ある日、ミモロは、自転車で今出川通の京大農学部の前にやってきました。「あれ?こんなところに路地がある~行ってみよう~」
京都の町には、細い道も多く、ミモロは、そこを通るのが大好き。
その路地は、「京大農学部」の東側にあり、キャンパスの塀沿いに住宅地を東に向かって通じる道。「車1台がやっと通れるくらいだね~」というほどの細い道です。
30mほど進むと、お店が見えてきました。
「あれ?こんな場所になんかオシャレなお店がある~」と、自転車を止めて、中を覗きます。
店の前の看板が出ている「mirepoix(ミルポワ)」という、季節の野菜を使ったデリとスーツのテイクアウト専門店だとわかります。
「ちょっと入ってみよう~」と、ミモロは自転車から飛び降りて、お店へと進みます。
「こんにちは~」と声を掛けると、「はい、いらっしゃいませ~」と、中から声が…
このお店のオーナーの向井さんです。
お店のカウンターには、この日のデリであるチキンの手羽のロースト(580円)が。
また、エビとアボガドのキッシュ(280円)も
「わ~大好きなプリンもある~」と、身を乗り出すミモロ。
「枝豆ベーコンチーズのパンだって、美味しそう…」
長年、手作り市に料理を出店していた向井さん。「いつかお店を…」というその念願が叶い、今年の4月にオープンしたそう。
「あの~ここ、正直、あんまり人が通らないし、お店の立地としてはよくないんじゃないんですか?」と、ストレートに尋ねるミモロ。
「はい、でも、周囲に知り合いが多い京大があるので、その方々のランチなどになれば…。また地元の方々に来ていただければ…」と。
オープンしたのは、4月。京大の職員さんなどを顧客にしたかった向井さんですが、なんとコロナの影響で大学が休校状態になってしまいました。
そもそも人通りも少ない路地なので、ふらりと訪れる人もなく、オープンしたものの、思うように販売が伸びないそう。
以前、出店していた京都各所の「手作り市」も、多くの人出があるということで、中止の状態が続いています。
京都では、オリンピック開催で、さらに観光客などが増えると期待したお店が、この春、次々にオープンを迎えました。
お店の改装などで、新店舗オープンの計画は、半年以上前から進み、春の完成を迎えたところも多いのです。
このお店は、観光客を狙ったものではありませんが・・・やはり、大学の休校は、想定外のこと…。
新たにオープンしたお店は、昨年の売り上げがないため、「持続化給付金」の対象になれず、補助金を受けることができません。
「家賃は払わなくてはいけないし、売り上げも上がらないので、う~大変です」との声が…。
新規オープンの店舗への補助金に関しては、よくわかりませんが、ともかく厳しい状況であることは推察できます。
料理をつくることが大好きで、ファンも多くなり、ついに念願のお店「ミルボア」をオープンした向井さん。
「あの~プリンとキッシュください~」と、ミモロ。「なんかすごく温かい感じのお料理だよね~。今度は、ランチのテイクアウトしよう~」と。
「ここのお店ある路地・・・なかなか知らないと入れないよね~」と、ちょっと心配も…。
向井さんに袋に入れてもらって、お店を後に…
「ちょっと重い…」でも、食べ物を運ぶのには、パワーが出るミモロです。
おうちで頂いたプリンとキッシュは、いずれもやさしいお味です。「なんか家庭の味・・・って感じ~こういうお味、飽きないだよね~」とミモロ。
ぜひ、今出川通の北側、京大農学部のそばに来たら、フェンス沿いの東側の路地をちょっと入ってくださいね~
店には、ワンコが1匹。
「まだお店に馴れてないんだって~・でもきっと看板犬になるかもね~」とミモロ。
*「mirepoix(ミルポワ)」京都市左京区北白川西町87-28 090-9333-4637 営業時間10:00~15:00頃 売り切れ次第閉店 土日休み(不定休も)
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