撮影日:2023(令和5)年7月11日(火)
昨年、ブッポウソウの代表的撮影地・吉備中央町の横山様の場所がわからず断念しましたが、今回はグーグルのストリートビューでシミュレーションをし、迷うことなく到着することができました。
(多い県外からの来訪者)
66号線からの道はかなり狭いので注意が必要です。対向車がどうか来ませんようにと祈りながら進みました。到着時間は8時40分頃でした。広い駐車場はすでにほぼ満車。プレート№を見ると、群馬、練馬、なにわ、大阪、香川、神戸、姫路など県外の車が目立ちました。15台ほどが停まっていました。
駐車場 15台から20台はいけそうです。山の上に意外なほどの広さでびっくりです。
(横山様)
これだけ多いと、撮影場所がないかもと、半分あきらめた気持ちで、様子伺いに横山様に向かいました。横山様は、別に個人宅ではありません。正式名称は、腰痛の地蔵尊横山様(ようつうのじぞうそんよこやまさま)といい、その昔、墓地の清掃や草刈りをしていたとき、草むらからお地蔵様がみつかり、身体を清めて畦道にお祀りしました。ある日、足腰の悪いご老人が通りかかり、お地蔵様に足腰の痛みがなくなりますようにとお祈りし、山へと芝刈りに出かけました。すると、足腰が軽くなり、帰りには杖もいらなくなりました。
その話を聞いて次々に参拝する人が増えたとのことです。
横山様 私も腰痛で困っていましたが、拝んで帰るとき随分楽になりました。これはほんとの話です。昭和の初めの頃は大阪の方からも参拝が有り、参道が出来て酒やうどんを売る店もあったとのことです。
(事務局長:中山良二さんの話)
横山様を訪ねると、一人の中年の男性がいました。ブッポウソウ吉備中央会事務局長の中山良二さんです。テレビにもたびたび出演されています。「こんにちは!」と声を掛け「これだけ人が多いと撮影場所はもうないですね」
と尋ねると、「いやいや、手前はいっぱいだけど、向こう側はまだ空いていますよ」とのこと。何と40人分確保してあるとのことでした。あとで場所まで案内していただきました。
大きなモニターがあり、巣箱の内部がライブ中継されています。元気そうな2羽のヒナが映っていました。3羽生まれ、1羽はだめだったそうです。最後に、「道が狭かったですね。」というと、町の方に進言してください、と笑いながら言われました。
巣箱の中がライブ中継されています。元気そうな二羽が確認できました。
(整った撮影環境)
観察小屋の奥側の中ほどを撮影場所と決め、撮影機材を運びました。小屋の屋根はスレート葺き、前面は黒い遮光ネットで覆われてます。個々に観察窓が用意されています。
椅子は横山様に用意されており、自由に使用することができます。冷たい飲み物もあります。ガラス越しに、市販のお茶や、スポーツドリンクのようでしたが、均一100円と太っ腹。購入者は勝手にとり、巣箱にお金を入れるセルフスタイルです。
「撮影のために、こんなに場所を用意していただき、ほんとにありがたい」と女性の声。
逆に撮影者を一か所にとどめ、むやみに巣箱に近づけたくないという思いもあるのかもしれません。
(いよいよ撮影開始)
前日まで、雨が続き久しぶりにいい天気のこの日。昨年からこの日のために用意した新しいレンズと三脚をセットし、ふと隣りの1階、2階の観察小屋を見ると、レンズコートを付けた何十台というカメラのレンズが一斉に同じ方向を向き、まるで品評会のようでした。小さなレンズの私は、どこか気後れする感じです。
女性カメラマンの姿も目立ちました。撮影対象の巣箱との距離は40m。皆さん意外と大きな声で談笑し、鳥に影響はないのかと思いましたが、特に心配するほどでもないようです。
電線にとまって辺りの様子をうかがう
ブッポウソウの体の大きさは、約29.5cm。ハトよりやや小さめです。
5月に南方の東南アジアからやってくる渡り鳥です。
こちらを観察しているようです。
こちらは左向き
木の枝にとまる
このように周囲が見渡せるお気に入りの木の枝の上にいることが多いようです。
こちらをみているようです。この木は桐です。とまりやすい枝がありました。
巣箱から飛び出す
ブッポウソウは警戒心の強い鳥で、テリトリーを考えて、巣箱間の距離は300m以上離して設置してあります。
本日一番のお気に入りです。ほとんどの青い鳥は翼の上側が青くても、下側は青ではなく、「翼の両側が青い」というのはとても珍しいんだとか。なぜブッポウソウは「下側」も青いのか?その理由は全くの謎だそうです。
ほんとに美しいです
力強い羽ばたきです
風を切る翼
一日に200回も餌を運ぶそうです
