秋の夜長を読書の時間にあてる
スピーカーから流れるのは、オルゴールの♪CD
歌詞付きだと、聴き入ってしまう可能性が残されるが、
メロディだけだと、そんな心配もない
挟んでおいた栞をそっと指で摘まんで、
読み始める頁をおもむろに開く
「ぶぉぉぉぉん!!ぶぉぉ!! ぶぉぉおぉお!」
アクセルを吹かす音
(寒い中、ご苦労様です)
なんて思わない
折角雰囲気を作って読書を始めようとした瞬間、
季節はずれ(?)のパフォーマーの方が、
一台限りのパフォーマンスをすぐ前の道でやり始め、
走り去る音が残された
(やかまぁしぃっ!)
一喝しようかと思ったが、
エンジン音は特に五月蝿いとは思わない
僕が気になるのは、その
“不規則”
な、吹かし方のほうだ
少し話はそれるが、
車の間欠ワイパー、あれがどうも苦手だ
運転していても、次にワイパーが動き出す
“瞬間”
が気になって、運転に集中できない
ワイパーはリズムよく動いてくれないと、
気が散る
間欠ワイパーだって、間隔が広がるだけで、
同じリズムで動いている!って言われるかも知れないし、
実際、同じリズムで動いているんだけど、
いや、気になってしまう
だから、ああいう人たちも
アクセルを一定の間隔で回してくれれば
ストレスも、さほど感じずに居られるかも知れないのに、
聞いていても、イライラが募るような
不規則音しか響かせてくれない
ついでに言うと、遠くから聞こえる音も苦手だ
トラウマかな
幼いときに、風呂場からおじいさんが石鹸を
取ってくれ!と叫んでいた時があったのだが、
それが断末魔の叫びに聞こえて、
あれ以来、遠くから呼ばれる事にもストレスが溜まる体質に
なってしまった
と、言うことは
遠くで、しかも、不規則にアクセルを吹かす単車、
ならびに、それを操縦してらっしゃるライダーに
イライラが募る
あぁ
走り去ったバイクが、遠くを走っている
もっと近くで、もっとリズミカルにエンジン音を!
視線は開いた頁に落としたままだが、
文字を目で追うだけで、内容が入ってこない
遠くで聞こえる小さなエンジン音が余計に気になる
ストレスはオーパーフローし、イライラは、沸点に近づく
文庫本を持つ手に力が入る
僕にもっと勇気があれば・・・・
僕にもっと腕力があれば・・・・
苛々を押さえきれなくなった時、
目の前の文庫本を真っ二つに引き千切ろうとしたが
まだ読み始めたばかりの本を引き裂く勇気も、
また、一気に破り裂く自信もなかった僕は、
そっと本を閉じ、自分に言い聞かせるように、
本に語りかけた
「命拾いしたな、お前」
スピーカーから流れるのは、オルゴールの♪CD
歌詞付きだと、聴き入ってしまう可能性が残されるが、
メロディだけだと、そんな心配もない
挟んでおいた栞をそっと指で摘まんで、
読み始める頁をおもむろに開く
「ぶぉぉぉぉん!!ぶぉぉ!! ぶぉぉおぉお!」
アクセルを吹かす音
(寒い中、ご苦労様です)
なんて思わない
折角雰囲気を作って読書を始めようとした瞬間、
季節はずれ(?)のパフォーマーの方が、
一台限りのパフォーマンスをすぐ前の道でやり始め、
走り去る音が残された
(やかまぁしぃっ!)
一喝しようかと思ったが、
エンジン音は特に五月蝿いとは思わない
僕が気になるのは、その
“不規則”
な、吹かし方のほうだ
少し話はそれるが、
車の間欠ワイパー、あれがどうも苦手だ
運転していても、次にワイパーが動き出す
“瞬間”
が気になって、運転に集中できない
ワイパーはリズムよく動いてくれないと、
気が散る
間欠ワイパーだって、間隔が広がるだけで、
同じリズムで動いている!って言われるかも知れないし、
実際、同じリズムで動いているんだけど、
いや、気になってしまう
だから、ああいう人たちも
アクセルを一定の間隔で回してくれれば
ストレスも、さほど感じずに居られるかも知れないのに、
聞いていても、イライラが募るような
不規則音しか響かせてくれない
ついでに言うと、遠くから聞こえる音も苦手だ
トラウマかな
幼いときに、風呂場からおじいさんが石鹸を
取ってくれ!と叫んでいた時があったのだが、
それが断末魔の叫びに聞こえて、
あれ以来、遠くから呼ばれる事にもストレスが溜まる体質に
なってしまった
と、言うことは
遠くで、しかも、不規則にアクセルを吹かす単車、
ならびに、それを操縦してらっしゃるライダーに
イライラが募る
あぁ
走り去ったバイクが、遠くを走っている
もっと近くで、もっとリズミカルにエンジン音を!
視線は開いた頁に落としたままだが、
文字を目で追うだけで、内容が入ってこない
遠くで聞こえる小さなエンジン音が余計に気になる
ストレスはオーパーフローし、イライラは、沸点に近づく
文庫本を持つ手に力が入る
僕にもっと勇気があれば・・・・
僕にもっと腕力があれば・・・・
苛々を押さえきれなくなった時、
目の前の文庫本を真っ二つに引き千切ろうとしたが
まだ読み始めたばかりの本を引き裂く勇気も、
また、一気に破り裂く自信もなかった僕は、
そっと本を閉じ、自分に言い聞かせるように、
本に語りかけた
「命拾いしたな、お前」