30℃を超えると真夏日、35℃を超えると猛暑日。気象庁が決めた言葉らしい。昨日、静岡で39.2℃という記録的な高温が出た。テレビは危険な暑さ、という言葉をつけ加えている。因みに熱帯夜は夜間の最低気温が25℃以上の夜をさすらしい。こんな夜は、エアコンをつけて涼しくしないと熱中症になる、と何度も警告のような放送が行われる。これから、真夏日になる日が続く、気温を見ながら命の心配をしなければならない日続く。それでも、散歩道の野菜畑には、野菜の花が元気に咲いている。真夏日を詠んだ茂吉の和歌がある。
真夏日のひかり澄み果てし浅茅原に
そよぎの音のきこえけるかも 斎藤茂吉
この歌には真夏日に吹く風の音がきこえている。おのが命の心配する景色などみじんも見ることはできない。茂吉の時代には、感染症が一番怖い病であった。真夏の光を楽しむ気持ちも出ている。静寂な世界に、人々は包まれていた。
富士山の山開きが行われ、外人の初め、観光客が訪れれる山になった。入山料が設けられ、登山者の人数制限も行われるようだ。テレビでは短パンにスニーカー姿の外人が混じっている。明治時代は登る人が少なく、富士に登ることを奨励するために、新橋から御殿場駅までの汽車賃割引が行われた。明治35年三等往復1円76銭、岩室の宿泊料40銭、強力40銭、草鞋5足15銭。東京でアイスクリーム8銭の時代だ。それでも、富士山に行くのは訪日外人が多く、多くの一般人はあまり登らなかった。7月でも富士山に降雪の記録がある。その年の最高気温が出た前の雪を終り雪、後の雪を初雪という。終わり雪の平均日は7月9日になっている。梅雨明け前は、寒気が南下することも多く、高所では雪になることも珍しくない。
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