未熟なカメラマン さてものひとりごと

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三万輪の池泉牡丹

2013-05-07 23:10:07 | 庭園

牡丹庭園 4月13日~5月6日までの期間限定 250品種のボタンが観賞できます。期間中の入園者は5万人です。

由志園 三万輪の池泉牡丹(ちせんぼたん)  4月29日 島根県松江市

日本庭園の池に三万輪のボタンが浮かぶというので、島根県大根島の由志園(ゆうしえん)に行ってきました。ボタンも今年はご多分にもれず開花が早いようでした。この池泉牡丹(ちせんぼたん)、当初の予定ではもう少しあとのようでしたが、開花に合わせ前倒しして29日から行われたようです。由志園には4・5回来ていますが、この池泉牡丹は初めてでした。
賀陽ICから米子まで快調に進みましたが、米子市内で渋滞、大根島まではやはり3時間を要しました。由志園付近で駐車場に入る車でこれまた渋滞。さらに20分ほどかかりました。
入園口の前付近は、ボタンを売る仮設のお店が並び、まるで門前町のような賑わいです。当然、ボタンが並んでいるわけですが、1000円ちょっとのお手軽のものから、5000円、6000円の高級品まで、色や形、大きさも様々で、どれを選ぼうかと迷ってしまいますが、これはあとのお楽しみ。入園券500円(JAF会員・通常600円)を購入し、散策スタートです。この由志園、広さ1万坪あるとそうですが、順路にしたがって進むと、まず丹精込めて管理されている日本庭園を周遊することから始まります。カエデの目の覚めるような若葉、ピンク、朱、赤が、とてもきれいなツツジ、その美しさには感動さえ覚えます。

そして、「牡丹の館」へ。こちらでは、室温を調整して、1年中、ボタンの花を見ることができるようになっています。そして、いよいよ牡丹園です。こちらの牡丹園には、約250品種のボタンがあるそうです。どれも美しく、いったい何枚写真に撮ったのかわかりません。そして立派なフジが一本あります。いつも挑戦するのが、このフジを背景にボタンを撮ることです。ボタンは、ほぼ見ごろでしたが、フジの見ごろはもう少し先のようでした。ボタンを堪能し、牡丹園を出るところで販売コーナーがありました。美しいピンクの濃淡のボタンに目が留まりました。「八千代椿」という品種でした。じっと見入っていると、店の人から、「3,600円だけど、3,000円にしときますよ」と声がかかります。庭園散策は、まだまだ先があり、ここで買っては荷物になると思いましたが、これも何かの縁、肥料も合わせ購入しました。
そして、池を巡る日本庭園です。この池に今年は3万輪のボタンが浮かべられています。白やピンクの大輪のボタンが池に浮かび、今までみたことのない世界が広がっていました。個人的には、浮かんでいるボタンの色彩が鮮烈すぎて、庭園全体の調和からすると、少し違和感がありました。でも確かに他にない手法、よくもこれだけ集めたものだと、そちらの方に感心します。この池に浮かぶボタンを手入れする人がいますが、そのスタイルがよく景色にマッチしているように思いました。

大根島のボタンですが、資料によりますと、今から300年前に波入地区の全隆寺というお寺に植えられたのが始まりといわれています。初めはほんの数種類でしたが、明治以降の品種改良と、昭和30年頃の、芍薬の苗にボタンの芽を継ぐという新しい技術が開発されてからは飛躍的に生産量がアップしました。現在、品種は、300品種(一説には、500品種)を超え、年間150万本が生産されて、海外にも輸出されているそうです。また、雲州人参と合わせ、町の基幹作物にもなっています。
そろそろいい時間になったので、由志園を出て、次の訪問地、松江イングリッシュガーデンに向かいました。島のあちこちにボタン畑が広がり、独特の景観を作り上げていました。



三万輪の池泉牡丹

詳細な画像はこちらで→未熟なカメラマン・日帰り旅日記
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京都の桜 日本庭園を巡る旅 花園周辺を歩くその1

2012-04-18 20:56:48 | 庭園

待賢門院桜が満開の極楽浄土庭園 法金剛院

4月15日(日)、桜を見に京都に出かけました。今回の訪問先は、京都新聞HPの直前の開花情報で期待が持てそうな花園周辺に決めました。自宅を朝7時半出発、福山駅からのぞみを利用し、京都には10時過ぎに着きました。そのままJR在来線に乗り換え、花園駅で降ります。ここを起点に、花の寺「法金剛院」、日本庭園が素晴らしい「妙心寺塔頭・退蔵院」、世界遺産「仁和寺」、石庭にかかる枝垂れ桜が美しい「龍安寺」を巡ります。

法金剛院は、昨年もこの時期に訪ねました。花園駅前の陸橋を渡ったところにあるお寺で、関西花の寺第十三番となっています。有名なのが、このお寺を再興した、待賢門院璋子(しょうし/たまこ)にちなんだ枝垂れ桜で、その名も待賢門院桜といいます。NHKの大河ドラマ「平清盛」で、「檀れい」が演じた、鳥羽天皇の中宮「璋子(たまこ)」です。ドラマ終了直後に紹介のある物語ゆかりの地で、この法金剛院が出たのには驚きました。

