【共同通信杯】ダノンベルーガが力強い末脚繰り出しデビューV2!
第56回共同通信杯(3歳オープン、G3、芝1800m)は、松山弘平騎手の3番人気ダノンベルーガ(牡、美浦・堀宣行厩舎)が上々のスタートから道中は中団の位置に付けると、直線外から力強い末脚を繰り出し先頭でゴール。昨年エフフォーリアが勝利した出世レースを制し、デビューから無傷の2連勝で重賞初制覇を飾った。タイムは1分47秒9(稍重)。
1馬身半差の2着にはルメール騎手のジオグリフ(1番人気)、さらに1馬身半遅れた3着に逃げ粘ったビーアストニッシド(8番人気)が入った。なお、2番人気のアサヒは出遅れが響いて5着に敗れた。
共同通信杯を勝ったダノンベルーガは、父ハーツクライ、母コーステッド、母の父ティズウェイという血統。通算成績は2戦2勝。重賞は初制覇。共同通信杯は堀宣行調教師、松山弘平騎手ともに初勝利。
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今年のクラシックはキラーアビリティ、ドウデュース、イクイノックス、ダノンスコーピオン、セリフォス、ジオグリフといった面々が争う構図に見えていましたが、昨年、エフフォーリアが勝った出世レースの共同通信杯を1戦1勝馬のダノンベルーガが快勝、一気にクラシック戦線に名乗りをあげるかたちになりました。
ダノンベルーガは2019年セレクトセールで1億7千万円だったハーツクライ産駒で、もともと期待の大きな馬でした。実際、11月東京の新馬戦(芝2000m)を上り3F33.1秒で勝っており、今日は3ヶ月ぶりの通算2戦目ながらも3番人気に推されたほどで…。こういう馬が無敗で勝ち進むと人気先行になりがちですが、ジオグリフやダノンスコーピオンが出ているレースで大物感たっぷりの内容を示したのですから、今後は名実ともに有力馬の一頭に数えられることでしょう。
しかし、ダノンベルーガはいかにも東京向きといった勝ち方をしましたし、(少しだけ)遅れてきた大物感があって、確かにダービーを狙える馬としてかなり魅力がありますねぇ…。
こうなると、だいぶ遅れてしまったアシタカ君にも大物感を見せて欲しいところですが、今のところはスタートラインに立つことが先決の状況ですし、まあ、今年春のクラシックに関してはゆっくり落ち着いて観戦、出資馬応援としては(間に合う前提で)マイル路線のキングエルメスに集中することになりそうです(^^ゞ
**2022/2/13東京11R 共同通信杯(G3/芝1800m)・稍重**
昨日のエンパイアブルー’20募集中止ショックが尾を引いている中ですが、今日は、木村秀則牧場が紹介されたことで話題となったGCの『馬産地通信 #235』を取り上げようと思います。
『馬産地通信 #235』については、事前にクラブの公式ブログで「繁殖牝馬のミスペンバリー自身が歩いている貴重な映像もありました。今までの産駒を見ていると、まるっきり同じタイプの産駒を輩出する繁殖牝馬ではなさそうですが、この産駒のこのあたりが似ている等の確認ができることもあって興味深く感じられました」と、優秀な母であるミスペンバリーが登場することは分かっていたものの、番組の中でしっかり表情のアップまで見られたのはラッキーでした。
私が最後にミスペンバリーに会ったのは、おそらく2014年の募集馬展示会(ドゥオーモやマグナムインパクト世代を見に行った時!)ですから、かれこれもう8年前になるんですねぇ…。
当時の写真を探したので下に貼っておきますが、こうして見比べてみるとミスペン母さん、表情などは今も変わらず元気なようですし、繁殖牝馬引退など当分先のことじゃないかとすら思えます。もちろん高齢なのは間違いないですし、木村秀則牧場の皆さんに大切にされているからこその話ですが、できるだけ長く元気でいて欲しいと、心からそう思います。
そして、我々クラブ会員にとってのボーナス映像と言って良いのがこちら、すでに一部で話題となっている(?)パンサラッサ半弟、アシタカ全弟のミスペンバリー’21(牡1歳・父キズナ)の姿です。
