ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

大晦日は、晦日そばと八坂神社の「をけら詣り」。そして祇園のお茶屋さんのバーでひと休み

2013-01-02 | イベント

新年のご挨拶をした昨日。その大晦日のミモロは、なにをしていたかというと…。
東京から京都のお正月を体験しに、お友達家族がやってきました。そこで、ミモロは、大張り切り。「まかせて!ミモロが案内してあげるー」と。

夕方、ミモロのお家の近所の岡崎エリアで待ち合わせをして、向かったのは、「桝富」というお蕎麦屋さん。ミモロがよく行くお気に入りのお蕎麦屋さんのひとつです。

大晦日は、京都のお蕎麦屋さんは、どこも大忙し。前回の大晦日は、営業しなったそうですが、今回は、大晦日に営業。夕方から、夜中まで、地元を中心に多くの人が訪れました。

この日は、特別に「晦日そば」が献立に。
かまぼこ、鶏肉、海苔、青菜、かつぶしなどが入ったお蕎麦です。


「わー美味しい!お出汁のお味がやさしくて…。この鶏肉絶品…」と東京から来たお友達は、大喜び。「そうでしょ。ここのお蕎麦は、美味しんだから…今度は、鴨せいろも食べてみてねー」と、嬉しそうなミモロ。

地下鉄東西線「東山駅」の平安神宮方向の出口から、三条通を左に、一筋目の細い道をちょっと入ったところにあります。
「ふらりとこの辺りに来た観光客じゃ、わかんないよねー。さすが地元のミモロちゃん」と誉められて、鼻をピクピクするミモロです。

*「桝富」京都市東山区三条通白川橋西入ル大井町103 電話075-771-5972 11:30~15:00 17:00~20:30 月・火曜休み

さて、晦日そばを食べたミモロたちは、「混雑する前に、八坂神社にお詣りしましょ!大晦日は、『をけら詣り』というのをするんだよー」と、「それなに?」とお友達は、よくわからぬまま、ミモロの後に従って、白川沿いを歩いて、八坂神社に向かいます。

「京都の夜って、寒いー!」と、東京のお友達。大晦日のこの日は、時折、雪が舞い降りるほど冷え込んでいました。
「わーこの川キレイ…情緒があるねー」と、歩きながらお友達は、京都の情緒を楽しんでいるよう。
「そうなの…この白川は、夏には、蛍が飛ぶんだよ。お家のすぐ近くで蛍が見られるなんて、信じられないと思わない?こういうところが、京都っていいよねー」と、京都自慢をするミモロ。

8時過ぎに八坂神社に到着。
すでに大勢の人の姿が。

まずは、本殿に参拝。
正月らしい破魔矢の飾りも。
「火縄いりませんか?」と、をけら詣りの火縄を売る人に声を掛けられたミモロ。

「せっかくだから、ぜひ火縄買ってみたら・・・」とお友達に勧めます。「なにそれ?いろんな人が、火のついた縄を振り回して、危ないじゃないーもう、何してるんだろ?」と。

すでに昨年、火縄を体験したミモロ。「これが『をけら詣り』なんだよー」と。
ミモロの勧めで、火縄を買うことにしたお友達「これ、どうするよ?」と、よくわからない様子。
「あのね、この縄に火をつけて、消さないようにお家に持って帰って、お正月のお雑煮を作ったり、お茶を煎れたりするんだよー。そうすると、1年を無病息災で過ごせるんだよ。」と。

「火を付けた縄を振り回して危険じゃないの?大丈夫?」と、お友達は心配そう。
「大丈夫!京都ではこれは昔からの行事で、以前は、バスや電車にも、火縄を持って乗れたほど。でも、もちろん今は消火してからじゃないと乗れません」
「なんか危なそうだなぁー」と、「こっちで、早く火をつけて…」と、昨年体験済みのミモロは、グズグズしているお友達を引っ張るように火をつける場所へ。

