ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

米国『水難』事情

2014年10月22日 | 米国○○事情
朝から獣医さんに、海くんを診てもらい、とりあえず深刻な心配はしなくていいとホッとしたのも束の間、

お昼のご飯をふたつの器に分けて入れ、別々の部屋で食べさせ始めたその時、
ゴツンッ!
上の方ですごく大きな音がしました。
え?え?え?
まさか、ついに、3階の次男くんの筋トレバーベルが、床を突き抜けて落ちたか!
いや、もしかして、カエデの爺さんのぶっとい枝が、雨風に耐え切れずに折れて落ちて、屋根に穴が空いたか!

そんなことを一瞬のうちに考えていると、台所の、自分の目の前の窓の上部から、水がジャーッと勢い良く流れ落ちてきたではありませんか?!
ぎょえ~!

これはもう、かなりヤバいことが起こっているに違いない!
慌てて外に出て、カエデ爺さんを見てみると、うん?普通だ…。
ということは、家の中だよぉ~!
2階に駆け上がろうとしたその時、階段が小洒落た広場にあるような滝状態になっていることに気がつき、目の前が薄暗くなってしまいました。

2階はすでに水浸し。
ペチャペチャと滑らないように気をつけながら洗濯室に入ると、
いきなり、漏水ブザーがびぃ~~~~っと鳴り響き(遅いっ!)、さらにパニック度が急上昇

洗濯機と乾燥機の間に、小学生なら体操座りですっぽり入れるほどの、デッカイ洗い場があるのですが、
そこに、洗濯機からのすすぎの水が、推定半分以上たまったまんま、壁に装着していたネジが外れ、ガタンと倒れたのでした。
で、倒れた際に、水用とお湯用のふたつの水栓が破損して、そこからさらにシャーシャーと水が噴き出していて…、
いやあ、今思い出しても、かなり度数の高いカオスだったと思います。

ほんでもって、こういう時になぜか、旦那はいない…
大津の古い五軒長屋に住んでた頃に小火を出し、消防のお兄さん方がホースを手に、ドカドカと土足で畳の部屋に突入してきた時も、やっぱり旦那はいなかった…

とにかく、2階の床の水たまりをなんとかしないと、1階と階段がさらに悲惨な状態になるので、
ありとあらゆるタオルや大判のシーツを使って(多分横で見ていたら、不毛な動きが多かったかもしれませんが)水と格闘しておりました。
いやあ、捨て場のない(だって、倒れたのが洗い場だったので)水との闘いって、ほんとに大変です。
ボタボタとしずくを垂らしながら風呂場に行き、絞ってはまた戻りしているうちに、手のひらや指や腕が、ヘラヘラと笑い出してきて、
顔は思いっきり真剣なのに、なんでやね~ん!みたいな…。

そしてチビ猫たちも、もっちろんパニック。
滑って転けそうになったり、天井からボタボタ落ちてくるバッチイ水を飲もうとしたり、
猫の手も借りたいような時に、いやもう、はっきり言って頭の中が真っ白な、シュールな笑いがこみ上げてきました。

でも、でも、お水がいっぱいたまったからといって、こんなふうに壁から剥がれて倒れてしまう洗い場って、あかんでしょ~やっぱ!
取り付けてくれたイージーさん、この落とし前をつけてくださいよぉ~!

というわけで、いくらなんでも、かなり珍しいイベントではありましたが、ブログ用の写真なんか撮ってる余裕などなく、
どんどん近づいてくるレッスンの時間を気にしつつ、ひたすら絞っては拭き、また絞っては拭きを繰り返しておりました。
すべてが終った頃に、買い物とランチに出かけていた旦那が、さすがに買い物はカットして戻ってきましたけれども、
やることないしぃ~、ぜぇ~んぜん!

まあ、こういう事態が起こったらどうしよう…と、ふと考えてはブルブルと頭を振って打ち消したこともありました。
けどもね、けども、それは排水溝のネットに洗濯クズがたまり、そのせいで、水槽から水が溢れ出た場合なのであって、
こういうんじゃありませぇ~ん!