まさに森の宝石ですね
自分でもよく撮れたと思います
トリミングで少し拡大しましてみました。
ポイントは、巣箱と木の枝の止まり木、周囲の電線など。大抵は、木の枝にとまり、周囲の様子をうかがっています。ブッポウソウは、子育てのこの時期一日に200回も餌を与えます。獲り方はフライングキャッチで空中で飛んでいる、トンボやセミ、カナブンなどの昆虫をかすめ取ります。
ブッポウソウは、水田や川などの水辺がある、人の手が入った里山を好みます。吉備中央町には200箱の巣箱が用意されています。毎年約600羽の親鳥が南方からやって来て子育てをし、8月には帰っていくそうです。その数、千羽以上とか。日本にやってくるブッポウソウの約3分の1が吉備中央町で、町内には4か所の撮影小屋があり、中でもここ横山様は大型の駐車場を完備した屈指の撮影地となっています。
電柱から飛び立つ
力強い羽ばたき、木の枝に戻るようです
巣に戻る
巣箱に戻ってきました
美しいブルーのグラデーション
体型をとまる体制に
昆虫でしょうか、餌を咥えています。足が出て着陸態勢の準備です。
餌を咥えて木の上でタイミングをはかる
辺りの様子をうかがっています
飛び出し滑降のスタイル
巣箱の中を確認する
ここでの撮影は、釣りに似ていると思いました。シャッターチャンスが来るのを待つ。高台で適度に風が抜け屋根があるので日焼けや雨の心配もない。緑の山や田んぼを眺め時間を過ごす。森の中に分け入って、お目当ての鳥を探し撮影するのとは違い、本当にこんなに楽をしていいのかと思うほどです。
500mm以上のレンズがあれば、誰でも確実に撮影できる環境が整っています。
ただ、ブッポウソウが定位置の木の枝に停まり飛び立つときや、巣箱に出入りするときは一斉にシャッターの連続音が鳴ります。
私が撮影したのは200枚ほど、一枚でも気に入った写真が撮れていればと思いながら、そろそろ引き上げることにしました。滞在時間は2時間ほどでした。
餌を咥えて電線に着地
おっとっと
はい、着地
ここからいったん、木の枝に移動します
餌を咥えて木の枝に戻る
トンボを咥えています
今月の終わりには巣立ちするので、もう一度チャンスがあれば訪ねてみたいと思いました。なんだか野鳥撮影の魅力にハマりそうな気がしました。これはやばいかも。
昨年、ブッポウソウの代表的撮影地・吉備中央町の横山様の場所がわからず断念しましたが、今回はグーグルのストリートビューでシミュレーションをし、迷うことなく到着することができました。
(多い県外からの来訪者)
66号線からの道はかなり狭いので注意が必要です。対向車がどうか来ませんようにと祈りながら進みました。到着時間は8時40分頃でした。広い駐車場はすでにほぼ満車。プレート№を見ると、群馬、練馬、なにわ、大阪、香川、神戸、姫路など県外の車が目立ちました。15台ほどが停まっていました。
駐車場 15台から20台はいけそうです。山の上に意外なほどの広さでびっくりです。
(横山様)
これだけ多いと、撮影場所がないかもと、半分あきらめた気持ちで、様子伺いに横山様に向かいました。横山様は、別に個人宅ではありません。正式名称は、腰痛の地蔵尊横山様(ようつうのじぞうそんよこやまさま)といい、その昔、墓地の清掃や草刈りをしていたとき、草むらからお地蔵様がみつかり、身体を清めて畦道にお祀りしました。ある日、足腰の悪いご老人が通りかかり、お地蔵様に足腰の痛みがなくなりますようにとお祈りし、山へと芝刈りに出かけました。すると、足腰が軽くなり、帰りには杖もいらなくなりました。
その話を聞いて次々に参拝する人が増えたとのことです。
横山様 私も腰痛で困っていましたが、拝んで帰るとき随分楽になりました。これはほんとの話です。昭和の初めの頃は大阪の方からも参拝が有り、参道が出来て酒やうどんを売る店もあったとのことです。
(事務局長:中山良二さんの話)
横山様を訪ねると、一人の中年の男性がいました。ブッポウソウ吉備中央会事務局長の中山良二さんです。テレビにもたびたび出演されています。「こんにちは!」と声を掛け「これだけ人が多いと撮影場所はもうないですね」
と尋ねると、「いやいや、手前はいっぱいだけど、向こう側はまだ空いていますよ」とのこと。何と40人分確保してあるとのことでした。あとで場所まで案内していただきました。
大きなモニターがあり、巣箱の内部がライブ中継されています。元気そうな2羽のヒナが映っていました。3羽生まれ、1羽はだめだったそうです。最後に、「道が狭かったですね。」というと、町の方に進言してください、と笑いながら言われました。
