昨日の朝のテレビ『とくダネ!』で、一昨日の党首討論をあなたはニュースでもいいから見たかと質問していた。恥ずかしいことに私は孫娘が熱を出していることもあって、見ていなかった。私のようにニュースでも見ていないという人は全体の7割近くいた。番組はそんな日頃は国会の中継など見たことがないという若いお母さんたちにテレビを見せて、感想を聞いていた。結論は、「私たちももっと見なきゃーダメね」というものだったけれど、本当にそうなってくれればいいと思う。
ニュースで見た限りでは、党首討論はかみ合わなかった。私は、麻生首相という人は不真面目な人だと思っているので、しっかり意見を聞いてみようという気になれない。本当はそれではいけないなと思うのだけれど、ただの人となった今は、嫌いなものは嫌いでいいとさえ思っている。どういうところが嫌いかというと、多分、とても冗談の好きな江戸っ子なのだろうけれど、人を小ばかにした言い方が端々に見られるからだ。
厚生労働省を分割した方がいいようなことを言っておきながら、内部からの反発で実現は無理となってきたら、「何もこだわっていません」と平気で言い、「こだわったような書き方をしてもらっては困る」と記者に苦言を呈していた。給付金についても「(生活に困っていない)常識のある人なら受け取らないでしょう」と言っていたのに、前言を翻しても平気でいる。ご都合主義であるし、自分には何も非はない、むしろ非はそちらでしょうと言わんばかりの態度が嫌だ。
こういうことばに責任を持たない人はどうも好きになれない。党首討論の中で、鳩山さんが「政治にはビジョンが必要だ」と発言した時、若いお母さんのひとりが「麻生さんにビジョンなんかあるの?」と間髪を入れずにささやいたが、私もそう思う。麻生首相の口から、「私は日本をこういう国にします」という話を聞いたことはない。麻生首相が話すことはいつも現に起きていることの対処ばかりだ。そうした現実への対処にしても、本来ならこういう国にしたいという基本プランに基づいて提案されるべきものだ。
日本の政治が貧しいのはそんな現実的な対処に終始してきたことにある。いつも政策が付け焼刃で、ボロが出ると隠すために上塗りしてごまかしてきた。「経済が最優先課題でしょう」と言っていた麻生首相は、政府の経済政策がいかに有効かを述べずに、「国民の最大の関心は西松問題だ」と民主党を批判している。麻生首相が本当に西松問題を最大の課題と言うのなら(実際に大事なことだと私は思うが)、政治資金規正法についてどう考えるか、企業・団体の献金についてどう考えるか、西松から献金を受けている自民党議員にどのように説明責任を果たさせるか、まず国民に明らかにすべきだろう。
自らの政治思想や信条あるいは具体的な政策について、何一つ展開できない政党の党首は座を汚していると私は思う。自民党議員や党員の方たちは一体どう思っているのだろう。
ニュースで見た限りでは、党首討論はかみ合わなかった。私は、麻生首相という人は不真面目な人だと思っているので、しっかり意見を聞いてみようという気になれない。本当はそれではいけないなと思うのだけれど、ただの人となった今は、嫌いなものは嫌いでいいとさえ思っている。どういうところが嫌いかというと、多分、とても冗談の好きな江戸っ子なのだろうけれど、人を小ばかにした言い方が端々に見られるからだ。
厚生労働省を分割した方がいいようなことを言っておきながら、内部からの反発で実現は無理となってきたら、「何もこだわっていません」と平気で言い、「こだわったような書き方をしてもらっては困る」と記者に苦言を呈していた。給付金についても「(生活に困っていない)常識のある人なら受け取らないでしょう」と言っていたのに、前言を翻しても平気でいる。ご都合主義であるし、自分には何も非はない、むしろ非はそちらでしょうと言わんばかりの態度が嫌だ。
こういうことばに責任を持たない人はどうも好きになれない。党首討論の中で、鳩山さんが「政治にはビジョンが必要だ」と発言した時、若いお母さんのひとりが「麻生さんにビジョンなんかあるの?」と間髪を入れずにささやいたが、私もそう思う。麻生首相の口から、「私は日本をこういう国にします」という話を聞いたことはない。麻生首相が話すことはいつも現に起きていることの対処ばかりだ。そうした現実への対処にしても、本来ならこういう国にしたいという基本プランに基づいて提案されるべきものだ。
日本の政治が貧しいのはそんな現実的な対処に終始してきたことにある。いつも政策が付け焼刃で、ボロが出ると隠すために上塗りしてごまかしてきた。「経済が最優先課題でしょう」と言っていた麻生首相は、政府の経済政策がいかに有効かを述べずに、「国民の最大の関心は西松問題だ」と民主党を批判している。麻生首相が本当に西松問題を最大の課題と言うのなら(実際に大事なことだと私は思うが)、政治資金規正法についてどう考えるか、企業・団体の献金についてどう考えるか、西松から献金を受けている自民党議員にどのように説明責任を果たさせるか、まず国民に明らかにすべきだろう。
自らの政治思想や信条あるいは具体的な政策について、何一つ展開できない政党の党首は座を汚していると私は思う。自民党議員や党員の方たちは一体どう思っているのだろう。