なぜ、一歩が出なかったのか?
ぶっ壊れた軽トラの修理&改造をすべく、
道具の買出しに出掛けた
残念ながら目当てのモノがなく、
失意のうちに、他の要りようのモノを物色して、
レジへ
小銭を確認し、続いて札を確認しようとした時・・・・
(チャリ)
あっ!と思った
視線を落とすと、まっすぐに直立した十円玉が
すーっと、前へ転がっていく
(あぁ!)
と思ったが、どこまで行くのか?を確かめるように、
まるでスローモーションの動画を見るように、
その行方を見送った
そして、レジ台の下へと消えていった
(おぉぉ!)
たぶん、自分の金だ
今から思えば、確証が怪しいのだが、
たぶん、僕の金だ
レジには、買出しのカップルに、
買出しのおっさん達
妙に立て込んでいる
咄嗟にしゃがみこんでみた
十円玉が確認出来れば、恥を忍んで(?)手を
突っ込む覚悟は瞬時に出来ていたが、
姿は見えず
さて、店員に言ってまで回収する額だろうか?
いや、回収すべき金額だろう
とは言うものの、結構賑わっているレジで、
10円を取り返すのに、
顔を赤くしながら行動に移す、この労力は
その金額に見合うだろうか?
「あの、台の下にお金を落としました」
店員に素直に申告
そうですか!と店員がしゃがみこみ、
「ありました!」と差し出したのが、100円玉だったら
(僕は正直に違うと言えるだろうか?)
脳裏で足早に考えたのは、
そんな事だった
あきらめよう
自分に言い聞かす
日常の中の、プラマイのうちだ
自販機で取り忘れの釣銭を頂いたりするんだ
それのマイナス分だと思えば・・・・
まさか、落ちていた金を売り上げには計上しないだろうから、
レジにある募金箱にでも投入してくれれば・・・・と
思いながら、あれは寄付したんだぁ!と
自分に言い聞かせて、
刈り上げた後ろ髪を引かれる感覚の中、
店から出てきた
でも、時間が経つにつれ思う
なぜ、足を出して転がっていく硬貨を
止めなかったのか?
なぜ、一歩が出なかったのか?
ぶっ壊れた軽トラの修理&改造をすべく、
道具の買出しに出掛けた
残念ながら目当てのモノがなく、
失意のうちに、他の要りようのモノを物色して、
レジへ
小銭を確認し、続いて札を確認しようとした時・・・・
(チャリ)
あっ!と思った
視線を落とすと、まっすぐに直立した十円玉が
すーっと、前へ転がっていく
(あぁ!)
と思ったが、どこまで行くのか?を確かめるように、
まるでスローモーションの動画を見るように、
その行方を見送った
そして、レジ台の下へと消えていった
(おぉぉ!)
たぶん、自分の金だ
今から思えば、確証が怪しいのだが、
たぶん、僕の金だ
レジには、買出しのカップルに、
買出しのおっさん達
妙に立て込んでいる
咄嗟にしゃがみこんでみた
十円玉が確認出来れば、恥を忍んで(?)手を
突っ込む覚悟は瞬時に出来ていたが、
姿は見えず
さて、店員に言ってまで回収する額だろうか?
いや、回収すべき金額だろう
とは言うものの、結構賑わっているレジで、
10円を取り返すのに、
顔を赤くしながら行動に移す、この労力は
その金額に見合うだろうか?
「あの、台の下にお金を落としました」
店員に素直に申告
そうですか!と店員がしゃがみこみ、
「ありました!」と差し出したのが、100円玉だったら
(僕は正直に違うと言えるだろうか?)
脳裏で足早に考えたのは、
そんな事だった
あきらめよう
自分に言い聞かす
日常の中の、プラマイのうちだ
自販機で取り忘れの釣銭を頂いたりするんだ
それのマイナス分だと思えば・・・・
まさか、落ちていた金を売り上げには計上しないだろうから、
レジにある募金箱にでも投入してくれれば・・・・と
思いながら、あれは寄付したんだぁ!と
自分に言い聞かせて、
刈り上げた後ろ髪を引かれる感覚の中、
店から出てきた
でも、時間が経つにつれ思う
なぜ、足を出して転がっていく硬貨を
止めなかったのか?
なぜ、一歩が出なかったのか?