巣箱の中がライブ中継されています。元気そうな二羽が確認できました。
(整った撮影環境)
観察小屋の奥側の中ほどを撮影場所と決め、撮影機材を運びました。小屋の屋根はスレート葺き、前面は黒い遮光ネットで覆われてます。個々に観察窓が用意されています。
椅子は横山様に用意されており、自由に使用することができます。冷たい飲み物もあります。ガラス越しに、市販のお茶や、スポーツドリンクのようでしたが、均一100円と太っ腹。購入者は勝手にとり、巣箱にお金を入れるセルフスタイルです。
「撮影のために、こんなに場所を用意していただき、ほんとにありがたい」と女性の声。
逆に撮影者を一か所にとどめ、むやみに巣箱に近づけたくないという思いもあるのかもしれません。
(いよいよ撮影開始)
前日まで、雨が続き久しぶりにいい天気のこの日。昨年からこの日のために用意した新しいレンズと三脚をセットし、ふと隣りの1階、2階の観察小屋を見ると、レンズコートを付けた何十台というカメラのレンズが一斉に同じ方向を向き、まるで品評会のようでした。小さなレンズの私は、どこか気後れする感じです。
女性カメラマンの姿も目立ちました。撮影対象の巣箱との距離は40m。皆さん意外と大きな声で談笑し、鳥に影響はないのかと思いましたが、特に心配するほどでもないようです。
電線にとまって辺りの様子をうかがう
ブッポウソウの体の大きさは、約29.5cm。ハトよりやや小さめです。
5月に南方の東南アジアからやってくる渡り鳥です。
こちらを観察しているようです。
こちらは左向き
木の枝にとまる
このように周囲が見渡せるお気に入りの木の枝の上にいることが多いようです。
こちらをみているようです。この木は桐です。とまりやすい枝がありました。
巣箱から飛び出す
ブッポウソウは警戒心の強い鳥で、テリトリーを考えて、巣箱間の距離は300m以上離して設置してあります。
本日一番のお気に入りです。ほとんどの青い鳥は翼の上側が青くても、下側は青ではなく、「翼の両側が青い」というのはとても珍しいんだとか。なぜブッポウソウは「下側」も青いのか?その理由は全くの謎だそうです。
ほんとに美しいです
力強い羽ばたきです
風を切る翼
一日に200回も餌を運ぶそうです
まさに森の宝石ですね
自分でもよく撮れたと思います
トリミングで少し拡大しましてみました。
ポイントは、巣箱と木の枝の止まり木、周囲の電線など。大抵は、木の枝にとまり、周囲の様子をうかがっています。ブッポウソウは、子育てのこの時期一日に200回も餌を与えます。獲り方はフライングキャッチで空中で飛んでいる、トンボやセミ、カナブンなどの昆虫をかすめ取ります。
ブッポウソウは、水田や川などの水辺がある、人の手が入った里山を好みます。吉備中央町には200箱の巣箱が用意されています。毎年約600羽の親鳥が南方からやって来て子育てをし、8月には帰っていくそうです。その数、千羽以上とか。日本にやってくるブッポウソウの約3分の1が吉備中央町で、町内には4か所の撮影小屋があり、中でもここ横山様は大型の駐車場を完備した屈指の撮影地となっています。
電柱から飛び立つ
力強い羽ばたき、木の枝に戻るようです
巣に戻る
巣箱に戻ってきました
美しいブルーのグラデーション
体型をとまる体制に
昆虫でしょうか、餌を咥えています。足が出て着陸態勢の準備です。
餌を咥えて木の上でタイミングをはかる
辺りの様子をうかがっています
飛び出し滑降のスタイル
巣箱の中を確認する
ここでの撮影は、釣りに似ていると思いました。シャッターチャンスが来るのを待つ。高台で適度に風が抜け屋根があるので日焼けや雨の心配もない。緑の山や田んぼを眺め時間を過ごす。森の中に分け入って、お目当ての鳥を探し撮影するのとは違い、本当にこんなに楽をしていいのかと思うほどです。
500mm以上のレンズがあれば、誰でも確実に撮影できる環境が整っています。
ただ、ブッポウソウが定位置の木の枝に停まり飛び立つときや、巣箱に出入りするときは一斉にシャッターの連続音が鳴ります。
私が撮影したのは200枚ほど、一枚でも気に入った写真が撮れていればと思いながら、そろそろ引き上げることにしました。滞在時間は2時間ほどでした。
餌を咥えて電線に着地
おっとっと
はい、着地
ここからいったん、木の枝に移動します
餌を咥えて木の枝に戻る
トンボを咥えています
今月の終わりには巣立ちするので、もう一度チャンスがあれば訪ねてみたいと思いました。なんだか野鳥撮影の魅力にハマりそうな気がしました。これはやばいかも。
ブッポウソウ、初めて飛ぶ姿を見ました。
本当に宝石のようにきれい!