常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

映画習慣

2025年01月20日 | 映画
昨日、この冬一番きれいに月山の姿が見えた。内陸は日本海から来る雪雲がほとんどを月山に降らせてしまうので雪が少ない。今年は特に日本海側に雪が降り、月山が雪の最終点のようになっている。多分、月山の積雪は例年に通りに多いはずだ。日差しのなか悠創の丘まで歩こうとしたが、足がなまって手前で引き返した。毎日歩いているつもりだが、以前はこの丘までの登りも意識しなかったが、4000歩を越えたあたりで足に疲れを感じた。

今年から始めた映画習慣はアマプラ、ネトフリの略語があるくらいで家での鑑賞が主流になっている。確かに映画館での大画面や音響は映画の真の醍醐味ではあるが、高齢者には家でチャンネルボタンでほぼ無料で楽しめるのがうらしい。だんだんと興味の分野も高齢者向けのものが増えている。『長いお別れ』は小説家中島京子の実体験をもとにした同名の小説の映画化だ。認知症という病気は徐々に自分を失っていくことから「長いお別れ」という英語名が付いている。中学校の校長を務めた主人公には山崎努が扮し、妻には松原千恵子、長女役に竹内結子、次女役は蒼井優という布陣だ。学校の先生という経験もあって、ほかのことはすっかり忘れているのに、漢字の読み書きは驚くほどできる。色んなものチャレンジして失敗を繰り返す次女に、この父は突然、「立派だ」と褒め、崩れそうな娘の窮地を救ったりもする。

圧巻のシーンは突然家を出て行方不明になった主人公が行った場所が昔子ども達を遊ばせた遊園地。見知らぬ小さな姉妹を遊園地の乗り物に乗せている主人公を発見。言外に主人公がその時代にタイムスリップしていることを示している。」家族が「お父さん」と声をかけると何とも言えないい笑顔で手を振りかえす父。次に見たのは、若年性認知症を描いた「蝶の眠り」。こちらは先日亡くなった中山美穂が演じる小説家が主人公。アルツハイマーであることを知った主人公は、人生の最後に大学の講師を務めながら小説を書く。学生の書いた作文に失望して講師を止めようとするが、学生から再挑戦を懇願されて書かせたものが理解できない。「前回よりずっといい出来」というのがやっとである。韓国の留学生に犬を散歩させるアルバイトをさせやがて執筆のアシスタントに起用する。そこに生じる恋愛感情。いずれも、人間の尊厳を少しずつ失っていく認知症は、高齢者にとってはかかりたくない病である。
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グーグルアラート

2025年01月17日 | 日記
朝方の雪が止み青空も見えた。ブックオフで樺沢紫苑『インプット大全』を買う。この本は外部にある知識や情報をいかに効率よく取り入れて、日々の生活やその向上に役立たせるか網羅的に書いている。基本的な読む、聞く、見るについての記載があり、その肝は質の重視だ。本にしても、いい本、役立つ本は少ない。インプットはアウトプットと表裏をなす。いい考えを表明するには、いいインプットができていればこそだ。

うれしいことに、この本はインターネットからの情報のとり方にも触れていることだ。グーグルアラートという機能がある。このアプリに、自分の知りたい分野のキーワードを登録しておくと、その関連の情報を集めてメールで送ってくれるシステムだ。ほかに、facebookやxで、分野のキューレーターをフォローする。その人は知っておくべき大切なニュースや情報を解説つきで投稿しているのでそこから最新のニュースを知る。テレビのニュースは、詐欺や事故など暗いニュースに偏っているため見ない。など実に有益な知識満載の本だ。

映画をみることについて、こんな記述がある。「映画を見ることは、他人の人生をいきること」と記し、100本映画を見れば、100人の人生が生きられるとある。
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冬の一日

2025年01月16日 | 日記
晴の日が少ない。昨夜は大雪注意報が出ていたが、屋根にうすっらと雪があるのみ。駐車場も雪の心配はない。室内に取り入れたハーブの鉢が芽を伸ばし始めた。オレガノの鉢は下の方にびっしりと新芽が出た。ラベンダーは枯れた葉のつけねに小さな芽を一斉につけた。寒い冬にハーブたちはこんな贅沢をしていいのか。外で寒さに耐えるタイムも大寒に備えようとしている。

