町並みが美しいおはらい町
伊勢神宮内宮のお参りをすませたあとのお楽しみは何といってもおはらい町の散策です。このおはらい町に5回は通ったという私の弟が勧めるのが、名物伊勢うどんです。ほかに黒あわびの串焼きや、松坂牛の牛串もいいが、手こね寿司は今ひとつという評でした。
しかし、ここで難問が。時刻は7時ごろでしたが、これだけ人通りが多いのに飲食のお店の開店時間は、一部例外を除いてどこも10時半から11時なのです。この猛暑の中、いくら粘っても1時間が限度です。次の予定もあるので、それまでここで無駄に時間をすごすわけにはまいりません。
ここで思ったのですが、お参りだけが目的の人は早朝からやってきて参拝し、すぐに帰る。お参りとおはらい町の両方が目的の人や、おはらい町だけが目的の人は、ゆっくり9時10時ごろからやってくる、ということではないでしょうか。
8時を過ぎると早朝あれだけ人の多かった通りも少し閑散とした感じがします。それにしても、鳥居前町のおはらい町、江戸時代からつづく町並みですが、一時期、随分さびれたそうです。これではいかんと、町並み保存の動きが活発となり、石畳や電線の地中化、郵便局や銀行、コンビニも町並みに合わせて修景し、自治体の融資等の応援もあって、現在の町並みになり観光客も戻ったそうです。通りはどこか、倉敷の町並みに似ていると思いました。
八朔粟餅を買い求める人たちの行列が続く
赤福本店で定番赤福餅と八朔粟餅をいただく
毎月、朔日のみ限定メニューの行列の出来ていた朝粥のお店は早くも本日終了の看板が出ていました。
相変わらず赤福本店では朔日餅(ついたちもち)を買い求める人の長蛇の列は途切れていません。今月の朔日餅は、「八朔粟餅」でした。意外にも店内で食べる人の待ち時間は5分ほど。レジで注文をすると番号札を渡され、適当な場所を確保し待っているとすぐに番号をよばれお盆に注文の品とほうじ茶が載ったお盆が渡されます。こうして小休止をしたあと、再び通りを散策することにしました。
本店の前では、この季節一番人気の「赤福氷」のお店も大賑わいでした。
しかし、名物の伊勢うどんだけは何としても食べて帰りたい、ということでぶらぶらしていたらお土産屋内のレストランを発見。こちらは早い時間から営業しているようでした。思案のあげく、ここで食べていくことにしました。太目のやわらかい麺にやや甘めのツユが少しかけてあります。かつお節がのって食欲をそそります。想像通りの味でしたが、やはり専門店で食べたかったというのが正直な気持ちです。
くいしんぼうの私は、試食食べ放題という、ひもの塾を目にしました。このお店はすでに開店していて、店先で干物を焼く香ばしい匂いが食欲を誘います。最近、西川史子さんが旅の番組でビール片手に試食をしていたのを思い出しました。誰もいない店内。少し勇気を出して試食しましたが、人の心理とは不思議なもので、あっという間にお店の中は試食する人でいっぱいになりました。
このあと、おかげ横町をぶらりとして、次の目的地、信楽(しがらき)に向かいました。
伊勢萬内宮前酒造場