他にも約60種類と云われるハス、めずらしい黒椿などの椿類も有名です。境内に入り、受付を過ぎるとすぐに目に飛び込んでくるのが、この枝垂れ桜です。見事に満開でした。「なんと美しい!」お寺の建物や周囲にうまく溶け込んでいます。境内には、小さいながらも池があり、池泉回遊式庭園となっています。池の端から、借景となる山を一体的に見ると、ところどころに山桜も見え、まさに春爛漫「極楽浄土」という感じです。境内のソメイヨシノはすでに散りかけていましたが、若葉の出始めが少し赤っぽくて、それらがいい感じで景色となっています。桜を堪能したあとは、重要文化財に指定されている平安・鎌倉時代の仏像に対面、特に十一面観音像の美しさと装飾には魅了されます。訪問客がそう多くないので、ゆっくり鑑賞ができ、京都観光の穴場と云えるのではないでしょうか。

次に向かったのが、妙心寺塔頭・退蔵院です。法金剛院から、歩いて7・8分のところにあります。私は今までこのお寺のことはまったく知りませんでした。開花情報で見ごろとあり、近いので行ってみることにしたのです。妙心寺道から妙心寺南総門を潜ると、紅くて巨大な山門が見えますが、退蔵院はちょうど、その左側に位置します。門に「只今、紅しだれ桜、見頃です」と張り紙がありました。妙心寺は、臨済宗妙心寺派大本山で、塔頭の数は46ケ寺院あり、退蔵院は、中でも一番古く、一番広い敷地を持っているようです。

境内には、二つの庭園がありました。ひとつは、「元信の庭」といい、室町時代の画聖狩野元信による枯山水の庭園です。パンフレットには、絵画的手法で作庭されたとあります。わずかなスペースですが、庭園と枝垂れ桜とのコントラストは素晴らしく、まさに絵になるカットでした。もう一つの庭園は、「余香苑(よこうえん)」といい、昭和の小堀遠州といわれる造園家中根金作作庭とありました。
確かに、サツキを大胆にカットする手法は、小堀遠州の代表作と云われる、岡山県高梁市「頼久寺」の大刈り込みを彷彿させるものがあります。日本の近世の作庭家というと、平安神宮神苑を設計した「7代目小川治兵衛」、東福寺方丈庭園、松尾大社庭園を作庭した、我が岡山県出身の「重森三玲」などが有名です。現在、アメリカの日本庭園専門誌のランキングで堂々毎年1位を獲得しているのが、白砂青松で知られる足立美術館庭園ですが、その庭園を作庭したのが、この退蔵院・余香苑を作庭した、中根金作というから驚きです。季節の花々が咲き乱れ、アクセントに滝や茅葺の東屋を配置した庭園、スロープ状になって、奥行きを感じさせる、まさに完成された庭園という気がします。
一番奥まったところに庭園観賞のスポットがあって、多くのカメラマンが撮影をしていました。(つづく)



現代を代表する名庭園 退蔵院・余香苑
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岡山県 しだれ桜の名所を訪ねて その1(撮影日記)

2012-04-09 23:12:07 | 庭園

静けさの中に、存在感を示す2本のしだれ桜は心を洗われるほど美しい。

 7日の土曜日、しだれ桜で有名な、岡山市の曹源寺を訪ねました。ソメイヨシノがまだ満開とは成り得ない中で、比較的に開花が早いのが曹源寺のしだれ桜です。しかし、例年なら3月の終わり頃が見ごろですが、今年は、7日・8日が見ごろでしたから、例年より10日以上、遅れているということですね。早いうちに着こうと、自宅を7時に出発しましたが、山陽道、玉島~倉敷間で事故のため、片側通行・渋滞1キロで時間をだいぶロスしました。曹源寺の駐車場は、お寺の規模に比べて狭く、20台ほどしか停めることができません。到着した8時半ごろには、すでに8割ぐらい埋まっていましたが、なんとか無事に駐車することができました。

 木々が林立し。こんもりとした境内。路地はきれいにほうきで掃き清められています。このお寺は、青い目の外国人が修行していることで知られています。この日も若い男女の外国人修行僧を何人か見かけました。思えば、我が茶道上田宗箇流の上田宗冏お家元もこのお寺の原田老師から、受戒を受けられたのでした。
正面には、大きな本殿がありますが、右手の門を通って庭園に向かいます。拝観料は大人100円です。受付があるわけではありません。専用の木箱が用意してあるだけです。さらに進むと、池がありその対岸の大きな満開のしだれ桜が目に入ります。「なんと、美しい」その姿はしっかり池に映っています。庭園内には4.5人のカメラマンがいました。だれも声を発せず、ひたすら撮り続けています。凛とした空気が張り詰め、心が洗われるような清涼感があります。

