していたのか、ということです。
「なぜ3月11日以降、(基準を)変えるのですか?」と。
「今までやっていたのは間違いだったのですか?」
「5ミリシーベルト以上を放射線管理区域にしたのは間違いだったのですか?」と。
そうであれば、規定を全て改めればいいのです。
改めもせずに安全だというのは、どういうことなのでしょうか?あり得ないと思います。
Q
今、焼却灰をどうするかということについて、5市と協議に臨んでいますが、
例えば解決策として、東電に引き取ってもらうことはあり得ますか。
A 知事
私はそうすべきだと思っています。
なぜかと言うと、原子力発電所の中には、放射性物質をどう扱えばいいかがわかる管理のプロがいるのです。
市町村には専門家がいないでしょう。
元々、放射性物質を環境中から隔離し、人体に影響を及ぼさないように管理する、一番のプロが誰かと言えば、原子力発電所を扱っている事業者なのです。
そこが管理するのが一番合理的だ、ということは当たり前だと思います。
Q
放射能の管理についてですが、
三条市や柏崎市でも本格受け入れが年明けにも始まると思うのですが、懸念される点について・・・。
A 知事
放射性物質の管理(基準)を、3月11日以降で妙に緩めるようなことはせず、きちんとしてほしいということです。
自らも心配だから、緩められた基準に対して、100ベクレルという数字を出してきたのでしょう。
問題がある、と思っているからでしょう?
国の基準が絶対安全なのであれば、100という数字にはしません。
この、100ベクレルがどういう基準かと言うと、
ガラスやコンクリート等、使ったものを再活用するときの基準であって、
(水に)溶け出すようなものは、100ベクレルでよしということにはなっていないのです。
例えば、原発からの排水は、リットル当たり90ベクレルまで、という基準があるわけです。
100ではないのです。
100であれば何でもよし、等という基準にはなっていないということですので、放射性物質の管理は的確にやる必要があると思っています。
Q
知事は、がれきの問題ではなく、放射能の管理の問題だと言いますが、
県内で出たゴミに含まれる放射性物質に関して、100ベクレル以下のものであっても、埋めることには知事は反対だと・・・。
A 知事
(濃度の)高いものについては、できる限り管理する、最大限の努力をすべきです。
薄めてばらまくというのは、基本原則に反するということです。
なるべく(1箇所に)集めて、隔離して、人間社会から隔絶すると。
そのために知恵を使うべきだ、と思っています。
Q
議会でも答弁していますが、県内の市町村が出すゴミや焼却灰を、県外に出している例もあるということです。
知事は答弁で、新潟県外、例えば山形県に出すゴミに関しては、
新潟県内よりも放射性物質濃度の高いところに出すぶんには、濃縮の理にかなっているという話でした。
例えば、県内から九州に出ている例もあるようなのですが、それはこの話に合わないのではないかと思いますが。
A 知事
最大限の努力をすべきなのです。
さらに言うと、現実問題として、
東京都の廃棄物埋立処分場では、放射線管理区域の水準を超えるような値が出ています。
(放射性物質が)一回集まったところについては、さらにもう一回集めるべきなのでしょう。
今、(放射性物質が)結果的に集まっているところに、暫定的に集積していくということは、プロセスとしては私は正しいと思っています。
なるべく意識して努力していくべきであって、「安全」と言うだけ言って、ではなぜ、3月11日以前と以降で(基準が)違うのか、
その説明をしないで、本来やるべき努力をしなくてもいいかのような錯覚を、社会全体に持たせていくのは間違いだと思っています。
努力できる限り、最大限努力していくということが、次世代に対する責任だと私は思います。
Q
実際にそれをやっている市町村に対しては、やはり・・・。
A 知事
無論、話はしているのですが、法的に、事故時の暫定ということで基準を緩和してしまって、違法とまでは言えないわけです。
ですから、そこが問題なのだと思います。
できるだけ、放射能は集めて濃縮して、人間社会から隔離する努力をなぜしないのでしょうか?
BSN(TBS系列)だったと思いますが、鳥の数が減っているという福島からのレポートがありました。
全国放送で放送しています。
NHKの教育放送と地上波で流している内容が、微妙に違います。
どうして、日本国民全体に、放射能についてきちんと管理しようということをお知らせしないのでしょうか?
