友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

クリスマスイブ

2007年12月24日 19時34分39秒 | Weblog
 クリスマスイブです。我が家は昨日にクリスマス会を行ってしまったので、今晩は何も行事がありません。午前中に障子の張替えを手伝ったのですが、カミさんと息が合わず、ブーブーと文句ばかり言われ、北の部屋でふてくされて読書です。昨日のブログで、クリスマスといえば『マッチ売りの女の子』を思い出すと書いたことで、気になっていたので読み直してみました。

 物語は大晦日でした。にぎやかに人々が行き交う街角だったので、クリスマスと思い込んでいました。「ホントにあなたは勝手に思い込むのだから」とまたもやカミさんに叱られそうです。クリスマスで皆さんが幸せそうにしている時に、女の子は一人死んでいく、そういう設定にアンデルセンがしなかったのは、やはり西洋人にとっては、クリスマスは華やかで飲んで騒ぐというよりも、教会であるいはその後は家庭で、静かに救い主の誕生を祝う厳粛なものだからなのでしょう。

 日本ではいつの間にか、愛し合う男女が食事をする日となってしまったようです。友だちが取り上げていたので私も読んでみた東野圭吾の『夜明けの街で』は、妻子のある中年男が若い女性に恋する話ですが、こんなくだりがあります。「恋のインフレはクリスマスイブの夜に最高潮を迎える。その夜のために男たちはレストランを予約し、ホテルの部屋を確保し、ティファニーに走るのだ。」主人公の男の友だちは「クリスマスイブに会うことだけは、それだけはやっちゃダメだ」と忠告しますが結局は、1泊できるように手伝ってしまいます。

 私は東野圭吾の作品はこの一冊しか読んでいないので、どんな作者かよく知らないが、書店に行くとかなりの本が並んでいるから人気作家なのでしょう。確かにどんどん読めてしまうので、友だちが言うように娯楽性が高いと言えます。昨夜はテレビドラマで、東野圭吾原作の『手紙』をやっていたので、「そんなのは見たくない」と言うカミさんに「こういうのは見たほうがいいよ」と言い、観ました。そして泣きました。浅田次郎の作品かと思うくらい泣かせる場面がうまくできていました。原作がよいのか脚本がよいのか、私にはわからないが、この映画はやはり観てよかったと思いました。

 ただ、「じゃーどうしたらいいんだ」とは思いました。殺人を犯した兄、殺人者の身内である弟はつらい思いをしなくてはならません。手紙は兄弟の間でのやり取りだが、やり取りすることがまた不幸を生んでいきます。殺人を犯した兄は弟や被害者の家族にせっせと手紙を書きます。書くことで罪を償っているつもりだが、受け取る方では不幸と腹立たしさになってしまうのです。兄は死をもって償えばよかったのか、死ぬことができないのであればどうすればよいのだろう。弟の嫁の強さは第三者だからなのか。人の世は誠に住みにくいなと思いました。

 クリスマスイブ。ディズニーランドではミッキーたちが「ハグ」してくれるそうです。ハグは英語のhug(抱く)のこと。親しい感情を表す表現です。ちなみに抱擁するはembraceで、男女の行為を表します。私の古くからの友だちは英語に精通しているばかりか、今もってビジネス英会話スクールに通うほどだから、私の生半可な知識にはお灸が飛んでくるかもしれません。しばらくブログが更新されていなかったので心配していたが、どうやら元気にはなったみたいなので一安心です。

 明日はキリストの誕生日。全ての罪を背負ってくださったのだから、罪深き私としては心から感謝しています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする