我が家のオリーブ 今年は大豊作でした。もう樹齢が15年以上になる我が家の1本のオリーブの木、私の父が生前に植えたものです。このオリーブが今年は大豊作でした。重量は測っていませんが、大きなザルに4個以上、過去、こんなに獲れた年は、記憶にありません。
昨年はさっぱりだめだったので、柿のようにあたり年、というのがあるのでしょうか。
いやいや、数年に一度、大きな剪定をしていますが、そのせいかもしれません。
普通、オリーブは異なる種類の木を選び、並べてもう1本植えるというのが結実させる方法ですが、我が家のオリーブは、1本だけで毎年、実をつけてきました。何年か前に、ご近所のおばあちゃんが、「同じときに同じのを買ったのに、うちのオリーブは実をつけとらん」と言っていたのを思い出します。では、我が家のオリーブは、なぜ、このように毎年実をつけるのか、自分なりに考えてみました。オリーブは、バラ科に属するので、バラ園の隅に植えているこのオリーブは、バラがそのもう一本の役割をしているのではないかと思うのです。
収穫したオリーブの実ですが、おもに塩漬けにしています。劇薬・苛性ソーダで渋抜きし、何度も水を替え、色が出なくなったら、塩水に浸し徐々に濃度をあげていきます。非常に手間がかかりますが、これも買うとなると結構な値段がします。この塩漬けは、まず失敗しませんが、オリーブ油の精製は、大変難しいですね。実はもう少し熟したところに収穫し、半分に切ったペットボトルに入れて、ひたすら揉みます。これをろ過すると、オリーブ油がとれるのですが、実はそう簡単にはいきません。濾過紙がすぐにつまってしまうのです。
塩漬けのオリーブは、ワインにとても合うようで、今年は、広島に住む知り合いの方にすべて差し上げました。
日本でオリーブが栽培されているのは、香川県と岡山県のごく一部。生産割合は香川県が95%だそうです。地中海風の温暖な気候がオリーブの生育に合っているのでしょう。以前、小豆島に行ったとき街路樹にオリーブが植えられているのには、びっくりしました。岡山県の産地である牛窓沖は「日本のエーゲ海」がキャッチフレーズですが、オリーブの育つ環境が、温暖な気候風土、ということを考えれば、私たちも幸せなところに住まわせていただいているのだな、と有難く感じます。
1本の木でこんなにとれました。