3月11日以前と以降とで、(基準が)違うというところを、なかなか報道してくれません。
社会全体として、次の時代に責任を持つ放射能管理がどうあるべきかという議論を、私はきちんとやるべきだと思います。
平成25年1月30日 泉田知事定例記者会見要旨
(震災がれきに含まれる放射性物質の管理等について)
Q
今回、3市が本格受入れを始めることについて、あらためて受け止めを教えてください。
A 知事
まずは、放射能の管理をしっかりとやらなければいけないと思います。
あるということはわかっているわけです。
会見でも何度も言っていますが、水俣病がなぜ起きたのかと言えば、濃度規制しか行わなかったわけです。
今回は、一般ゴミとわざわざ混ぜて薄めるわけです。
検出されないように総量を増やして、それも、溶け出す可能性のあるものを管理しない、ということです。
ずさんとしか言いようがないと思っています。
Q
5市の共同記者会見で、昨年3月末に、本格受入れを表明し、今回、これから3市で本格受入れが始まります。
県との協議が進まなかったことも原因と考えている・・・。
A 知事
やる気がないのでしょう。
何と戦っているのかはよくわかりませんが、放射能の管理基準を緩めるということを、一生懸命やっているとしか思えません。
本当に善意でやるのであれば、放射能を、どうしてきちんと管理しないのでしょうか。
全く理解できません。
Q
5市の会見で、国定三条市長が、「知事の発言は理解に苦しむ」というような発言をしていました。
逆に知事から言うと、三条市長や柏崎市長の考えこそ、ナンセンスで理解に苦しむということでしょうか?
A 知事
もちろんです。
管理基準を緩めているのですから。
なぜ、3月11日以降に、(基準を)緩めなければいけないのでしょうか?
今までの基準は間違っていたのでしょうか?
国の管理基準がいかにデタラメかということを言うと、
例えば(昨年12月に)、福島県で、特定避難勧奨地点が解除されました。
理由は、年間20ミリシーベルトを下回った、ということです。
ご存知のとおり、年間5ミリシーベルトを超えると、放射線管理区域になります。
18歳未満は働いてはいけないということが、放射線管理区域から導き出される結果なのです。
特定避難勧奨地点は、なぜ、20ミリシーベルト以下で子育てしてもいいのですかと。
今までが間違っていたのでしょうか?
これらのことを全く説明していないではないですか?
なぜ、この国の基準が大丈夫と思えるのか、全く理解できません。
Q
公文書を発出したのは、基準を緩めることの説明がないということだったと思いますが、
5市側は「国の基準が変わっているので、それに従って」というような言い方をしています。
A 知事
ですから、国の基準がデタラメと言っているのです。
Q
基準を緩めた根拠を、三条市と柏崎市自らが説明する必要がある、と知事は考えているということでしょうか。
A 知事
もちろんです。
この基準は、元々は、福島県限定で始まった基準なのです。
それを、全国に広めようと一生懸命やっているわけで、新潟県が緩める理由はないです。
Q
その説明を、三条市と柏崎市はすべきだと・・・。
A 知事
(説明)していない、ということです。
それで「安心・安全」と言っているというのは、市民が不幸だと思います。
Q
知事は以前から、総量も問題だ、と言っていました。
(受入れ)量自体が大幅に減りましたが、この影響はどうでしょうか?
A 知事
総量で言えば、影響は減ると思います。
ただし、基準を緩めていいという理由にはならない、ということです。
Q
環境省が、がれきの量を改めてきました。
昨年も一度、量が減っていますが、この環境省の見立てについてはどうでしょうか。
A 知事
いろいろな指摘がなされているとおりで、報道の皆さんも知っていたと思います。
きちんと報道すべきだと思います。
既に、ゼネコンに発注している部分と、ダブルで計上しているというようなことがありました。
ですから、どこからあるのかということは、随分と前から指摘がなされていたわけです。
さらに言うと、昨年6月末、細野環境大臣が、事実上の広域処理終息宣言をしています。
当然に予想された事態と受け止めています。
平成25年2月6日 泉田知事定例記者会見要旨
(放射性物質を含む浄水汚泥の処理等について)全文転記
Q
浄水場の汚泥の話ですが、
先月末に、新潟市等から、東京電力に汚泥を引き取ってもらってほしいという、対応を促す文書が(県に)届いたということが取材でわかったのですが、知事は聞いていますか?
今後の対応として、これまでも、東京電力に対しては直接求めてきているとは思いますが、
その後の動きがないということで、これからはどう考えていくのでしょうか?
