西武グループ・近江鉄道が運営する賤ヶ岳リフト
ミホミュージアムを出発して、本日の宿・長浜ロイヤルホテルに向かっていました。まもなく長浜ICというところで、予定の時間より1時間も早く着くことがわかっていました。せっかくなのでこの空いた時間を利用し、どこか近くに適当な観光地はないだろうかと、思案していました。
すると、古戦場の賤ヶ岳に近いことがわかりました。アクセスを確認すると木之本ICから10分とありました。リフトがあり眺望も素晴らしいということなので、本日最後の訪問地にすることにしました。午後4時前にリフト乗り場の駐車場に車を入れることができました。
乗り場までは少し山道を歩かなければなりません。シルバー世代の係りの方がスタンバイしていましたが、何とリフトは停まっていました。
「お客さんがいないときは停めています。」と係りの人。
ということは、今、他にお客は誰もいないのかと心細くなりました。料金は往復800円でした。所要時間は約6分とのことです。ここ上りの最終が午後4時半で、上の下りの最終が午後5時とのことでした。
「まだ、時間は十分にあるので、急がなくていいですよ」
「上からの最終便には、念のため係りの者が声をおかけします」
とのことでした。
頂上にある武将の像
リフトは、なかなかの急勾配です。下には遊歩道があり、何度かリフトと交差する形で走っていました。
すると上から、数組の観光客が降りてきました。これを見て少し安心しました。リフト頂上駅に降り立つと、頂上まで約300m.とあります。ちょっときついものがありましたが、ここは登るしかありません。眼下に奥琵琶湖の素晴らしい眺望が徐々に開けてきます。頂上には2組の観光客がいました。
何といっても美しいのが、眼下に広がる余呉湖。合戦ではその水が血で染まったといいますが、穏やかな湖面を見ていると、とても想像もできません。平和な時代に生まれた今をただ感謝するのみです。
そして、位置を左にとると、眼下に琵琶湖が広がっています。夕刻に近いということもあって湖面は霞み、モノトーンの世界、どこか幻想的なものを感じました。
美しい余呉湖 合戦の舞台です。
賤ヶ岳の戦いは、織田信長の後継争いとして、1583年(天正11年)羽柴秀吉と柴田勝家が戦った合戦です。柴田軍の前田利家が動かず羽柴軍が勝利し、敗れた柴田勝家は北国北ノ庄で、お市との方とともに自害しています。戦わずして府中城にもどった前田利家ですが、実は、秀吉とも内通していたのかもしれません。北ノ庄に退く際、府中城に入った柴田勝家は、利家を責めるどころか、謝意を述べています。その器量の大きさに感服せざるをえません。
こうして賤ヶ岳をあとにしホテルに向かいました。本日の歩数、17,000歩、夫婦岩、伊勢神宮内宮、おはらい町、信楽、ミホミュージアム、賤ヶ岳とよく歩いたものです。明日はいよいよ、待ちに待った伊吹山、お花畑を楽しみに今夜は早く就眠することにしましょう。
霞む奥琵琶湖