ニューマーケットのロジャー・ヴァリアン厩舎(カールバーグステーブルズ)在厩のバスラットレオンは、おもにニューマーケット調教場のウォーレンヒル(坂路)で調整されています。
◇荒木助手のコメント 「リラックスしてスムーズな登坂。環境が変わっても堂々としており落ち着きがありますね。こちらはすごく気候がいいですし、馬にとっても良い環境で水もよく飲んでいますので体調は良好です。追い切りは7月27日イギリス・グッドウッド サセックスS(G1・芝8F)から逆算して土曜日を予定。しっかり進めていきたいと思います」
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まだ本番までに時間があるバスラットレオンは「環境が変わっても堂々として落ち着きがある」など、余裕綽々の調整といった雰囲気です。ニューマーケットはドバイとは勝手が違うはずとは言え、長距離輸送を含めてすでに海外も経験済みですし、日本でもしっかり調整期間があっての遠征ですからなおさらなのでしょう。
どうやらサセックスSはキングエルメスのジュライカップ以上に相手が揃いそうですが、バスラットレオンが最高の状態で出走できれば、そんなにおかしな競馬にはならない気もしています。荒木助手の「しっかり進めていきたい」とのコメントにも静かな闘志、密かな自信のようなものを感じますし、本場のファンをアッと言わせる場面があっても不思議はないと思います。
いやまあ、BaaeedやCoroebusが相手となると簡単に勝つなんてことは想像しない方が良いのですが、それでも大きな楽しみがあるのは確かです。もしもそんな馬たちに先着しようものなら歴史に名を刻むことになりますし、きっとDubai Racing Clubさんもそういう結果を期待していると思うんですよね!(^^)
Our G2 Godolphin Mile winner BATHRAT LEON looks like he's enjoying life in Newmarket 🇬🇧
— Dubai Racing Club (@RacingDubai) June 29, 2022
He's targeting the G1 Sussex Stakes @Goodwood_Races on Wednesday, 27th July.#DWCCgrads
📸 @CollingsBerry pic.twitter.com/TsHHbqQAHo
【2022/3/26メイダン ゴドルフィンマイル(G2/ダ1600m)でのバスラットレオン:公式HPより】
ニューマーケットのロジャー・ヴァリアン厩舎(カールバーグステーブルズ)在厩のキングエルメスは、おもにニューマーケット調教場のウォーレンヒル(坂路)で調整されており、30日、デビッド・イーガン騎手を背に1400mの直線コースで軽く追い切る予定となっています。
◇荒木助手のコメント 「初めての経験、3歳馬ということもあり、バスラットレオンに比べると元気が出てくるまでに少々時間を要しましたが、ここにきてコンディションは上向き。こちらはすごく気候がいいですし、馬にとっても良い環境が整っているので助かっています」
◇矢作調教師のコメント 「7月9日イギリス・ニューマーケット ジュライC(G1・芝6F)へ。来週の月曜日が二次登録になりますが、コモンウェルスCの勝ち馬やプラチナジュビリーSの上位組が主だった相手になってくるかと思われます。フルゲート(20頭)割れする可能性がありそうですし、好天続きの予報で馬場が硬いと回避する馬も出てくるのではないでしょうか」
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おおおおおっ! Mishriffで有名なデビッド・イーガン騎手を「軽い追い切り」に使っちゃうなんて、なんて豪華で贅沢な話なんでしょうか。どうせならそのまま本番でも…何ていうことは全然考えませんが(キングエルメスには坂井騎手の方が良いと思いますので(^^))、いかにも欧州で調整中な感じがしてちょっと不思議な気分です。
それはさて置き、やや急仕上げに加えて初の海外遠征と心配なところがあったキングエルメスが「ここにきてコンディションが上向き」となり、少なくとも追い切りができる状態になってくれて良かったです。荒木助手のコメントにも「何とか間に合ってくれて良かった」といった雰囲気を感じますし、狙い通り8~9分程度の状態にはもっていけるだろうと思います。
その上で、「好天続きの予報で馬場が硬くなる」可能性があるのは非常にありがたいです。日本の馬場でしか走ったことがないキングエルメスにとって、1200mのG1で1分11秒とか12秒の馬場が歓迎とも思えず、パンパンの良で1分9秒台前半ぐらいのレースになってくれた方が全然走り易いと思いますので。。(オマケとしてコモンウェルスCの勝ち馬やプラチナジュビリーSの上位組が回避してくれたら…(^^ゞ)
いずれにしても、もうあと一週間ほどで本番です。本命はここを使ったあとのモーリスドゲスト賞(8/7仏ドーヴィル)かもしれませんが、ある程度やれるところを見せておかないといろいろ面倒ですからね。勝ち負け着順も重要ですが、まずはチャレンジャーらしい積極的な競馬で見せ場を作って欲しいです!