A 知事
東京電力に対しては、文書でも、それから、もともと調整もかなりしてきましたし、私自身も、社長に直接要請しました。
要請文については、少し前に、きちんと、5市からの要望が来ていることを伝えるように、指示を出しています。
質問をいただいて、対応が少し遅いなと思っていますので、早くするように、あらためて現場を督励したいと思います。
自分で出した放射性廃棄物が、発電所の中にあれば、当然、ルールに従って処理しなければいけないものを、
責任逃れするということであれば、原子力発電所を扱う資格はない、と思っています。
Q
知事が直接、社長に要請した後のぶら下がり取材で、社長がどう答えたかと言うと、
「これは、国と相談しなければいけない」ということで、具体的なことは述べていなかったのですが、
その後の動きが見えないということで、その姿勢自体はいかがですか?
A 知事
国が誰かは聞きましたか?(答えずに)逃げたでしょう。
環境省だと思っています。
環境省は、この問題を突っ込むと、
実は、原子力発電所内よりも発電所外の方が汚染されていることを容認していることが明らかになるので、それが嫌なのでしょう。
おそらく、そういうことではないかと思っています。
放射性物質の管理(基準)を大幅に緩めている、ということが明らかになることを避けるために、止めているとしか思えないので、
国の姿勢が問われるということなのではないでしょうか。
そうでないのであれば、環境省はきちんと反応してほしいです。
Q
東電だけでなく、環境省に対して、あらためて言う機会は考えていますか?
A 知事
機会があれば言いたいと思います。
人の健康を第一に考えるべきです。
原子力発電所の中の方を、(外よりも)クリーンにしておくルールとは一体何なのでしょうか?
平成25年2月14日 泉田知事定例記者会見要旨
(震災がれきに含まれる放射性物質の管理について)
Q
がれきに含まれる放射能管理の問題ですが、
先日の知事コメントで、「犯罪行為」とコメントしたと思います。
どういったことがあるからこそ、犯罪行為とコメントしたのかを、わかりやすく説明してください。
A 知事
昨日、福島県で、甲状腺ガンになった方が3人、と公表されました。
もう手術された方もいるわけです。
子ども(の甲状腺ガンの発症率)は、100万人に1人、と言われています。
そのほかに疑いある方が7人で、計10人です。
福島県の人口から見ると、子どもの数は、おそらく40万人を割っています。
そこで10人も見つかるということは、一体どういうことなのでしょうかと。
あのときに政府は、一体何をやったのかと言えば、甲状腺検査を、事実上ストップするに近いような通達を出したわけです。
本当に、こういった事案が、福島原発事故と関係がないのかどうか。
のう胞が見つかる率が異常に高い、という話は会見でも言いました。
「直ちに健康被害はない」と言いながら、結果として、中長期的には影響がある、ということかもしれません。
セシウムに関して言うと、心臓や血管にたまるわけです。
日本の平均寿命は、今縮んだようです。
心疾患や脳血管障害等も含め、ガンでなくても健康被害を及ぼす可能性が、晩発性であってもあるということです。
さらに、知事コメントでも触れましたが、チェルノブイリで追跡研究した結果、
低線量被ばくが健康に影響する、という報告もなされているという現実があるわけです。
放射性物質の管理を、3月11日以前よりも緩めることにより、健康被害を受ける人が出ることになれば傷害です。
それによって亡くなる方が出れば傷害致死と言いたいところですが、わかっていてやったら殺人に近いのではないでしょうか。
きちんと管理すべきです。
なぜ基準を緩めても安全なのか、という説明がなされていません。
住民からの質問にも答えません。
こういう状況で、未来に対して責任を持てるのか、という趣旨で申し上げました。
Q
知事が、そのように深刻に受け止めている中、昨日から、柏崎市で、焼却灰の埋め立てが始まりました。
今後の対応を何か考えていますか。
A 知事
ですから、制度上できないのです。
前から言っているように、対応できないのです。
もう一回言いますが、権力を持っている人は、きちんと調整すべきです。
権限を持っているのは、市町村長なのです。
なぜ、きちんと意見調整しないのでしょうか。
将来、(健康被害が)出ても構わない、と思っているのでしょうか。
これは将来のことだからと、国定氏は、将来は(三条市に)住まない、というふうに考えているのでしょうか。
よくわかりません。
Q
逆に、国定三条市長は、知事の対応を「独裁」と言っていますが、
知事は、そういった指摘についてはどのように思いますか。
A 知事
どこが独裁なのでしょうか。
権限がないのです。
意見を言うな、ということでしょうか?
言論封殺しろ、ということなのでしょうか?
