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サプライズ

2006年05月16日 | スポーツ
W杯メンバーが決定したんで、今日はサッカーの話。

23名の出場選手が発表された。賛否両論はあるけど、
大体が事前の報道通りで、サッカーシロウトの僕としても一応納得する陣容だ。
その中で“巻”が選ばれた事は嬉しく思う。
巻だけじゃなく、どんな選手でも努力や苦労はしていると思うが、そんな努力を

「きっと誰かが見てくれている!」

って事を確信出来たような人選だったから嬉しく思った。

その反面、久保が選出されなかったのは残念だった。
期待していなかった「サプライズ」があったと同時に、空虚感も味わった。
寡黙な久保が笑顔まじりで落選の記者会見をしているのを観て、淋しさを味わった。

ただ今回、本番の試合を観るかどうかはわからない。
実は、2002年の日韓ワールドカップは一試合も観ていない。
何故か?それは僕が「野球ファン」だからだ。

Jリーグが始まってから、サッカーは観るようになった。
最初は、ボクシングの試合のように、画面にあわせて自分の身体も動く、
そんなもどかしさの中でサッカーを観ていた。

徐々に見慣れて行き、ルールも理解すると「面白い」と思うようになったが、
小学校時代から馴れ親しんで来た野球ほどの興味はない。

だから思う。

「もし、30年前にプロリーグがあったら」と。

僕が小学校の時にも、もちろんサッカーをやる事はあったが、
殆どが体育の授業だけだった。
放課後にサッカーなんてしてなかった。

体育の授業にしても、ルールは教えてくれない。
ただただ、ゴールにボールを蹴り込むだけの、疲れるスポーツだった。
チームも11人じゃない。
20対20の試合。そしてボールは二個。
目の前にボールがくれば、ただただゴールの方へ強く蹴るだけ。
これじゃ興味も湧かない。

だから、あの時に「Jリーグ」や「ワールドカップ」がもっと身近なものだったら、
楽しいスポーツだと思っただろうと思う。

もう一つ、僕には嫌な想い出がある。
中学校を卒業した時、改めてクラスだけで「卒業の会」を開いた。
色んな事をして、楽しかった三年間を皆で振り返った後、
グラウンドに出て、サッカーをする事になった。
もちろん、この時もルールなんてわからない。パスを出す事もしない。
ただただ前に蹴るだけだった。

しかしそんな時、僕にシュートチャンスが訪れる。フリーだ。
少し距離はあったが、迷わず豪快なシュートを放つ!

「プチッ」

渾身のトーキックをボールにかました瞬間、靴の中で何かが弾けた。

卒業の会も無事終了し家にかえると、靴下が鮮血に染まっていた。
恐る恐る靴下を脱ぐと、親指の爪が真っ赤っか!

爪がとれた。

次の日、例の仮病でも注射を打ってくれる医者のところへ向かうと
例の年配の医者が

「ふ~ん、ふ~ん、ふ~ん、あかんね、とっとこか!」

今でも「サッカー」と聞けば、あの時の医者の顔を思い出す。
もうひとつサッカーに興味が湧かないのは、

あの「顔」のせいだと思う。