美しい紅葉を見せてくれていた木々が、昨夜からの強い雨風で早くも丸裸にされている。11月の終わりにやってきた急な寒さのせいで、今年の紅葉はキレイだった。真っ赤なモミジも真っ黄のイチョウも見る者の心を豊かにしてくれた。落ち葉を踏みしめながら、他愛もない会話をする。そんな何でもないことに心が震えるような喜びがある。
今日は大和塾の例会で、初めて郊外に出て皆さんで昼食をともにした。なかなかしゃれたお店で食事の内容もよかったし、値打ちだった。私や戦後生まれの者が出された食事を全部平らげたのに、子ども時代にひもじい思いをして育ってきたはずの人たちが食べ残している。「出されたものは残さず食べなさいと言われませんでしたか」と冷やかすと、「食が細くなってしまって食べきれない」と弁明された。
豊かな時代の中で薄らいでいく戦争体験。70代の方が子どもの頃に、お年寄りから日清・日露戦争の話を聞かされたそうだ。それは40年ほど前のことなのだが、随分昔のことのように思っていたそうだ。今から40年前といえば、大阪万博の頃のことだ。「戦後は遠くなりにけり」と誰もが思った時代である。日本でアジアでたくさんの人々が“死”に直面していた時代からわずか20数年後である。私も戦争は全く知らない。「風化させてはならないね」という話は出たが、どう伝え、どう考えていくのか、課題だけが残った。
それでも大和塾はよいメンバーに恵まれた。人の世について、この社会について、いろんな話ができることに感謝したい。「大和塾を発展というとおこがましいけれど、継続させていくことが大事だね」と長老が言ってくださる。続けていくことで、新しいことも生まれてくるだろうと私は楽観している。お金を稼ぐとか、選挙とか、そうした何かの目的があるわけではない。気楽なものだ。自分がしたいからする、楽しいから続けている、それだけだ。
「自分の楽しみのために人を巻き込むな」と言う人がいるかもしれない。私は美味しいものも自分ひとりで食べるよりはみんなと食べたい方だ。おすそ分けという言葉があるが、分けてあげたいのだ。イヤなら食べなくていいし、大和塾の講演会もイヤなら参加する必要はない。私は、これは価値がある、このことは考える必要がある、人の社会はこうあって欲しい、そう提案はするが、押し付けるつもりはない。提案する自由があるように拒否する自由もある。
野球をやるのが好きな人が仲間を集めて呼びかけるように、私たちもワイワイ話すことが好きなので皆さんに呼びかける。そういう人間をなくしてはならないと思っている。自由人の自由な発想と自由な企画・運営は、行政や損得に関係する団体ではできない。「言いたいことを言っている連中」が存在できない社会になってはならないと思う。
今日は大和塾の例会で、初めて郊外に出て皆さんで昼食をともにした。なかなかしゃれたお店で食事の内容もよかったし、値打ちだった。私や戦後生まれの者が出された食事を全部平らげたのに、子ども時代にひもじい思いをして育ってきたはずの人たちが食べ残している。「出されたものは残さず食べなさいと言われませんでしたか」と冷やかすと、「食が細くなってしまって食べきれない」と弁明された。
豊かな時代の中で薄らいでいく戦争体験。70代の方が子どもの頃に、お年寄りから日清・日露戦争の話を聞かされたそうだ。それは40年ほど前のことなのだが、随分昔のことのように思っていたそうだ。今から40年前といえば、大阪万博の頃のことだ。「戦後は遠くなりにけり」と誰もが思った時代である。日本でアジアでたくさんの人々が“死”に直面していた時代からわずか20数年後である。私も戦争は全く知らない。「風化させてはならないね」という話は出たが、どう伝え、どう考えていくのか、課題だけが残った。
それでも大和塾はよいメンバーに恵まれた。人の世について、この社会について、いろんな話ができることに感謝したい。「大和塾を発展というとおこがましいけれど、継続させていくことが大事だね」と長老が言ってくださる。続けていくことで、新しいことも生まれてくるだろうと私は楽観している。お金を稼ぐとか、選挙とか、そうした何かの目的があるわけではない。気楽なものだ。自分がしたいからする、楽しいから続けている、それだけだ。
「自分の楽しみのために人を巻き込むな」と言う人がいるかもしれない。私は美味しいものも自分ひとりで食べるよりはみんなと食べたい方だ。おすそ分けという言葉があるが、分けてあげたいのだ。イヤなら食べなくていいし、大和塾の講演会もイヤなら参加する必要はない。私は、これは価値がある、このことは考える必要がある、人の社会はこうあって欲しい、そう提案はするが、押し付けるつもりはない。提案する自由があるように拒否する自由もある。
野球をやるのが好きな人が仲間を集めて呼びかけるように、私たちもワイワイ話すことが好きなので皆さんに呼びかける。そういう人間をなくしてはならないと思っている。自由人の自由な発想と自由な企画・運営は、行政や損得に関係する団体ではできない。「言いたいことを言っている連中」が存在できない社会になってはならないと思う。