常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

南天

2023年10月30日 | 日記
10月も最後の日となった。朝の気温が下がって、南天の実がぐんと赤味を増した。菊の花が、花を大きく開いた。黄色があざやかだ。この一年も残すところ2か月、一日がまたたく間に過ぎる。ウェブデザインのサイト、キャンバに取り組んで2週間、やっと目の前のテンプレートが操れるようになってきた。目的の作業に至るまでの道のりが見えてきた。82歳の手習い、いくつになっても学ぶことは楽しい。このブログにも、キャンバの素材が使えないか、考えると時間が足りない。

今日、詩吟の教室で習った詩は、朱熹の「勧学の文」。

謂う勿れ今日学ばずして 来日有りと
謂う勿れ今年学ばずして 来年有りと
日月逝きぬ歳我と延びず
嗚呼老いたり是誰の愆ぞや

日が経つのは早く、その分年が早く行く。その時間を待ってくいれることはない。我、老いたりと嘆いても、もはやどうなるものでもない。だが、老いてなお勉励すれば、若き日の喜びはよみがえる。
夕方の5時。夕焼けになった。つるべ落としの夕陽が沈んでいく。陽が落ちても、まだ太陽のぬくもりが残っている。この時間と、自分の人生の今とを重ねてみる。暑かった夏の熱が、すこしずつ冷めて、ほどよい環境のなかにいる。この冬の寒さのなかで、汗をかくような学びを行っていきたい。
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満月

2023年10月29日 | 日記
今日、満月。月の沈むころ、部分月食になる。空を見上げると、雲が多く出て、ネットでお借りしたようなきれいな満月は見られそうにない。10月の満月はハンターズ・ムーン。日没から月のでまでが短く、狩猟をする人々にはありがたい月であったらしい。秋の天気は変わりやすい。芭蕉の句にも、「名月や北国日和定めなき」と呼んで、雨や曇りで見られない月を残念がっている。先日、葯莱山に登った日、やくらいコテージに宿を定め、一夜、BBQを楽しんだ。陽が沈んで、空には13夜の月が出ていた。秋の夜でも、気温がさほど下がらず無風。コテージ前の街灯のなかでのBBQは、ほとんど望外の日和であった。BBQの炭火の残りに手をかざし、酔いにまかせて夜の更けるのも忘れた。この先、こんな楽しみに再び出会えるとは、衰えてきた想像力では思い描くことはできない。

芭蕉の越路の旅は、越人を伴った。その人を紹介して、「栗飯、柴薪のたよりに市中に隠れ、二日つとめて二日遊び、三日つとめて三日あそぶ。性、酒をこのみ、酔和するときは平家をうたふ。これ我友なり、二人見し雪は今年もふりけるか 芭蕉」こんな故事も思い出させる、月夜のBBQであった。上等の山形牛とたっぷりのナメコ汁。酒好きの人々のコップの酒は、あっというまに干されてしまった。宴の始まる前、山で流した汗を薬師の湯で流した。山と温泉、これもつきものの楽しみだ。この温泉から約3分の歩きで、花のあるやくらいガーデンがある。葯莱山の頂上から、見おろすと、長方形の花畑が、筋状に花を咲かせているのが見えた。泊まったコテージの写真を掲げる。一軒に6人、一階に2人、2階に4人。広々とした部屋で、一夜を過ごした。

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葯莱山

2023年10月28日 | 登山
尾花沢から銀山温泉をかすめ、鍋越峠をこえて宮城県の加美町に出る。近年、やくらいガーデンの誕生で、花見に行く観光客が増えている。あたりには、パークゴルフ場、温泉と近接するコテージ。家族連れや、高齢者の観光地として見直されている。事実、薬師の湯には、車が多く泊まり、ゆったりと温泉を楽しむ人の姿が多く見られた。我が山友会の恒例行事、山登りとBBQで秋を楽しむ企画にこの地が選ばれた。東京で雷に加えて雹が降る不安定な秋の日和であったが、ここ宮城の米どころは、この秋一番という日和に恵まれた。

葯莱山は標高553m。スキー場脇の鳥居の脇が登山口になっている。上の鳥居まで林の日陰道を過ぎると、706段の木枠の階段で、頂上付近の神社に着く。所要時間はほぼ1時間。ダブルストックの練習には、ほどよい距離感だ。参加者は11名。夕方からBBQには、後続の2名が加わって総勢13名。内男性は6名である。平地の気温が20℃ほど、山中は17、8℃だろがうが、階段を登ると汗ばんで来る。秋晴れの空はどこまでも青く、高いところから見える集落は箱庭を思わせる。時おり下山してくる登山者にあったが、わがグループの元気さが山中を賑わせている。階段は50段ごとに、あと656段、606段と登った段数が表示れている。ストックの役割は、登りでは推進とバランス。後ろで歩きを見てくれているコーチから姿勢を正してと声がかかる。補助のストックでは、筋力の消費が3割軽減されと聞かされる。ほとんど、疲れを感じることもなく、1時間の道のりを完登。連れ立って歩く仲間の話声も、楽しそうに聞えている。