1950年の山形の冬。『山びこ学校』に「寒い冬」と題した門間きみ江さんの詩が載っている。

思わず
「うう寒い」と言ったら
「山にいったおっつぁのこと考えてみろ」
と、おっかにどなられた

そうだ。
ビュービュー風あたりのつよい山で
おっつぁと
あんつぁが
木を切っているのだ

そうだ
寒いなんて言っていられない。

昨日、夕食後に見た映画。デンマーク映画「ギルティ」をアメリカでリメイクされた作品。緊急通報センターに勤務している警察官ベイラー。彼は犯罪現場で容疑者を射殺してしまう。明日がその審判が下る日の夜。コールセンターに掛かってきた女性からの電話。声の向こうで何が起きているか、聞こえてくる声と音だけで状況を判断していく。緊迫したやりとりで、ベイラーは女性が誘拐されていると判断。家に残っている子どもたちを心配する通報者。電話の扱いがテキパキとして小気味いい。ベイラーはコールオペレイターの権限を越え、警官の仕事に入りこんでいく。元の相棒に電話をかけ、通報者の家に行ってもらう。そこで見た現実。残った二人の子のうち一人が死んでいた。通報者を助けようとしたことが思いがけない展開になる。その複雑な出来事が、電話と音だけで伝わってくる。橋の上に佇み、川に飛び込もうとしている通報者。その女性を助けようとしてベイラーが放った言葉。「あなたと同じで、自分も人を殺した。あなたにはあなたを愛する夫と娘がいる。思いとどまってくれ」必死の呼びかけに、無情に切れる電話とその時聞いた音。彼の電話にには、指令室からの電話。「通報者保護」ベイラーが目を戸外に転じるとすでに夜は明けていた。

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小正月

2025年01月13日 | 映画
小正月といえば1月15日、成人の日もこの日に決まっていた。祝日をずらして3連休としているためで、今日が成人の日になっている。一生の一度の晴れ着を前金で注文させて行方不明になっている詐欺まがいの行為が今年も起きている。いつからこれほど高価な衣装を身に着けて成人を祝うようになったのか。ニュースでは、成人の日をさらに前倒して三連休の中日に行っている自治体も多いようだ。昨日の詩吟の会の初吟会。ホテルの催事場で詩吟を聞き、ちょっぴり贅沢な正月料理での懇親会となった。

昨日の映画は韓国の「パラサイト半地下の家族」だった。2019年のカンヌ映画祭パルムドール受賞作だ。半地下に住む家族が、偶然から富裕家の娘の家庭教師になり、やがて家政婦、運転手、セラピストになってこの家の金に寄生する生活を始める。この豪邸には本物の地下室があり、ここの秘密が時間をおって暴かれていく。ここまで書いて今日の映画「蝶の眠り」をみることに。中山美穂主演。日韓合作。監督チョン・ジェウク。映画の創りに、韓国の匂いのようなものを感じた。

映画を深く見る。ブログの記事を書く素材としてみる。感想や分析をブログでアウトプット。同時にネットでその映画を検索して調べる。他の人がこんな見方をしている、ということを知ることでより多面的に理解できる。運動が少なくなり余った時間をそっちに振り向ける。高齢になった者の頭の使い方。フエイスブックのグループ「映画が好きな人々の部屋「森の会」に参加させてもらう。懐かしい映画の題名が次々に出てくる。

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パーフェクトデイ

2025年01月11日 | 日記
昨日までの雪が止んで青空に葉山の雪嶺が輝いていた。夕べ見たプライムビデオの「パーフェクトデイ」のシーンが目に浮かぶ。渋谷地区の公衆トイレ掃除夫を生業とする主人公の目覚めは日の出前。太陽が出る前の空を見上げながら家を出る。作業用具を積んだ軽ワゴンにはカセットデッキが備えられている。お気に入りの洋楽を聞きながら作業場に向かう。主人公の一日はルーティンと言っていいほど同じ行動を繰り返す。歯磨き、口髭の切りそろえ、鉢で育てている幼木への水やり。そして空を見上げ、樹々の葉が朝日に輝く姿に見入る。トイレ掃除は実にきめ細かい。ゴミを拾い、便器を洗剤をつけた雑巾でしっかりときれいにする。帰宅前に立ち寄る飲み屋での一杯の酎ハイ。布団に入って読む文庫本。幸田文の『木』もその中に入っている。本を手にして眠気がくれば、開いたページをそのまま伏せて眠りに落ちる。夢を見ているような映像が流れて、朝が来る。路地には毎朝、道路を掃くおばあさんがいる。

この映画は2023年に日本とドイツの合作で作られたドラマ映画。監督ヴェンダース。主演役所広司。カンヌ映画祭で役所は男優賞を受賞した。映画のなかに不思議な秘密がある。トイレの備品の間にノートの一枚が切り取られ、二つ折りにして中に縦横の線を交差させて表のようなものが作ってある。真ん中に〇が書きこまれてある。主人公はそれを取り出してじっと見入る。やがて斜め上に×を書き込んで紙をあった場所に戻す。誰が置いたか分からない紙、二人は記号を書き込んでいく日が過ぎる。ページ表に記号が埋まった日、笑顔マークとsankyuという文字が書き込まれた。主人公はだいじそうにその紙をポケットにしまう。名乗らない人との記号のみでの交流。都市の人々の交流にはこんな形もあるのか。

正月が過ぎて夜の酒を止めた。睡眠の質が向上していることをスマートウォッチが知らせてくれる。睡眠スコアが70点台から80点台に。寝入ってから朝まで目覚めることがなくなった。雪が降っても外に出る気持ち高くなってきた。室内入れたハーブの鉢も元気そのものだ。オレガノの株の下の方に、無数の新芽が伸び始めたいる。セージの枝の芽も伸びだしている。植物の香りと成長に日々の元気をもらう。
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