井原の花火 2009.8.2
今年も井原の花火を見に出かけました。いつものように橋を渡って土手から河原に降り、観覧場所を目指します。三脚を使用する関係上、人の迷惑になってはと、ロープを背にしながら空いたところにカメラをセットしました。ちょうどそこに年配の警備の方がいました。私がカメラをセットするのを見ながら、「デジカメですか?」ととてもカメラに興味のある様子です。「え~」と私。その方いわく「花火はいろいろ見てきたが、やっぱり私の故郷の長岡の花火が一番でしょう!」と自慢げに話しました。とてつもないほど大きな花火が打ち上げられるそうで、開くときは「ドカーン、と腹に響くほどです!」とのことでした。
長岡の花火がすごいというのはよく聞いていましたが、私はすぐに山下清のちぎり絵「長岡の花火」を思い起こしました。地元の百貨店の催し場で開催されていた、山下清展で実物も見ました。花火が何発も等間隔に上がり、花火を見物するひとの描写があまりにも細かいことに驚嘆したものです。ただ、いうなればただの紙ですので、油絵と違って色の退化はどうしようもなく全体が色あせたように見えました。
警備員さんは、山下清の「長岡の花火」はご存じないようでした。聞くところによると、新潟のご出身で、旧日本鋼管に勤めていた関係でこの地に来られたとか!井原の花火を目にするたびに、故郷の長岡の花火を思い出すそうです。
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