神社横の広場で昼食。このなかに80歳を越えるメンバーが3名。気づかってくれる若い世代に、甘えと感謝がないまぜになった感覚から、同級生意識のようなものが芽生える。「もう後はおまけの人生じゃないですか。儲けものと思って楽しんで」というコーチの言葉に、なるほどと同感できるものがあった。下山は、階段の道を避けて、山林についた優しい山道を、ストックでブレーキとバランスを取りながら下る。キノコを見つけた人が、見わけを依頼してくる。ムキタケ、スギカノカなど、食べられるキノコは少ない。紅葉は、始まったようにも見えるが、赤くなるなる前に枯れて落ちてくる葉もある。あと半月で、山は眠りにつく。



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霜降

2023年10月24日 | 登山

今日、24節季の霜降。朝は気温が下がったが、霜降に似合わない暖かさだ。悠創の丘に、秋を求めた。悠創館で用を足したあと、裏の道から吊り橋を二つ渡ると、20分コースと標識のある遊歩道がある。階段のある急坂をのぼると、たおやかな斜面に芝生が張られた広場に出る。背の高いポプラの樹が聳え、秋の空の高さを強調している。ポプラの葉は少し、色づき始めた。この樹のみごとな紅葉の時期に、もう一度来たいと思った。芝生の草紅葉や、カエデがやっと色づき始めたばかりだ。広場の奥に、若い女性が犬を遊ばせている。犬も気持ちがいいのか、膝のそばでおとなしく日光浴をしている。ほかに、広場を散策する人が、一組、また一組、秋晴れの陽を楽しんでいる。

トレッキングポールを持参した。この丘の広場で、ポール使いを習熟のためである。80歳の壁を越えて、衰えてきた脚力を何とかカバーできないか、という淡い期待だ。脚力の衰えは、バランスが取りにくい筋肉になっている。ポールはバランスを取るための心強い補助具だ。登りでは坂を登る推進力とバランス。下ではブレーキとバランス。急な下りで、恐怖感がなくなるのはこのバランスを補助してくれるためである。ポールに力をかけるのではなく、補助として使う。手皮を上手に使うことも大事になってくる。
  
広場のあずま屋の奥に、木立がある。そこから小高い山の上の青空に積乱雲が見えている。夏の雲だ。陽ざしが強いだけに、夏の名残りのようだ。木陰に入ると急に肌寒くなる。ふと、熊が出てきそうな気分になる。秋田では熊の被害が甚大だ。襲われ怪我をした人が50人以上、果実などの食害も大きい。小屋に入った3頭の熊を駆除したところ、市役所に抗議の電話が殺到したらしい。電話の応対で役所の仕事ができないと、秋田知事が語っていた。内容は、「熊を殺すの可哀そう」ということらしい。人命が危険にさらされているなかで、こうした電話に悩まされては、泣き面に蜂ということだ。熊の被害は、人間の活動による自然破壊と無関係ではない。温暖化のせいで、農業も野生動物の生態系も大きく崩れている。ただ、熊を駆除するのが可哀そうという発想では、問題の解決にはほど遠い。

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アルストロメリア

2023年10月22日 | 日記
戸外の花がめっきりと少なくなった。知人からいただいたアルストロメリアが玄関を華やかにしてくれている。今年も残り少なくなってきたが、注目していた日本の二人の天才。二人とも誰もがなし得なかった偉業を遂げた。野球の大谷翔平と将棋の藤井聡太。大谷はメジャーリーグでホームラン王、藤井は将棋の公式8冠を全制覇。大谷は9月に怪我で戦列を離れたものの、ア・リーグのMVPも有力視されている。二人に共通しているのは、明日を見据えて、更なる自身の強化を目指しているところだ。謙虚で奢らず、日々の努力で高みを目指す。

天才に比して自らを省みるとき、残された時間で何ができるだろうか。心もとない限りだ。だが、新しいことを学んでいくことは続けたい。これから身につけたいのは、ウエブデザイン。canvaを使いこなすことに挑戦したい。趣味の会の会報を、ネット印刷でコストを下げるには、印刷のデータを自分で作る必要がある。ホームページで、会報を作るのはできるが、残念ながら高齢の会員たちにはページを開くのも難しい。ならば、紙の会報をネットで作るのが手っ取り早い。YouTubeには、canvaを解説するWebスクールもある。独学でいけるか。それとも、じっくり習うパソコンスクールか。80の手習いが始まる。
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