でもやっぱり、洗濯機屋さんも、それから配管工さんも、みんな口を揃えて言っていた、
「洗濯はやっぱ地下室の方が安全だよ~」が、身にしみて思い出された日になりました。
でもね、でもね、あの薄暗い、100年以上も前からの岩で囲まれた、なんとなぁ~くフランケンシュタインさんがヌウッと立っていそうなとこに降りてって、やりたくないんだなぁ…。


とりあえず拭き終わって、そしたらレッスンの時間になって、それから終ってちょっと一息ついた時、
右手の親指の爪が、ちょっとだけ剥がれかけているのに気がつきました。
必死になって絞っている時に、そこに力がかかっていたようです。
わたしは多分、元々は左利きだったようで、無意識に体を動かしたり使ったりする時は、左が中心になります。
小学校の床掃除の当番だった時、わたしが雑巾を絞って渡すと、よく文句を言われました。

そんな、半世紀近く前のことを思い出したり、思いがけずピカピカになった床を眺めている夜なのでした。
コメント (2)
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初めての通院

2014年10月22日 | 家族とわたし
海くんの軟便+血というのが、3日も続いてる上に、昨夜遅くにたくさん吐いて、いよいよ心配になりました。
ショーティがお世話になっていた動物病院に予約を取り、大荒れの空の下、初診察を受けに行ってきました。
わたしたちが引き取る前に世話をしてくれていたボランティアのトレーシーが、彼らは車酔いが激しく、道中でたくさん吐いた、と言っていたので心配でしたが、
隣町の、車でほんの10分程度の所にある病院なので、無事に着く事ができました。
海くんはまだ、鳴き声を出したことがありません。
キュルキュルという、喉を鳴らす小さな音が聞こえるだけで、だから診察中もずっと静かでした。

これが空ちゃんだったら、えらい騒ぎになっていたと思います。
空ちゃんは、か細いけれども(ショーティとは大違い)、ロングトーンで歌うように鳴きます。
そして鳴くのはいつも、餌の用意をしている間だけなのですが、お皿を床に置くまでずうっと鳴いているので、かなりうるさい…。


海くんは、触診、聴診ともに、すこぶる健康で、とりあえず1週間の投薬をして様子を観ようということになりました。
そして、まだ終えていない予防接種と去勢の手術はやはり、シェルターが指定するマンハッタンの病院まで行くのはやめて、地元の病院でやってもらうことにしました。
それらの費用全部込みで250ドル、という金額は、もちろんものすごく安くて、だからとっても捨て難いのですが、
やはり、うちからその病院までの道中の、彼らにかける負担を考えると、どうも気がすすみません。
覚悟を決めて、いつもお世話になっている先生にお願いすることにしました。

ショーティが赤ちゃんだった時は、うちはすごく貧乏で、ただただ餌をあげ、トイレの砂を換えるだけでした。
避妊手術も、費用が安けりゃいいと、ろくにきちんと調べもせずに(インターネットが無い時代でした)連れて行き、
結局、手術と麻酔がきちんと施されなかったのが原因で、3日間、生きるか死ぬかの状態が続いてしまいました。
食べ物だって、安いものの中でショーティが好んで食べるものを、しかも彼女はカリカリしか食べなかったので、
いわゆる、必ず病気になるであろうという餌を、亡くなる1年ほど前ぐらいまで、与え続けてしまっていたのでした。

ショーティが身を以て教えてくれたことを、ちゃんと学んでいることを、わたしたちは彼女に見せなければなりません。


いつもの~んびりゆったりしている空ちゃんは、写真がとても撮りやすいのです。


海くんにちょっかい出されて、ちょいと戦闘態勢になっている時でさえ、やっぱり楽々。


二匹は一日中、取っ組み合ったり舐め合ったり、そうかと思うと丸まって眠ったり、


やっぱり二匹いっしょに、でよかったと、彼らを見ているとしみじみ思います。



海くん、はやく良くなろうね。
コメント (11)
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