NHKテレビの朝の連続ドラマ『つばさ』を家族が観ているので、私も一緒に見ているが、その時間帯にトイレに入ってしまうこともあるくらいだから、そんなに熱心なファンではない。この何年間かのこの番組は、私にとってはそれほど魅了的なものがない。印象に残っているものと言えば、題名は忘れてしまったが、青森県の大間が舞台のドラマくらいだ。
今度の「つばさ」は、これまでの路線とは全く違うハチャメチャな喜劇仕立てになっている。これが年寄りには馴染めない。昔、新しいタイプの番組が出てくると年寄りの人たちが「あんなものはダメだ」とよく言っていたが、たぶんそんな心境なのだろう。その新しさが鼻につくのだ。うっとうしくさえ感じてしまう。感性はなかなか更新しないものだと実感している。
さて「つばさ」で取り上げられているのは、地域限定のラジオ局である。地域限定のラジオ局は全国放送のものとは違って、県単位かそれに匹敵するくらいの地域をカバーしたFM局が多いが、電波法が改正されたとかでもっと狭い範囲のFM局が誕生してきている。「つばさ」のラジオ局もそんな小さな、学校の放送室のような設備のものだ。
私は40歳の時、図書館でその地域だけで発行されている地域新聞を見て、新聞記者になりたかった自分でも作れるのではないかと思った。それで、自分が思い描く新聞を貼り合わせ、これをコピーして「こういう新聞を作るので、広告を出していただけませんか」とお願いして回った。「そんな新聞は見たことがない」と断られるばかりだったが、それでも中には興味を持ってくれた人もいて、発行にこぎつけることが出来た。
テレビもラジオも同じ時間帯の中だから、これを見ると他は見られないし聞けない。しかし、新聞は同時に幾紙も見ることが出来る。その時は見なくても気が向いた時に読むことが出来る。気になる、あるいは魅力的な新聞ならばきっと読んでもらえると信じてやってきた。次は地域限定のテレビの時代になるだろうと思ってチャンスがやってくることを願っていたが、私の思いとは違う方向へ行ってしまった。
地域にこだわるのは、中学の時に放送部にいたからかもしれない。昼食時や下校時にレコードを流すだけではなく、自分たちの放送劇をやろうとして脚本まで書いたことがあった。放送をもっと身近に感じて欲しいと思っていた。その気持ちが地域新聞にも生きていて、地域で生活している普通の人にスポットを当てて紹介することを重要な課題としてきた。
友人が「朝日新聞はなっとらん」と言う。偏っているというのである。私に言わせれば、新聞でもテレビでもラジオでも、マスコミはもっと偏っていた方が良いと思う。マスコミは決して中立ではない。記者あるいは会社の姿勢が働いているのだから、それを鮮明にすべきだ。受け取り手は、だからこっちが好きとか嫌いで判断すればいい。それがマスコミの在り方だと思う。
今度の「つばさ」は、これまでの路線とは全く違うハチャメチャな喜劇仕立てになっている。これが年寄りには馴染めない。昔、新しいタイプの番組が出てくると年寄りの人たちが「あんなものはダメだ」とよく言っていたが、たぶんそんな心境なのだろう。その新しさが鼻につくのだ。うっとうしくさえ感じてしまう。感性はなかなか更新しないものだと実感している。
さて「つばさ」で取り上げられているのは、地域限定のラジオ局である。地域限定のラジオ局は全国放送のものとは違って、県単位かそれに匹敵するくらいの地域をカバーしたFM局が多いが、電波法が改正されたとかでもっと狭い範囲のFM局が誕生してきている。「つばさ」のラジオ局もそんな小さな、学校の放送室のような設備のものだ。
私は40歳の時、図書館でその地域だけで発行されている地域新聞を見て、新聞記者になりたかった自分でも作れるのではないかと思った。それで、自分が思い描く新聞を貼り合わせ、これをコピーして「こういう新聞を作るので、広告を出していただけませんか」とお願いして回った。「そんな新聞は見たことがない」と断られるばかりだったが、それでも中には興味を持ってくれた人もいて、発行にこぎつけることが出来た。
テレビもラジオも同じ時間帯の中だから、これを見ると他は見られないし聞けない。しかし、新聞は同時に幾紙も見ることが出来る。その時は見なくても気が向いた時に読むことが出来る。気になる、あるいは魅力的な新聞ならばきっと読んでもらえると信じてやってきた。次は地域限定のテレビの時代になるだろうと思ってチャンスがやってくることを願っていたが、私の思いとは違う方向へ行ってしまった。
地域にこだわるのは、中学の時に放送部にいたからかもしれない。昼食時や下校時にレコードを流すだけではなく、自分たちの放送劇をやろうとして脚本まで書いたことがあった。放送をもっと身近に感じて欲しいと思っていた。その気持ちが地域新聞にも生きていて、地域で生活している普通の人にスポットを当てて紹介することを重要な課題としてきた。
友人が「朝日新聞はなっとらん」と言う。偏っているというのである。私に言わせれば、新聞でもテレビでもラジオでも、マスコミはもっと偏っていた方が良いと思う。マスコミは決して中立ではない。記者あるいは会社の姿勢が働いているのだから、それを鮮明にすべきだ。受け取り手は、だからこっちが好きとか嫌いで判断すればいい。それがマスコミの在り方だと思う。