イーッ！

たまには愚痴でも書いてみたい
　
オヤジとの会話はストレスが貯まる
これは、思春期を迎えた乙女だけのことじゃなくて
とにかく、ストレスが貯まる
　
なぜストレスが貯まるのか？
ひとつにはボキャブラリーが致命的に少ないからだ
なかには、色々な経験、それこそ
若い頃は遊び人だったオッサンもいるだろうが
ことうちのオヤジに限っては
多く見積もっても、ボキャブラリーの数は
７個ほどがいいところだろう
　
とにかく、どんなに変化をつけた会話でも
ほぼ、この７個を使い回すことで
乗り切る
乗り切れるんだから、それはそれで
凄い話術なんじゃない？
なんて、お褒めの言葉も頂けるかも
知れないが、ストレスが聞き手に貯まる時点で
上手な会話ではないと思う
　
あと、世のお父さんの共通項かも知れないが
なぜか、否定から始まる
　
「せやけど！」
　
そうだけど、ね、君！って意味だ
表情を見ていても思う
あぁ、途中から自分の言う事を少ない引き出しから
探しているのがわかる
僕の言う事は、この辺りから聞いてないな
差し詰め、返答は若い頃のドライブの話だな
　
「わしが車を始めて買ったときは・・・・」
　
やっぱり！
　
ほらね！
　
あぁ、それ知ってる！
　
まぁ、それ知ってる！とは思っても言わないことにしてる
これ、結構僕もするから
　
で
　
「久太郎さん、それ前も言ってましたよぉ！」
　
って言われると“イーッ！”ってなるから
　
だから、思っても言わないが
厳選されたボキャブラリーのお陰で
“あの思い出話を語ってもらおうか！”
って事も出来る
こっちが返事を引き出すようなキーワードを
ちりばめた話をすると、高確率で的中する
　
そして最後に
耳が少し遠くなってきたのか
一度目を聞き逃すことが多くなってきた
それでいて、何故か独り言への反応は
オグシオ並みの反射で
　
「えっ？　なに？」
　
それを説明するのも
　
イーッ！
　
ってなる