牧場の若竹さんからは、『煩いところもあるが、物見をしない感じで扱いやすい。力もあるしバネもある、期待できますね』と非常に前向きなコメントを聞くことができました。いや、牧場の方が産駒を悪く言うはずはないのですが、シュッとした立ち姿やキビキビした歩きを見ると、さすがにミスペンバリーの仔だけのことはある、と思えるデキの良さを感じました。
クラブのブログにミスペンバリー登場のことは書いてあっても、ミスペンバリー’21については1ミリも触れられていないのは、いわゆる大人の事情(?)によるものだと思いますが、その存在を(広尾TC会員だけでなく)全国の競馬ファンに知られてしまった以上、今さら募集しませんというのは通用しない… というよりも、むしろ、この馬を周年記念募集馬にしなかったのは、『パンサラッサがG2、G1で活躍するのを待っているから』みたいなネタ話も満更ではないのかもしれません。
すみません、ネタ話はさて置きまして、ミスペンバリー’21を含めた全ての馬たちには、事故や病気をせずに元気で過ごして欲しいですし、初夏には募集ラインアップに入ってもらい、凛々しく成長した姿を見せて欲しいなと。。
ちなみにミスペンバリーには、無事であれば22年産としてレイデオロの仔が生まれる予定のはずですが、実は22年産はむしろ牝馬の方が嬉しいのかも…といったことも考えています。
いや、私なんぞが余計なことを言ってもアレですが、これだけの繁殖牝馬ですから、後継馬が複数いるに越したことはなく、すでに繁殖入りをしているディープインパクト系ディメンシオンに加え、将来はキンカメ系レイデオロ×ミスペンバリーが牧場を支える存在になってくれたら心強い…という意味でそう考えてしまいましたm(_ _)m
■ミスペンバリー’21(5代血統表)
■ミスペンバリー’22(誕生前・5代血統表)
エンパイアブルー’20は、12日早朝、馬房内で起き上がれない状態となっていた為、調教師とも連絡を取り合いながら、獣医師の診察およびレントゲン検査を経て、ステロイド薬を投与した上でモニタリングを継続。午後になってからの様態にも進展がうかがえず、起立が困難な状況が続いていたことから、甚だ無念ではありますが、獣医師の進言にもとづき、やむなく安楽死の措置がとられましたので取り急ぎご報告いたします。なお、今後の詳細等につきましては、後日改めてお知らせいたしますので、次回の更新をお待ちくださいますようお願い申し上げます。
◇荒木マネージャーのコメント 「今朝のチェック時に馬房内で倒れており、起き上がれない状態になっていました。暴れた形跡はなく寝違えではなさそうでしたし、横たわったまま脚を動かしていたのに対して、首のあたりの動きが緩慢であったことから神経系に疑いを持ち、かなりの枚数のレントゲンを撮りましたが、『画像に映っている範囲で異常は発見できない』(獣医師)との診断。そのまま診療を続け、ステロイドを打って様子を見守ったものの、午後になっても回復の見通しが立たず、『これ以上はかえって馬を苦しめることになってしまう』との獣医師の判断により、非常に残念ではございますが楽にさせてあげることとなりました。あまりにも突然の出来事にまだ現実を受け止められていない状況ではありますが、このような事態となってしまいましたこと、誠に申し訳なく心より深くお詫び申し上げます」
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これはショックです…。エンパイアブルーの初仔として期待され、このところ馬体の成長も著しく、間もなく満口が確実だったたエンパイアブルー’20が突然のアクシデントで安楽死… 募集中止になるとは…。
アクシデントによる募集中止は私も経験がありますが、原因不明でこんな事態になるというのは非常に珍しいケースだろうと思いますし、ちょっと言葉が見つからないです。。
全弟のエンパイアブルー’21が15周年記念募集馬になり、最近、この兄弟について書くことが多かったので、スルーせずに取り上げようと思ったものの、やはり、何を書いてよいのか分かりません。こういう辛いことが、これ以上起こらないようにと祈るのみですm(_ _)m