goo blog サービス終了のお知らせ 

友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

SEXしない男女

2009年05月11日 20時09分15秒 | Weblog
 連休に日光へ出かけた70代のご夫婦がいる。「ちょっと奮発して」、名前の通ったホテルに連泊したそうだ。連泊したおかげで、何組かの宿泊客と親しくなった。「その中に若いカップルがいたんですよ。新婚なの?と聞いてみたら、まだ学生だと言うんですよ。驚きましたね。それで見ていると、朝はバイキングだったんですが、料理を取りに行くのは男の方なんです。何が欲しいかと聞いては取りに行くんですよ」と、ご主人は不思議な光景だと話してくれた。

 そういえば私も、確かに若い人たちの中には男の方が席を立って料理を運んでくる姿を見たことがある。私の母の口癖は「ジェントルマンになれ」だった。「女が荷物を持っていたなら、男のあなたが持ちなさい。席に座るのも女が先で男は後」と言っていた。ドアを開けるのは男の役割というように、西洋風のマナーを子どもに教えるちょっと変わった明治生まれだった。けれども男子厨房に入らずで、父はただ座っているだけで、家事の一切は母親が担っていた。両親は共働きであったから、共働きが当たり前のことのように思っていた。私は家事を引き受けることに抵抗はないけれど、それでもさすがにホテルで料理を運ぶことはない。

 結婚前だから、男が女にサービスしているのだろうと思ったが、ご主人に言わせると決してそうではなく、やはり男の方が生真面目に動いていると言う。「そればかりじゃないんですよ」と続ける。「結婚前に二人で旅行に来ていていいのかと聞いてみたんですよ。すると、何にもしないと言うんです。そんなことはありえない。若い男と女が二人で部屋にいて、何もないなんて考えられますか。私なんか、やりたいばっかりだった」。「まあそうですよね。それが普通でしょう」と答えると、「本当に何もしないのかと女の子の方にも聞いてみたんです。そうしたら、やっぱり何もしないというんです。今の若い子は欲情しないんですかね」と私に聞く。

 本人ではないからなんとも言えないが、少なくとも私はSEXは素敵なものだと思っているので、何もしないと言う人の気持ちがわからない。結婚までは純潔を守るという人はいるし、私も結婚するまでは手を握ったことがなかった。結婚してSEXを知ってからは最高の快楽だと思っている。けれども世の中ではSEXしない男女が増えているそうだ。夫婦であってもそういう傾向にあるという。相手が好きでいとおしく思うのであれば、自然に相手の身体に触りたいものではないのだろうか。

 もっとも、自然にと書いたけれど実は人間のSEXは動物とはかなり違うようだ。身体でSEXすると同時に脳でもSEXしていると言ってよいだろう。つまり幻想で成り立つというわけだ。脳で高められていくから快楽になる。脳が快楽を認識するためには学習が決め手となる。SEXを汚れたものとか神に反するものと考えるなら、快楽とはならないだろう。若い人たちが何もしないのは、もっと違う快楽が存在するからかもしれないし、人類が滅亡の道を歩み始めたからかもしれない。

 どっちにしても、個々の人間の問題であって、他人がどうこう言うようなことではないだろう。どのように生きるか、何が大切なのか、自分で決める他ない。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする