
週末になって気温が連日夏日になっている。少し霞んで花曇りと言えそうな陽気だ。足が弱った妻を車に乗せて、満開の桜を見てきた。風が吹いても、一輪も花が落ちない不思議。もう数日で落下が始まる。室内のハーブの鉢植えをベランダに出す。タイムとラベンダーの苗を買って鉢に植えた。ラベンダーは蕾を持ち、冬を越したスミレはハチ一杯に葉を広げ、花が咲きだしている。サンショウの葉が元気に葉を広げた。まさにハーブの季節到来だ。テレビでハーブ農家の様子が紹介されていた。
花曇羨しやひとの畑作る 木村ひろし
ブックオフで星新一のショートショート『夜のかくれんぼ』を買う。睡眠用の朗読も昔話からショートショートへ。「若葉の季節」が面白い。山あいの小さな町の小さなホテルに泊まる若い女性。実はこの町にには、生贄として若い女性を小屋ごと燃やす秘密の儀式がある。この儀式を毎年行うことで、町の人々の安全を担保するためだ。その女性に好意を抱いたホテルのフロントの青年が、こんな儀式で女性を死なせては可哀そうだと、二人でひそかに列車で逃げる。そして着いたのは、その女性の住む小さな村の実家。この村にも秘密の儀式があった。よそ者の男を湖の底に沈めるというものだ。女性を救った青年が皮肉にもこの儀式に使われる皮肉運命。
夜の眠りのつく時間にはユーチューブから聞こえてくるショートショート。思いがけないどんでん返しが起きる話は新鮮だ。何時かは読みたいと思っていた星新一の短編小説。これを聞きながら眠る贅沢な時間。因みに昨夜の睡眠スコアは81点。昼のハーブと夜の星ワールドが幸せな時間をもたらしてくれる。