未熟なカメラマン さてものひとりごと

ようこそ、おいでくださいました。

鳥取の旅 鹿野往来(しかのおうらい)から三朝温泉へ 

2013-07-22 23:39:03 | 旅行

千本格子の美しい気品漂う城下町 鹿野往来

(つづき)
実は、朝出かける前に、急ぎ訪問予定地をピックアップしていました。第一に「砂の美術館」と鳥取砂丘、次に鳥取市上町の観音院庭園、そして鳥取市鹿野町・鹿野往来(しかのおうらい)です。
そして、帰りに名湯三朝温泉の三朝館でゆっくり湯に浸かって帰るというコースです。
 砂丘を見た後、観音院庭園で、池泉観賞式庭園を眺めながら、抹茶をいただく予定でしたが、どっと疲れが出て、庭園は次の機会にすることにしました。また鹿野往来も場所を確認していなかったので、今度機会があればということにしました。ナビを三朝館にセットして、砂丘をあとにしました。
 右手に日本海を見ながら国道9号線を進んでいると、突然、鹿野という道路標識が目に留まりました。「ここにあった!」と思い、一瞬迷いましたが、せっかくなので、寄って帰ることにしました。9号線を左折し、正面の山に向けて一直線という感じです。右手には、石州瓦の立派な民家が旧道沿いに建ち並び、左手には、見渡す限りの田園地帯。非常にのどかな風景です。

 10分ほど走って、やっと鹿野往来に到着しました。きれいに舗装された町並みがあり、車を乗り入れましたが、昔ながらの細い道、どうしようかと迷っていると、すぐ左手に観光駐車場がありました。鹿野往来は、江戸時代初期、亀井氏が城を築いたことで城下町が形成され、商工業が盛んな町として賑わいを見せていました。鹿野往来はこの城下町の道幅や水路が400年前の形でほぼ残っており、その当時の歴史を感じることができます。

道の脇の水路を豊かな清水が流れ、ところどころに竹製の手づくりのプランターにセンスのよい花々が植えられていて、とても清々しい気分にさせてくれます。町並みの途中を左に進めば、城址公園、その先を右に進めば、大工町と町並みはまだまだあるようでしたが、時間もあまりないので、少し散策したあと、食事処「夢こみち」で一息入れて帰ることにしました。お店は古民家を改修した、吹き抜けの土間があるお店。お店の方に「この町並みはいつごろできたものですか?」と尋ねましたが、「よくわかりません」とのことでした。通りがこのようにきれいになったのは、このお店ができたころで11年ほど前のことだそうです。アイスコーヒーをいただいて、涼をとったあと、鹿野をあとにしました。

 次に向かったのが、三朝温泉の三朝館です。対向車が少ない田舎道を快適に進むと、懐かしい三徳山山佛寺、国宝投入堂へ通ずる道です。落石注意と書かれた標識を何か所も目にしました。しばらくして三朝温泉・三朝館に到着です。時間が遅くなったのでチェックインの時間と重なり、ひょっとしたら旅館の人が玄関で予約のお客様を待っているのではと、心配をしながら旅館の正面に車をつけると、案の定、数名のスタッフの方が近寄ってきます「温泉だけお願いできますか?」と声をかけると、「はい!結構ですが、車を河川敷に移動いただけますか?」との返事。車を河川敷に移動し、受付で申し込みをしました。入浴料1000円を払って大浴場に向かいます。ロビーの向こうには、日本庭園の緑が広がるとても豪華な作りです。大浴場の洗い場には3人の先客がいました。私はすぐに露天風呂に移動します。広い湯船が3つあり、じっと浸かっていると風がほおをかすめ、なんと気持ちのよいことか。まさに至福のひとときです。こんな贅沢気分が味わえるなんて何と幸せでしょう。

露店風呂から大浴場に戻ると、そこにはもう誰もいなくて貸し切り状態でした。手足を伸ばし、限界まで浸かって出ると、汗がどっと吹き出します。温泉の正しい入り方として、出るときに体を蛇口の水道水で流さないこと、ときいたことがありました。せっかくの温泉成分が流れてしまうからです。私は、最近このことを順守しています。1000円は、今はやりのスーパー銭湯に比べて少々高いかもしれませんが、温泉地の有名旅館のお風呂を貸し切り状態で味わえる、贅沢なひととき。これはおすすめです。お風呂から出て冷たい冷水をいただき、冷房の効いた畳の広間で足を延ばし汗が引くのを待ちます。汗が引くころ、すっと体が軽くなり、気力がみなぎります。

とても満ち足りた気分で、三朝温泉をあとにしました。


世界有数のラジウム温泉


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする