疑問6 粘土が伸びる理由。
① 粘土は他の土と異なり、薄く伸ばす事ができます。薄く伸ばしてもある程度の強度を保持し、
乾燥させる事で更に強くなります。但し、乾燥させると伸びる性質は無くなります。
伸びる原因は土の構造と水に関係しています。
② ほとんどの粘土鉱物は層状構造と成っています。
長石や珪石などから出来ている粘土は、薄い膜状に成っています。これを薄片構造と言います。
この薄片が層状に積み重なって積層を構成し、この層と層の間に僅かな空間があり、水が浸み
込んでいます。この積層はある程度整然と並んでいます。
③ 上記水が潤滑油の働きとなり、薄片を滑らせる事で、少ない抵抗で土を伸ばす事ができます。
丁度ガラスとガラスの間に水が入り込むと、スムーズに平行移動するのに似ています。
尚、粘土を乾燥させる事は、この水分を蒸発させますので、滑りがし難くなり土は伸びなく
なります。
④ 成形に最適な水の含有量を、成形水量と言います。粘土物質では14%程度に成るそうです。
尚、粘土を取り巻く水分はこれだけではありません。
疑問7 粘土は水に強いのか?、弱いのか?
水に強い一面もあり、弱い一面も見受けられます。
① 一般に、粘土は水を通さないか、通し難い物質です。砂場などに水を垂らすと直ぐに砂の
中に吸収されますが、粘土質の場合は、水は吸収されず、その場に留まります。
その為、粘土質の土地の上には背の高い樹木は根が張れず、生えないと言われており、これを
目安に粘土を探す程です。
② 粘土は大量の水を抱え込みます。轆轤挽きする際には、水を使うより「ドベ」を使う方が
水切れを防ぐ為、積極的に使用すると良いと言われるのも、「ドベ」が大量の水分を吸収し、
放出しない為でもあります。
③ 粘土が水を通さないのは、粘土が水で濡れている状態の時です。
粘土がカラカラに乾燥している状態では、逆にどんどん水を吸収します。
その為、乾燥して固まった粘土を粉々にするには、機械的方法で割るのではなく、水を入れた
容器に投げ込んでおけば、自然と溶けて粉々にする事が出来ます。
生渇きの粘土を軟らかくするのが、一番面倒で時間が掛ます。
③ 粘土は吸水性が高いです。
粘土内の水分は上記積層間にある水以外に、粒子間にも多くの水分が蓄えられています。
) 粘土粒子が細かい程、周囲に貯め込む水の量は増ます。
特に「ドベ」などは、大量の水を吸収し泥状に成ります。
) 土が乾燥していない場合、粘土表面に付いた水は、内部に浸み込み難くなります。
土の表面を濡らしても、直ぐには内部に水が到達する事はありません。
この為、轆轤の水挽き作業が可能になります。大量の水を使っても粘土の内部に達するのに
時間が掛かる為、轆轤が挽き上がるまで、形崩れせずに存在する事が出来ます。
疑問8 粘土の結晶水とは?
以下次回に続きます。
① 粘土は他の土と異なり、薄く伸ばす事ができます。薄く伸ばしてもある程度の強度を保持し、
乾燥させる事で更に強くなります。但し、乾燥させると伸びる性質は無くなります。
伸びる原因は土の構造と水に関係しています。
② ほとんどの粘土鉱物は層状構造と成っています。
長石や珪石などから出来ている粘土は、薄い膜状に成っています。これを薄片構造と言います。
この薄片が層状に積み重なって積層を構成し、この層と層の間に僅かな空間があり、水が浸み
込んでいます。この積層はある程度整然と並んでいます。
③ 上記水が潤滑油の働きとなり、薄片を滑らせる事で、少ない抵抗で土を伸ばす事ができます。
丁度ガラスとガラスの間に水が入り込むと、スムーズに平行移動するのに似ています。
尚、粘土を乾燥させる事は、この水分を蒸発させますので、滑りがし難くなり土は伸びなく
なります。
④ 成形に最適な水の含有量を、成形水量と言います。粘土物質では14%程度に成るそうです。
尚、粘土を取り巻く水分はこれだけではありません。
疑問7 粘土は水に強いのか?、弱いのか?
水に強い一面もあり、弱い一面も見受けられます。
① 一般に、粘土は水を通さないか、通し難い物質です。砂場などに水を垂らすと直ぐに砂の
中に吸収されますが、粘土質の場合は、水は吸収されず、その場に留まります。
その為、粘土質の土地の上には背の高い樹木は根が張れず、生えないと言われており、これを
目安に粘土を探す程です。
② 粘土は大量の水を抱え込みます。轆轤挽きする際には、水を使うより「ドベ」を使う方が
水切れを防ぐ為、積極的に使用すると良いと言われるのも、「ドベ」が大量の水分を吸収し、
放出しない為でもあります。
③ 粘土が水を通さないのは、粘土が水で濡れている状態の時です。
粘土がカラカラに乾燥している状態では、逆にどんどん水を吸収します。
その為、乾燥して固まった粘土を粉々にするには、機械的方法で割るのではなく、水を入れた
容器に投げ込んでおけば、自然と溶けて粉々にする事が出来ます。
生渇きの粘土を軟らかくするのが、一番面倒で時間が掛ます。
③ 粘土は吸水性が高いです。
粘土内の水分は上記積層間にある水以外に、粒子間にも多くの水分が蓄えられています。
) 粘土粒子が細かい程、周囲に貯め込む水の量は増ます。
特に「ドベ」などは、大量の水を吸収し泥状に成ります。
) 土が乾燥していない場合、粘土表面に付いた水は、内部に浸み込み難くなります。
土の表面を濡らしても、直ぐには内部に水が到達する事はありません。
この為、轆轤の水挽き作業が可能になります。大量の水を使っても粘土の内部に達するのに
時間が掛かる為、轆轤が挽き上がるまで、形崩れせずに存在する事が出来ます。
疑問8 粘土の結晶水とは?
以下次回に続きます。