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日々の暮らしのなかで

みんなで作業

2006年05月12日 | 日記・エッセイ・コラム
春の行事の一つに「溝普請」がある。

これ、字があってるのか分からないが、「みぞぶしん」と呼ぶ。
早い話が、田植え前に用水路を綺麗にして、水が流れやすくして
おこうって言う作業だ。今週の日曜日がその日だった。

僕が親父に代わって参加するようになってから4~5年だろうか。
大半は雨だ。今年も雨の中の作業だった。

「おはようございますぅ!」

近所に住む親戚が笑顔で挨拶してきた。かなり年下だが、体格は素晴らしく
120キロもある。身長も高い。なによりビックリしたのは、合羽を着ていたこと。

「そんな大きな合羽、売ってんの?」

聞こうとしたが、やめた。売ってるんでしょうから。

最近は、合羽といってもカラフル。以前のイメージなら農作業用の合羽って言うか、
黒か紺、子供のおさがり(?)の合羽ならクリーム色って感じ。
それが青に黄色に白、オレンジ色って人もいる。
長靴だってお洒落な彩りで、自分のセンスを競う様に颯爽と立っている。
かっこよくはないが。

作業も最近ではカンタンになった。耕地整理をして以来、
用水路は全てコンクリート。U字講を埋めただけのものもある。
そして土曜日の夜更けから降り続く雨。かき出す泥なんてどこにもない。

退屈な時間だが、楽しみがないわけでもない。

作業が終わると、隣保長の家に行きちょっとした「打ち上げ」を行う。
ビールだ、ビールが飲める。
滅きり弱くなってしまったアルコールでも、ただで飲ませてもらえるとなると
話は別。缶ビールを予め自分の前に三本置いておく。

「最低でも、これだけは飲みますから!」

無言のアピール。肴は「乾きモノ」だが、たまに食べるスルメがたまらなく旨い。
そしてビールが無くなる頃には、話のネタも一段落付き、

「そろそろ・・・」

と、みんな帰っていくのである。

作業開始が8時頃。終了が9時半。そして家に帰るのが、お昼。

思えば、飲んでる時間の方が長い。
どっちが「作業」なんだろうか?