右に行ったり、左にいったり、山裾にあがって少し高い位置から撮影したり、近くに行って撮影したりと、いったい何枚の写真を撮ったことでしょう。カメラマンはお互い、邪魔をしないように気をつけながら、撮影をしています。ただ、朝陽がきつく、明暗の差がくっきり。時間的にはもう少し後の10時頃がベストかもしれません。こうして曹源寺の桜をしっかり堪能したあと、さて、次はどこに行こうかと思案です。
吉備路を通って、矢掛の国勝寺の椿を見て帰ろうか、それとも、新たに情報を仕入れた、津山のしだれ桜の名所、千光寺を訪ねるか、迷いましたが、折角なので、国道53線を北上し、千光寺を目指すことにしました。(つづく)

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岡山後楽園 幻想庭園

2011-08-16 20:41:53 | 庭園


以前から行ってみたいと思っていた、岡山後楽園の幻想庭園に行ってきました。何とか明るいうちに着きたいと思っていました。自宅を夕方6時前に出発。今回は高速を通らずに一般道を通って行くことにしました。やはり少し時間がかかって、到着したのは7時過ぎでした。陽が落ちる前に何とか到着することができました。
駐車場は、最近に有料になりましたね。1時間=100円です。入口で係の人から、「帰りは出口が混雑するので、事前に清算機で支払いを済ませてください」との依頼がありました。それにしても観光客の何と多いこと。駐車場は、ほぼ満車に近い状態でした。
浴衣を着た若い男女や、家族連れも目立ちます。閉演は午後9時半(入園は午後9時まで)となっています。入園料は通常と変わらず400円でした。正門の両端に火が灯った提灯がありなかなかいい雰囲気です。ここで記念撮影をする人もいます。

さて、正門から入ると、すぐのところに大きな鉢に入ったハスの花がありました。なんとこの時間でも咲いていました。ハスは午前中しか咲かないと思っていたので、これは少し意外でした。いつもの木立の中を少し進むと、石橋があり、そこから一気に景色は開けます。緑の芝生と、背後に岡山城、カメラ教室の人たちでしょうか、5人ほどがずらり三脚を構えていました。ここは、まさに撮影ポイントです。芝生の中には、通路に沿って大きなローソクに火がともされていました。いったい何本あるのか想像もつきません。係の方でしょうか、長い柄杓で池の水を汲んで、ろうそくの周りに水を撒いていました。ローソクの火が芝生に燃え移らないようにとの配慮でしょうか。

園内は、想像以上の入園者でした。これでは、営巣しているアオバズクも迷惑をしているだろうと思いました。といっても、残念ながら私はまだ会ったことがありません。そういえば、こちらではカワセミも見られるそうです。私の200ミリの望遠レンズではとても撮影はできないでしょうが、このような場所に、野生の鳥が住んでいるとは、知らない人も多いでしょう。
陽が完全に落ちると、ろうそくの火とライトアップされた建物や照明の付いたオブジェなどが池に映り込み、まさに幽玄の世界。芝生広場では、ビアガーデンも開催されていますが、周囲に配慮してなんと暗いこと。
そぞろ歩く大勢の入園者。思い思いに真夏の夜の涼を楽しんでいました。

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撮影日記 湧永満之記念庭園

2011-05-24 22:42:35 | 庭園


5月15日は、福山ばら祭でしたが、あの人ごみと駐車場のことを考えると、どうしても億劫になりました。結局、湧永庭園にもバラ園があったと思いだし、今日は、そちらの方に行くことにしました。以前は、182号線を北上し、東城ICから中国自動車で高田IC経由というルートでしたが、最近は、笠岡ICから三原・久井ICまで山陽自動車道で、あとはひたすら486号線を進むというルートにしています。
この田園地帯をひたすら進むコース、信号はほとんどなく、交通量もほとんど無い、まさに快適ドライブコースです。ちょうど、田植えのシーズンで、水が張られた田んぼで代掻きをしている様子など、なんだかとても懐かしい景色が広がっています。湧永満之記念庭園、ナビで検索すると湧永製薬の本社にセットされるので、注意が必要です。近くまで来たら、標識を見て進むのが一番間違いありません。
こちらの庭園の一番の特色は社員手作りの庭園だということ。しかも入園料がタダときていますので、とてもありがたいのです。ただ、団体さんは事前の予約が必要です。この日は天気も良かったせいもあって、入園者は多いようでした。駐車場も、近場のところは満車の状態です。この日の一番の目的は、冒頭にも書いたように、バラでしたが、なんとバラ園のバラはほとんどがまだつぼみの状態。これには相当、がっかりしました。思えば、今年はこの「がっかり」を何度体験したことか! 寒かったので、例年になく開花が遅れているとはわかっていたのですが、福山ばら祭や、途中で寄った福山西SAの満開のバラを見ると、湧永庭園も満開と無意識に思ってしまっていました。ここは県北なので、平地よりもだいぶ遅いのです。唯一、咲いていたのは、ピンクのハマナスが数輪だけでした。
こちらの庭園は、世羅の観光農園や、庄原の国営備北丘陵公園のようにスケールを売り物にするのではありません、手入れされた庭園の随所に花壇が設けられ、そのハーモニーを楽しむものです。芝の広場もあり、寝っ転がって、昼寝をするのもよし、本を読むのもよし、お弁当を広げるのもよしで、近くなら毎週でも来てみたいお勧めの庭園です。

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