未熟なカメラマン さてものひとりごと

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茶の湯音頭 上田宗箇流にて 岡山県井原市 アクティブライフ井原

2022-09-19 00:05:00 | 茶道
と き:令和4年9月10日(土)午後6時30分から
ところ:アクティブライフ井原メルヘンホール



アクティブライフ井原 メルヘンホール

3年ぶりにアクティブライフ井原のメルヘンホールで「観月の夕べ」が開催されました。コロナ禍ということもあって、茶席は設けられず、場所を変えて舞台での演奏のみとなりました。
このラストを飾るのが、茶の湯音頭で、今年は、我が上田宗箇流が担当でした。そして先生より指名された上田宗箇流オール井原から3名が登場、点前、正客、半東としっかりその役を演じ切りました。この茶の湯音頭、何が難しいかというと、三曲(箏、三絃、尺八)の演奏に合わせて、お点前をし、曲の終了に合わせてお点前も同時に終わらせるというところです。

設定時間は、14分15秒前後。三曲の演奏者は、終始、譜面を見ているので、お点前の動作に注視することはできず、合わせるのは非常に困難です、仮にできるとすれば最後のところだけでしょう。ということで、お点前で曲に合わせるしかありませんが、これがなかなか難しいのです。しかし何度か練習をしていると、水指の蓋をとるときに、箏の弦を「シュシュ」とこする音、終盤、水指の蓋をするときに後半の唄が始まる、などの点で、自分のお点前が早いか遅いかある程度判断することができます。



お点前に会場内の視線が集中し、相当なプレッシャーとなります。


お点前と半東、正客の3名が堂々と演じ切りました。


最後もぴったり。よかったよかった。

茶の湯音頭(茶音頭とも)は、江戸時代の文化文政期に京都で活躍した盲人音楽家、菊岡検校(きくおかけんぎょう)が作曲、八重崎検校(やえざきけんぎょう)が箏の手付をした手事物の地歌曲です。俳人横井也有(よこいやゆう)の「女手前」から抜粋した歌詞で、茶道の茶の湯の道具を歌詞に詠み込んで、男女の契りの末永く変わらぬようにと願いを歌ったもので、曲の長さと薄茶点前との時間がぴたりと一致するところから、三曲愛好家と茶人たちが席を共にして楽しむ風流が生まれました。また、三絃の調弦が「六下がり」という非常に特殊なもので、独特な響きがこの曲独自の雰囲気を作りだしています。

<歌 詞>
世の中に勝れて花は吉野山、紅葉は立田、茶は宇治の、都の辰巳それよりも、
里は都の末申。数寄とは誰が名に立てし、濃茶の色の深緑、
松の位にくらべては、かこひというも低けれど、情けは同じ床飾り、飾らぬ胸の裏表、
帛紗捌けぬ心から、聞けば思惑違い棚、逢うて、どうして香筥の、
柄杓の竹は直すなれど、そちは茶杓の曲み文字、憂さを晴らしの初昔。
昔し話の爺婆と、なるまで釜のなか冷めず、緑は鎖の末永く、千代万代へ。

コメント
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