疑問12 作品を軽く作るには?
花瓶などて常に手に持つ必要の無い物では、重い事は比較的問題に成りませんが、常に手に持つ
食器等は軽い方が使い勝手が良く、軽い方が喜ばれる傾向にあります。
勿論、料理店など食事を提供する場所では、あえて分厚い皿や重たい器を使い、重厚感を出し、
料理を豪華に見せる場合も多いです。
1) 軽く作るには、作品の肉厚を薄くする事が一番効果的です。制作時に薄く出来ない場合には、
削り作業や後加工(細工)で薄くします。又、軽そうに見せ掛ける方法もあります。
その他、粘土の材料を選ぶ事で、若干軽くする事もできます。
① 手捻りで作った場合は、轆轤挽きで作るよりも、重くなる傾向に成ります。
手捻りでは、制作段階で薄く作る事が難しく、どうしても肉厚になります。
② 轆轤挽きでは、制作時に薄く挽く事もできますが、轆轤に慣れていない方は、作品全体を肉薄
に挽く事が難しく、多くの場合口縁は薄過ぎ、腰から高台に掛けて肉厚に成り易いです。
轆轤挽きで薄く出来れば、容易に軽い作品を作る事も可能です。
③ 削り作業で薄くする。
) 手捻りでも轆轤挽きでも、底削りを行うのが一般的です。
腰から高台脇、高台、高台内を削り形を整えると同時に、作品の贅肉を落とし軽くします。
) 削り作業を効果的に行うには、作品の乾燥具合が大きく関係します。
軟らか過ぎても、乾燥し過ぎても削り難いです。又、作品が轆轤上にしっかり固定されて
いれば、より安定的に薄く削る事が出来ます。当然、削る道具即ちカンナ類も良く研いで
切れる状態にしておく方が、薄く削る事が出来ます。
) 削れる量の判定が難しい。
多くの場合、作品を伏せ更に、轆轤上に固定されている状態で削り作業を行います。
その為、今削っている作品の肉厚が解かり難いです。削り過ぎて穴を開けてしまうのを恐れ
削り不足が多い様です。
) 削り作業を行う前に、肉厚を確認する。
どの部分にどの程度の贅肉が有るかを、前もって確認しておく事が重要です。
闇雲に削り作業を行う前に、手を使って厚みを確認しておく事です。
) 削り作業中に肉厚を知るには、昔より作品を中指で弾いて、その音から判断する方法が
取られています。即ち肉厚の場合は「こつこつ」と高い音となり、肉厚が薄くなるに従い
低い音に変化します。但し、この音は、底(高台内)と高台脇、更に腰の位置では見妙に
変化しますので、経験を積まないと難しいかも知れません。
) 碁笥(ごけ)底高大台は、輪高台より重くなる。
碁笥底は高台を凸状にするのではなく、外側のカーブが底まで連続しています。その為
高台内は削っても、高台自体を削り出しませんので、どうしても削り不足になり勝ちです。
それ故、輪高台よりも肉厚部分が多くなり、重たくなります。
) 底削りで重要な事は、内側のカーブと外側のカーブを合わせる事です。
内側の底から立ち上がる際、丸みを帯びている場合には、そのカーブに合わせて丸みを
付けて削り、角張っている場合には、外側も角張る様に削る事で、肉厚を一定にする事が
出来ます。内側が丸で外側が角の場合には、タップリ土が付いています。逆に内側が角で
外側が丸の場合は、肉が薄くなり過ぎる危険性がありますので、注意が必要です。
2) 装飾で軽くする。
以下次回に続きます。
花瓶などて常に手に持つ必要の無い物では、重い事は比較的問題に成りませんが、常に手に持つ
食器等は軽い方が使い勝手が良く、軽い方が喜ばれる傾向にあります。
勿論、料理店など食事を提供する場所では、あえて分厚い皿や重たい器を使い、重厚感を出し、
料理を豪華に見せる場合も多いです。
1) 軽く作るには、作品の肉厚を薄くする事が一番効果的です。制作時に薄く出来ない場合には、
削り作業や後加工(細工)で薄くします。又、軽そうに見せ掛ける方法もあります。
その他、粘土の材料を選ぶ事で、若干軽くする事もできます。
① 手捻りで作った場合は、轆轤挽きで作るよりも、重くなる傾向に成ります。
手捻りでは、制作段階で薄く作る事が難しく、どうしても肉厚になります。
② 轆轤挽きでは、制作時に薄く挽く事もできますが、轆轤に慣れていない方は、作品全体を肉薄
に挽く事が難しく、多くの場合口縁は薄過ぎ、腰から高台に掛けて肉厚に成り易いです。
轆轤挽きで薄く出来れば、容易に軽い作品を作る事も可能です。
③ 削り作業で薄くする。
) 手捻りでも轆轤挽きでも、底削りを行うのが一般的です。
腰から高台脇、高台、高台内を削り形を整えると同時に、作品の贅肉を落とし軽くします。
) 削り作業を効果的に行うには、作品の乾燥具合が大きく関係します。
軟らか過ぎても、乾燥し過ぎても削り難いです。又、作品が轆轤上にしっかり固定されて
いれば、より安定的に薄く削る事が出来ます。当然、削る道具即ちカンナ類も良く研いで
切れる状態にしておく方が、薄く削る事が出来ます。
) 削れる量の判定が難しい。
多くの場合、作品を伏せ更に、轆轤上に固定されている状態で削り作業を行います。
その為、今削っている作品の肉厚が解かり難いです。削り過ぎて穴を開けてしまうのを恐れ
削り不足が多い様です。
) 削り作業を行う前に、肉厚を確認する。
どの部分にどの程度の贅肉が有るかを、前もって確認しておく事が重要です。
闇雲に削り作業を行う前に、手を使って厚みを確認しておく事です。
) 削り作業中に肉厚を知るには、昔より作品を中指で弾いて、その音から判断する方法が
取られています。即ち肉厚の場合は「こつこつ」と高い音となり、肉厚が薄くなるに従い
低い音に変化します。但し、この音は、底(高台内)と高台脇、更に腰の位置では見妙に
変化しますので、経験を積まないと難しいかも知れません。
) 碁笥(ごけ)底高大台は、輪高台より重くなる。
碁笥底は高台を凸状にするのではなく、外側のカーブが底まで連続しています。その為
高台内は削っても、高台自体を削り出しませんので、どうしても削り不足になり勝ちです。
それ故、輪高台よりも肉厚部分が多くなり、重たくなります。
) 底削りで重要な事は、内側のカーブと外側のカーブを合わせる事です。
内側の底から立ち上がる際、丸みを帯びている場合には、そのカーブに合わせて丸みを
付けて削り、角張っている場合には、外側も角張る様に削る事で、肉厚を一定にする事が
出来ます。内側が丸で外側が角の場合には、タップリ土が付いています。逆に内側が角で
外側が丸の場合は、肉が薄くなり過ぎる危険性がありますので、注意が必要です。
2) 装飾で軽くする。
以下次回に続きます。