冷えこんだ。空き地の雑草に、霜が降りていた。寒い朝でも、身体を動かすと温まり、朝散歩もさほど負担にならない。ラジオ体操、筋トレが朝のルーティンになっている。昨日、ブックオフで見つけた『深呼吸ストレッチ』を読んで
新発見をした。この本はサッカーの内田篤人と大迫勇也が監修したものだが、ストレッチを行う時の呼吸法が解説されている。アスリートの呼吸法を学ぶこともいいことかも知れない。強調されているのは、ストレッチでは複式呼吸を
採用すべきという点だ。
人体の内臓は左右対称になっていない。位置も、大きさも、重さも違う。そのためバランスをとるためには、筋肉で支えるようになっている。呼吸に使う横隔膜に偏りが生じると、身体のバランスが崩れる。正しい呼吸で、つまり複式呼吸で筋肉をバランスよく使えるようになれば、身体のバランスも整う。複式呼吸は、以前習ったヨガや、詩吟の発声でも使う呼吸法だ。ストレッチでこの呼吸法を使うのは、自分にとって新しい発見だし、身に着けている呼吸法の活用ということになる。
基本の前屈ストレッチでは、立位で手を前に組んで吸う呼吸3秒。このとき、吸った息で腹がふくれる。手を下して前屈、吐く息は6秒。口をすぼめて吸うときの倍の時間をかけて吐き切る。手は床につけば理想だが、途中でもOK。この前屈を4回、毎日行うことで、腰痛の改善、脚のむくみ解消、猫背の改善が期待できる。
複式呼吸にはまだまだ良い点がある。胸式の呼吸に比べて倍の酸素を肺に取り込むことができる。酸素は血流によって全身の細胞へ送られる。細胞でエネルギーが生まれ、筋肉を十分に動かすことが可能になる。逆に酸素が行きわたらずに酸欠状態になると、筋肉が動かせず血行も悪くなる。疲労のもとになる乳酸を運ぶ効率もわるくなり、疲れてしまう。
早い呼吸では、交感神経が優位で運動も活発。運動後のクールダウンでは、遅い呼吸で、副交感神経が優位となる。呼吸を意識することで、脳がどちらの神経を使うか判断し、スイッチを切り替える。登山など長い運動では、呼吸によって脳をコントロールする。首や肩こりに効くストレッチが紹介されている。首を横へ向けて、浮き出た一本の筋を確認。筋をゆっくりやさしくつまむ。この動作を5回。首のこり、肩こりの解消が期待できる。
ブックオフで220円で見つけた本は、新しい発見の山だ。