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友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

今日はメーデー

2009年05月01日 17時20分25秒 | Weblog
 早いもので、今日から5月である。若葉が本当に美しい。一昔前であったなら、どこを見ても新緑の樹木であったからそれほどの感激がなかったけれど、今は緑に出会うことが少ない分だけ感激が大きいように思う。新緑はなぜかウキウキした気分にさせてくれるし、頑張ろうという気にもさせてくれる。樹木に負けていられない、そんな気持ちになるのかもしれない。

 5月1日の今日はメーデーである。私も働いていた時は、メーデーに参加したことがある。ぞろぞろとお祭り気分でデモ行進していて、こんなのでいいのかと思う反面、たくさんの労働者が集まってシュプレヒコールをすることで、高揚した気分にもなった。近頃のメーデーは労働者の権利を主張するというよりも、環境とか雇用とかがテーマになっているそうだ。

 メーデーが最初に組織されたのは1890年だから、もう120年も前のことになる。これよりも4年前だったか6年前だったか忘れてしまったが、よく覚えているのは、アメリカの労働者が8時間労働を要求してゼネストを行なったことから、労働者の全国的なそして全世界的な組織化が進み、第2インターナショナルが生まれ、この第2インターナショナルが1889年に呼びかけ、翌年5月1日にアメリカの労働者と連帯して世界各国で一斉に集会やデモを行なった。以後毎年5月1日に行われてきたのだ。

 工業の盛んなイギリスではなく、そしてまた共産主義者が多くいたフランスやドイツではなく、アメリカがゼネストの発祥地というのも皮肉な気がする。ロシア革命が成功したのは1917年だから、最初のメーデーから40年近くも経ている。当時のロシアは全くの農業国だった。けれど、西洋かぶれの革新的な貴族は農民の解放と協同営農を試みている。トルストイの『アンナ・カレリーナ』を読んでそんなロシア事情がよくわかった。

 日本の最初のメーデーは1920年、ロシア革命後である。しかし、軍国主義化が進み、労働者が自らの権利を主張できるようになったのは戦後になってからだ。今日では組合の組織率は低下しているから、労働者という意識すら薄れてしまっている。赤旗が風にはためき、労働者が『インターナショナル』を歌う、そんな光景はもう見られないのだろうか。

 豚インフルエンザのために入国審査に手間取るかと思われたけれども、次女夫婦は「意外にすんなり済みました」と、今日から日本での休みを満喫するためにタイから帰ってきた。「新緑が美しく気持ちがいい」とご機嫌である。これからにぎやかな2週間になる。
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