There's no mistaking our welcome guests from Japan in Newmarket. King Hermes leads Bathrat Leon towards the Al Bahathri as they prepare for their runs in the July Cup and Sussex Stakes respectively. Yoshito Yahagi's world tour continues. pic.twitter.com/D6MPtWMoZ4
— Emma Berry (@CollingsBerry) June 29, 2022
A few bits incoming from Newmarket this morning. Here’s Yoshito Yahagi’s King Hermes (July Cup) and Bathrat Leon (Sussex Stakes). Both did a steady canter on the Al Bahathri pic.twitter.com/M2stmEBZvm
— Maddy Playle (@mp_horseracing) June 29, 2022
【2022/5/8東京 NHKマイルカップ(G1/芝1600m)でのキングエルメス:公式HPより】
パンサラッサは29日にいったん島上牧場へ放牧。30日、シュウジデイファームに向けて出発しています。
◇矢作調教師のコメント 「レース後ですのでそれなりの疲れはありますが、脚元などに問題はなく、大きな反動は見て取れません。この夏の動向や秋のローテーションについては、これからの馬の状態とも相談をしながらよく考えていきたいですね。ひとまずは比較的気温が低い北海道での放牧により、英気を養ってくれたらと思っています」
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宝塚記念の激闘が終わり、リフレッシュのため北海道に移動することになりました。
デビューしてから今までのパンサラッサは夏場も栗東近郊で過ごしていましたので、シュウジデイファームに在厩するのは2019年8月以来3年ぶりになります。その間に福島記念、中山記念と重賞を二つ勝ち、ドバイターフで海外G1まで勝っての凱旋になりますから、きっとシュウジデイの皆さんもVIP待遇で大歓迎してくれるでしょう!
レース後の状態に関しては「脚元などに問題はなく大きな反動は見て取れない」と、いつものレース後と大差ない感じです。基本的にレースを使うたびにガタッとくるタイプではないですし、育成時代を過ごしたシュウジデイファームでリフレッシュをすれば、比較的早いタイミングで元気を取り戻してくれる気がします。
そうなると、どうしても次走、そして秋以降のローテが気になるところですが、そこに関して矢作先生は「この夏の動向や秋のローテーションについては馬の状態とも相談をしながら…」と慎重なご発言。。いや、『夏休み』という表現が1ミリも出てこない点、ひと言も『海外遠征』に触れられていない点を考えると、(札幌記念出走も含めて)現時点ではすべての可能性が残っていると思っておきます。(このクラスになると注目度も高く、海外競馬サークルへの配慮もあるでしょうしね)
その上で、あえて現時点の私の妄想を書いておきますと…。
すぐに疲れがとれるようなら札幌記念でジャックドールさんと対決を。その後は国内か海外かで悩むところながら、2000mをビュンビュン逃げる持ち味を生かすのであれば、やはりコックスプレートから香港カップだろうと思います。ただ、豪州のコックスプレートについては(コース条件や賞金額は魅力ながら)検疫がやたら面倒で負担が増えたとの話もありましたので、あえて海外に行かずに天皇賞・秋から香港へ…という流れも充分魅力的だと思います。(秋はタイトルホルダーさんがいませんし、他の馬たちなら東京コースでも何とかできちゃうかな?と(^^ゞ)
さらにここからが気の早い妄想の真骨頂でありまして、私、すでに来年のことが気になっていたりします。来年は(一応中山記念連覇を視野に入れつつ)やはりドバイへ向かうと思うのですが、その場合、ドバイターフの連覇をめざすのではなく、一発狙いで2000mのワールドカップに挑戦しても面白いのではと…。ドバイのダートは芝馬でも対応可能なコースですし、どうせなら最高賞金のメインレースを狙ってみたい気持ちもありますしね!