独裁かどうかは、権限を持っている人に対して言うのです。
住民の声を聞かずにどんどん進めることを、独裁というのではないでしょうか。
Q
昨日、長岡市が、本焼却(の日程)を発表しましたが、先日の知事コメントの中で、長岡市のことは触れていませんでした。
長岡市と三条市、及び柏崎市の違いを、知事はどのように考えていますか。
A 知事
埋め方が違います。
管理する、と聞いています。
Q
長岡市は、屋根の付いている最終処分場で、設備が整っていると聞いていますが、仮置きということです。
仮置きとすると、今後さらに対応があると思いますが・・・。
A 知事
ですから、東電に引き取ってもらう、ということです。
発電所内で行っていたことを、どうして緩めるのでしょうか。
発電所内がクリーンで、一般環境中の方が汚染してもいいというような基準を、なぜ作るのでしょうか。
簡単に言うと、国の基準がデタラメなのです。
やっていることがデタラメなのです。
不必要なところで基準緩和をしているわけです。
もっとひどいのは、何度も言いましたが、サーベイメーターで(空間放射線を)測定しているのです。
どういう意味があるのでしょうか。
外部被ばくのことではなく、内部被ばくのことを心配しているのです。
なぜ、報道の皆さんは、サーベイメーターで計測しているところを映し出し、「安全」といって放送しているのでしょうか?
わざとやっているのですか?
内部被ばくを心配しているのであって、サーベイメーターは関係ないのです。
どのくらい放射性物質が含まれているかを、ゲルマニウム半導体検出装置で(ベクレルを)測定すべきというような話をしているときに、
なぜ、サーベイメーターで(シーベルトを)測って安全、というようなことを報道するのでしょうか?
理解に苦しみます。
Q
知事も、柏崎市の(焼却灰の)埋め立ての様子を、映像で見ていると思いますが、
埋立場に、県職員が立ち会っていなかったようなのですが・・・。
A 知事
だって、「権限がない」と言うのでしょう。
了解を得ないといけないです。
埋立場は、ほこりが舞ってひどいです。
もう一度言いますが、セシウムは水溶性です。
水に溶けるのです。
水は、高いところから低いところに集まるのです。
Q
そういった場面に、「立ち会わせてほしい」というようなことを、県側から行動するようなことはあり得るのでしょうか?
A 知事
いろいろと言っているようですが、協議に応じないのでしょう。
これは、地域社会としてどうするか、ということです。
今は、必要ないところまで緩和しているわけです。
きちんと管理する、ということをしないといけないのです。
そもそも、一般ゴミの中に放射能が混ざっていることが当たり前、ということで、
“茹でガエル”(慣れた環境に浸りすぎて変化に気づかず、変化だと察知できた時点では遅すぎて、手が打てなくなってしまうという例え)にされているのです。
おかしいと思いませんか?
なぜ、一般ゴミの中に放射能が混ざるのかを追求し、出元をシャットダウンしていくことが、本来の行政のあるべき姿なのではないのでしょうか?
「既に出ているからいいではないですか」、
「みんなで放射能を浴びましょう」、
「子どものことは知りません」と言うのですか?
考えられないです。
ーーー
非常用復水器
<地震で壊れた?>
「真っ暗です」
「恐ろしい高線量区域に出くわし迷って帰れなくなる」
「ガイドは致しません」
東京電力玉井俊光元企画部部長の虚偽説明で国会事故調調査断念
2/7・8報道ステーション(内容書き出し)
現地調査を「妨害」・東電が、事故調に虚偽説明か
1号機、これは、圧倒的に早くメルトダウンました。
4階部分に、二つの非常用復水器という装置があります。
1号機が前電源の喪失をした際に、この非常用復水器が早々に止まってしまったが為に、メルトダウンをいち早く引き起こしてしまった、という事が言えるのです。
そこで、事故調査委員会は、「なぜこの装置が止まったのか?」を調べなければいけない。
通常の冷却システムが作動しなくなった場合、事故を防ぐ最後の砦となるのが、非常用復水器だ。
電源無しでも蒸気を水に変え、重力を使って、原子炉に水を循環させる。
だが、地震発生後十分に機能することはなく、炉心の損傷を招いた、とされている。
地上21mという事で、通常のマンションですと、7階あたりにこの非常用復水器はある。
という事は、高さからして、津波をかぶった事は考えにくい、という判定が一つ出来ます。
津波前の地震によって、装置の一部が、もしかしたら壊れたのではないか?
そういう疑いを持って、調べなくてはいけない。
実は、国会事故調は、非常用復水器がある4階では、「水が出ていた」という、作業員の目撃証言を得ていた。
そのため事故調は、東電の主張とは異なり、非常用復水器が損傷している可能性を疑った。
もし、復水器が壊れているとなれば、津波では無く、地震そのもので損傷した可能性が出てくる。