「そう、ちょっとでいいんだよー。そんなに燃やしちゃだめだよー」とミモロは、そばでハラハラ。

この縄は、普通の藁の縄ではありません。薬草が使われているので、お灸のように火を蓄えることができるんです。感触も藁の縄より、しなやかでソフト。火を消した縄は、台所に祀ると、火伏のお守りになります。


「えーこのままだと消えちゃうんじゃないよ?大丈夫なのかなぁー」と、炎の見えない火縄を見て、お友達は心配そう。
「あのねーときどきこうやって火縄を振るの。こうだよー」と、ミモロは、火縄の振り方を指導。

「あんまり強く振っちゃダメー。そう、こういう風にやさしくねー」と。さすが2回目となると、手慣れたもの。
「そうそう、上手…」と、ミモロの指導で、お友達は、口には出さねど、実は楽しそう。
東京で、このように火縄を振り回しながら、道を歩くことなんかできませんから…。
これだけでも、京都に来た甲斐がある貴重な体験。

お友達は、その後、火縄をフリフリ、円山公園を抜け、知恩院の前を過ぎ、粟田神社のそばを通り、宿泊する「ウェスティン都ホテル京都」へと向かいました。

途中、知恩院の黒門の前には、まだ9時すぎだというのに、長蛇の列が。知恩院の除夜の鐘をそばで見るための列です。
「えーまだ撞きはじめるまでに2時間もあるよー。さすが人気のある鐘なんだねぇー」と、ミモロ。
本当に寒い夜。風邪を引かないか心配になってしまいます。

「あ!ミモロ、ちょっとご挨拶しに行く場所があるの。また、後で合流するね!」とお友達に言うと、ミモロは、今来た道を引き返し、祇園へと向かいます。

ミモロが、ご挨拶に伺ったのは、祇園のお茶屋さん「も里多」のおかあさんのところ。
「やぁ、ミモロちゃん、来てくれて、おーきにー。晦日そば食べておくれやすー」と。
お茶屋さんのバーで、再び晦日そばを。
「きゃーここのお蕎麦も美味しい!」と、さっき食べたばかりなのにペロリ。

「あれーもしかして、京都のブログをやっているクマちゃんですか?」とカウンターの方。

「あのークマじゃなくて、ネコなんですけど…」「あ、どうも失礼…てっきりクマだと思ってました」と。
京都のことを知りたくて、ブログを検索していて、偶然ミモロのブログを見つけたそう。
「わー。生ミモロちゃん、会えて感激!」と言われ、クマと勘違いされていたことも、まぁいいかーと思うミモロでした。

大晦日に、祇園のお茶屋さんで過ごすネコなど、ミモロぐらいしかいません。なんて贅沢な…。

11時半近くになって、「あ、もう行かなくちゃーお友達が待ってるのー」と、ミモロは、慌ててお茶屋さんを後に。
「今夜は、タクシー呼ばれへんから…どうします?」と心配そうなおかあさん。
「大丈夫なんとかしまーす」といい四条通に出ると、八坂神社への初詣のために、なんと四条通はすでに車両通行止め。通りいっぱいに人の波が押し寄せて、身動きもできない状態です。

さっきまでの優雅な時間は、夢のよう…厳しい現実がミモロの前に…。
体の小さなミモロは、なんとか人の間を通り抜け、四条通から、北に通じる路地を抜け、車が動いている東大路まで出ることに成功!
「こんなにすごい人だとは、思わなかったー!」
京都の東側の八坂神社周辺、知恩院前から平安神宮への神宮道などは、夜中からしばらく車両規制が行われました。

「わーお家までタクシーで帰れないー。よーし!歩くしかない…晦日そばたくさん食べててよかったー」と、冷たい夜風が吹く中を白い息を吐きながら、トコトコと足早に、深夜の京都の町をひたすら歩くミモロでした。



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