まあ、レースの格で言えば今でも一に欧州、二に米国だと思いますが、それも含めてさまざまな可能性があるのは嬉しいことです。どこに向かうのかはいずれ矢作先生(とオーナーサイド)で決めて頂けるでしょうから、それまではパンサラッサの無事と順調を祈りつつ、無責任な妄想を楽しませてもらおうと思います(^^)
【2022/6/26阪神 宝塚記念(G1/芝2200m)でのパンサラッサ:公式HPより】
美浦トレセン在厩のセントアイヴスは、おもにゲート練習および坂路での普通キャンターを1本。30日朝、ゲート試験を受けてみましたが不合格となっています。
◇中舘調教師のコメント 「入り、駐立は問題なかったものの、出がひと息とのことで合格をもらえませんでした。今度は自ら騎乗して受験する予定ですが、まだ体力が付ききっていない若馬ですし、この暑さですからね。再試験は来週のほうがよいでしょう。馬っぷりが良く、落ち着きがあって性格も良さそう。スタートはそこまで速くないですが、発馬の際のパワーを感じますし、真面目に走ってくれるところもイイと思います」
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6/22に入厩して一週間、「試しに受けてみた」ゲート試験で不合格をもらってしまいました。ただ、進入と駐立に問題がなかったのであれば、それほど心配する必要はないと思います。「出がひと息で不合格」というのは厳しい試験官にあたるとたまにあるパターンですし、来週はスタート上手の中舘先生自ら跨ってくれるようですしね。
ということで、ゲート合格の報告は来週になりそうですが、総合的なセントアイヴスに対する印象は「馬っぷりが良く、落ち着きがあって性格も良さそう」「発馬の際にパワーを感じるし真面目に走ってくれる」と上々です。
これからさらに鍛えていってどうなるかがポイントながら、今回のゲート不合格でトレセン滞在期間が延びたことも(環境や生活リズムに慣れるという意味で)プラスになるかもしれず、とにかく全てを前向きに考えていきたいです。
栗東トレセン在厩のアンジアンは、30日にCウッドで追い切られています。
- 22.06.29 岩田望 栗CW良 6F 86.2-70.7-54.3-38.3-11.6(8) 馬ナリ余力
- 22.06.26 助 手 栗CW良 3F 40.1-12.1(7) 馬ナリ余力
トーセンスカイ(古馬2勝)馬ナリの内0.6秒追走同入
- 22.06.22 藤田菜 栗東坂不 1回 54.6-39.8-25.3-12.5 一杯に追う
◇藤原英調教師のコメント 「ここまでは馬の体調、稽古ともに順調にきていますよ。まだ完成形といった感じではないものの、前々回よりも前回、前回よりも今回と、少しずつですが成長しつつありますね。もう少しトレセンでやって、来週あたりに函館競馬場へ。最終週(7/16、17)での出走を目標に調整していきましょう。今度は距離短縮、芝1200m戦を視野に入れていきたいと思います」
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藤原先生が仰るように、追い切りの内容は少しずつ良くなってきていますし、時計だけを見れば2戦して12、14着ほど負けるような馬には思えません。(実際、3番人気、7番人気での出走でしたし…)
もちろん過去2戦の着順が着順だけに偉そうなことは言えないですが、藤原先生はいい加減なコメントをする先生ではなく、「前々回よりも前回、前回よりも今回と少しずつ成長している」というのは本音だと思うんですよね。
だとすれば、函館最終週の芝1200m戦でガラッと違う姿を見せてくれる可能性はあると思います。ザッと見たところ、16日の3Rに牡馬混合戦、17日の3Rには牝馬限定戦が組まれていますので、アンジアンの状態、相手関係など含めて狙いを定めて頂ければと思います。(あるいは出られる方に出るパターンかも(^^;))
【2022/5/21新潟5R 3歳未勝利(牝/芝/1800m)でのアンジアン:公式HPより】